2008年09月28日

ALI project TOUR 2008 『禁書発禁』<ライブレポ9/25>

ALI project TOUR 2008 『禁書発禁』<ライブレポートin大阪なんばHatch>

という訳で、遂にやって参りました!!アリプロジェクトライブのお時間です!!この大阪の地でアリカ様がどのような伝説を作られてゆくのかをこの目に余すところ無く刻み込むため仕事を超早めに切り上げて光の速さで馳せ参じました。しかし、私が着いた頃には既に、なんばHatchのだだっぴろい門前に、ずらああああっ蟻の行列のようなものが出来上がっておりました。よくわからないけど、とりあえずその最後尾に並びつつ、周囲を観察。。

フリルワンピースや、ケープ付きドレス、セパレートなゴシック長袖シャツ、厚底ベルトシューズ・・・etc。黒やら白やらピンクやら、凄く気合の入ったゴスロリ服に身を包んだ女の子達がキャッキャしていて、可愛いなあ〜と和んでみたり。私は無理やり今日のライブに誘った友人に『めっちゃ普通やん!?何それ、何その服!!』と、後で死ぬほど責め立てられてましたが。。両手にゴシックな銀指輪をたくさんはめて、ややゴスなスカートをはいて、できるだけソレっぽくしたつもりでしが・・・甘かったようです。つーかコレ、周りが凄すぎるんでは!?

まあ、とにかくこの待ち時間で、アリカ信者としてのテンションがじわじわと上がっていくのでありますね〜。私のすぐ後ろには学校帰りっぽい女子高生2人組が制服のまま並んでましたが『もうすぐギアス終わっちゃうね〜』とかシミジミ語ったりしてて、ちょっと微笑ましかったです。

さて、私のチケットは結構番号が若くて、思ってたよりも早く会場入りが出来ました。そして気付けば、1階の5列目真ん中やや左というなかなかの良立ち見ポイントを陣取ってました。ここここからは、5〜6M先アリカ様のご尊顔を拝めるのでございますハアハア。周囲はすべて女の子でホッとしました(何となく。男の観客は割りと少なかったんですけど、少ないながらも激ヲタみたいな人たちが混じってたので・・・。ついでにここって2階席があるんですけど、何気に2階席もいいんじゃね?って感じでした。余裕を持って観たい人にはおススメか
もですね。

で、今回のライブの総括としては、アリカ様のサービス精神の旺盛さにばんばんざーい!!って感じでしたね。そんなに昔のアリプロを知らないという人や、最近のアニメを観てファンになった・・・というようなライトなファン層が楽しめるような曲構成になっておりました。ライトなファンは、アニメ主題歌などは良く知ってても、アルバムにはなかなか手を出さないものだと思いますし、そういうアリプロ初心者の人たちの為に、アリプロは敷居を下げてライブをやってくれてるんだなぁ〜と、その心遣いに非常に感嘆しました。あとは禁書発禁しっかり聴いて予習をしとけば、もはや完璧にライブへゾッコンのめり込めるってもんです。ノリのいい曲だと小さく身体が動いたりしましたけど、基本は食い入るように見つめて仁王立ちでした。横の女の子は神様にお祈りするみたいに両手を固く握り締めてたり・・・煌いた目で熱視線を贈る子がたくさんいましたね〜。

そして、あああ、やっぱりアリカ様のトークの面白さは異常。。静かに語る系のトークなんですけど、毒吐いたり、時事ネタに突っ込んだり、曲を真面目に語ったり、語らなかったり。3回に1回笑いのツボを押されるというか・・・アリカ様のそういう所も素敵ですううう。

にこにこ顔が印象的だった片倉さん、狂ったようにバイオリンを弾きまくる奏者の方(2名)、色気爆発ドラァグクイーンのお姉さま(オリーブさん&インガさん)、そして我らのアリカ様。この6名で今回のライブは進んでゆきます。白いスモークの向こうからゆらりと現れたアリカ様の姿に会場が黄色い歓声で埋め尽くされ、そして会場は夢の彼方へと・・・。

1、わが蟖たし悪の華
最初と最後に、ファンがよく親しんでそうな曲をガツーンともってくる所が、アリカ様の思いやり溢れるところだと思います。という訳で、おなじみコードギアスR2のED主題歌。ダイナミックに畳み掛けてくるような前奏が流れ出した瞬間、会場のテンションは一気に急上昇でございます!曲が終わると間髪入れずに亡國〜が流れ出してきて、この瞬間、アリカ様は間違いなく私達を殺しにかかってきてる・・・と確信いたしました。

2、亡國覚醒カタルシス
か、格好良すぎる・・・。アリカ様の美しく圧倒的な歌声が、息つく間もなく私達を押し潰してゆきます。。いつだったか、軍服姿でこの曲を歌ってくれたこともありましたね〜。今回の服装は爆ゴージャスなドレスでしたが、歌と相まってアリカ様のカリスマパワーが3かける3の3乗ぐらいグレードアップしていたような気がします。

3、黙示録前戯
4、眠れる豹
5、血の断章
6、アラ皮
7、北京LOVERS
8、月夜のピエレット(インスト)


9、暗黒サイケデリック
この曲、やっぱり好きですわああああ。楽曲のノリも面白いですす、何よりアリカ様がいたずらっぽく語りかけてくるような歌詞がたまりせん。つーか、この歌詞はアリカ様に云われないとと説得力がないですよね。“嫌われて疎まれてそれで世界が終わるわけじゃなし”とか、ここまでキッパリ云ってもらえるとスッキリしますわ。

10、ヘテロ失楽園
究極のエコとは何か?アリカ様のぶっ飛んだ回答が直後のMCで明らかに・・・。

11、神風
ここから“大和(ヤマト)ソング”2連発!!やっぱり神風がギアスR2のED候補だったんでしょうかね?愛する人、愛する国を守るためいざ進まん!!と、“日出ずる処 目覚めし者ら”=“日本人”の心を高らかに鼓舞してくれる作品ですね。特攻隊をイメージして歌詞を作った訳ではないそうですが<大切なものを守る為に戦う>という意思を謳った曲なので、何処かしら繋がる部分もあるのかもですね。ルルーシュのEDでも全く違和感の無い、非常に凛々しく格好良い楽曲だと思います。

12、勇侠青春謳
13、薨


14、聖少女領域
ご存知、ローゼンメイデントロイメントOP主題歌。夢見がちな言葉を次から次へと並べながら“白馬の王子様なんて信じてる訳じゃない”と最後に切り捨てるようなオチを付ける歌詞が好きです。優雅で力強いバイオリンの演奏が際立つ曲です。ローゼン麻生閣下のネタを直前のMCで振りつつ『では、麻生閣下の顔は思い浮かべないようにして聴いてください』みたいなことを言い放つお茶目なアリカ様・・・流石です。。

15、雪華懺悔心中

<アンコール>

16、禁書

17、跪いて足をお嘗め
“禁書発禁”のジャケット写真と同じ、エセ秘書姿に変身したアリカ様がご登場おおおおおお!!!!ドラァグクイーンの方々も同じ秘書コスで現れたと思ったら、その真ん中でビュンビュンをふるいつつ“ひぃぃざまずううぅぅいて足ををお嘗めよぉぉ聖なる足ぃぃぃい”ですよ!!何なんですかコレ!!ビバ★カオス異空間!!いやー、しかし(よく見ると結構いかつい)ドラァグの方に挟まれると、アリカ様の可憐さが際立ちますね。遠近法っつーか、目の錯覚(?)かもしれませんが、アリカ様ってこんなに華奢だったんだ・・・と、改めて感慨深く思いました。

18、未來のイヴ
ラストはアベンジャァです。これは超有名曲ですから、には持って来いですね〜!今まで何度かお目にかかりましたけど、この曲は振り付けが可愛いのです。手をロボットみたいに前後させたり、足を小さく屈伸させて、クルクル腕を回したりとか、お人形さんみたいで素敵です。ドラァグのお二方も、ここぞとばかりに妖艶な視線を飛ばしまくってて見応えがありました。愉悦に任せ楽しく狂ってるような退廃歌詞と、心をかき乱す妖しいサウンド、華やかで甘美な歌声、踊りという表現で魅せる世界。アリカ様によって、私達が引き込まれた非日常的な憧れと夢想の空間は、この曲を持って再び眠りに着くのでありました。

楽しかった!!  

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2008年08月25日

『わが臈たし悪の華』<ALI PROJECT>

『わが臈たし悪の華』<ALI PROJECT>(2008/7/30) JVCエンタテインメント
作詞:宝野アリカ 作曲:片倉三起也 歌:ALI PROJECT

二期になってから格段に面白さが上がりまくったアニメこと『コードギアス反逆のルルーシュR2』後期ED主題歌。読み方は“わがろうたしあくのはな”。アリカ様的ニュアンスで云えば“私の愛しい悪の華”って感じの意味みたいです。

もうアリプロがコードギアスの歌をやることはないのかな〜?とか半分諦めていた分、喜びも倍増で御座います。アリカ様もその辺気になっていたらしく、“またALI PROJECTで担当できてとても嬉しかった”と述べておられました。つーか、フローもレンヂも、アリカ様の強烈なインパクトの前には木っ端なお侍もいいとこですよね。コードギアスは、フツーの爽やかな曲もまぁいいですけど、やっぱりカルトで悪魔じみた曲の方が、物語を鮮やかに彩ることができると思います。作品自体が割と殺伐としていて、まっとうな正義をみせるアニメではないですし。

とにかく、曲のはじまり方からしても、凄まじい高さの暗黒度です。加えてこの独特な曲調は、地獄にも天国にも行けず、その狭間に在る“煉獄”の中で悩み苦しむ魂を幻視させるような不安定で怪しげなものとなっております。。

“勇侠青春謳”は、数多の困難を越えて、理想と野望の為に突き進む・・・という雰囲気の歌詞でしたが、“わが臈たし〜”はそれから一転、戦いと絶望の中、悪鬼羅刹となって、自分の信じるものの為に突き進む・・・、という感じがします。って、それって物の見事にルルーシュその人を指してますよね!今回、曲の構想を練るプロデューサーとの話し合いの中で、ルルーシュの変貌=悪の面への開花をテーマに“正義の為に悪にならざるを得なかった”話(歌詞)を書こうという方向になっていったらしいですので、ルルーシュの善と悪、目的と手段など、相反する要素が混じりこんだものになっているのでしょう。正義の中の悪と云っても、悪は悪なので、その辺は、アリカ様の思う理想的な悪美化して描き出したようですね。

歌詞を読めばわかりますが、この歌はそうやって悪と正義がない交ぜになったような君(ルルーシュ)を見守る、悪の女王様みたいなものの視点で語られています。とはいえ、アリカ様はここで別段マリアンヌを意識した訳ではないようなので、むしろ美しく悪徳を咲かせる存在に、母のような惜しみない愛を贈るような、大いなる“悪”の女神イメージしたのかな〜とか思ったりします。



アリカ様は、オリジナル楽曲と、作品有りきの楽曲をはっきりと分けており、後者の場合は“アリプロとして耳につく楽曲”+“作品に即した歌詞”+“作品のイメージに合わせたもの”を組み合わせて作っておられているようです。勇侠〜の時は、元々作ってあった楽曲の中から、コードギアスの主題に最も合ったものを選んだそうですが、今回の曲は、ストーリーをしっかりと把握した上で作られたものですので、更に奥深い物語世界を投影したものになっているように思います。

“ただ清廉潔白なものだけが正義なのではなくて、もっとドロドロしたものの中にメッセージを見つける事ができる光であったりとか、そういうものをしたためたいなと思って”

これはアリカ様のお言葉ですが、これがアリプロというユニットからのメッセージだと思うと、なんだか如何にも説得力がありますね。あんま見た目や雰囲気ばっかに惑わされんなよと、もっと本質を見ろと。コードギアスという物語の逆説的な部分とも通じるものがあるかもしれませんね。



2、麤皮
読み方は“あらがわ”。禁断の森で、美しい金色の牝鹿と出会い、神にも等しいその存在にを向けた王子の物語。起承転結を持った物語仕立ての歌詞に、不思議な迄に心が囚われます。高貴な人の生き方、その愚かしさと素晴らしさについて謳ったもののようです。コードギアスとは、直接繋がりを持たせた曲ではないらしいですが、過ちや後悔を悔いながら、その身が朽ち果てるまですべて背負い続ける覚悟に至る王子の姿は、ルルーシュに重なるものがあると思います(スザクも。



<関連>
*勇侠青春謳レヌー  
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2008年04月11日

『コッペリアの柩』<ALI PROJECT>

『コッペリアの柩』(2001/5/23)ビクターエンタテイメント
作詞:宝野アリカ 作曲:片倉三起也
歌:ALI PROJECT

アニメ“NOIR”OP主題歌。

アリ・プロジェクトの作品の中でもかなり知名度の高い曲だと思います。奇妙な迄の浮遊感に満ちた曲調と、美しくも妖しい色香を漂わせるアリカ様の歌声が、私たちを耽美な幻惑の世界へとゆるやかに連れ去って行ってくれます。やっぱアリプロは、砂の城の上で踊るような危うさがあってこそですよね(何。

勿論、アニメ主題歌ということもあり、アリカさまもその辺りを完全に意識して作詞と歌に挑まれたようです。直接的な表現はあんまりないんですけど、NOIRのイメージ(というか魂)が、音楽の中に荒々しく息づいているのを真に迫って感じることが出来ます。ピポパポという謎の効果音や、狂ったように鳴り響くバイオリンなどは、NOIRという物語に時折垣間見える、無機質な残酷さを表しているようでもあります。

アリカ様によると、“コッペリア”とは、ホフマン作の『砂男』という物語に出てくる自動人形のことらしいです。闇に閉じ込められた人形が、死の影から光を探す・・・というイメージを、“再生”というテーマに絡めて作ったのが、この“コッペリアの柩”であるそうです。

加えて、その“人形”を、もがき苦しみながらも、失った記憶を探そうとする“霧香”重ねてみたようです。う〜む、激しく納得。ちなみにこの曲は、アリカ様の鼻歌を片倉さんが曲にしたためたものであります。

妄想百合的にはサビ直前の詞1番・2番・3番がなかなか・・・。

“あなたが見えない この眼は見えない”→“あなたに会えない ここでは会えない”→“それでも触れたい この手で掴みたい”→“我ら護る唯一の愛”・・・・、この一連の流れが、霧香&ミレイユの愛の遍歴(*NOIRの物語とも言う)にピッタシでないですか!?

物語で言うなら21話『無明の朝』で、ミレイユの前から消えようとした霧香の気持ちとか、23話『残花有情』で、霧香がいなくなり、抜け殻みたいになってメソメソ泣いていたミレイユの気持ちとか、その後、離れる前よりも更に強く結びついた二人の絆なんかを思い出すと、歌詞とのかなりのシンクロ率に驚いてしまうと思います。・・・ちょっとこじつけてる気がしなくもないですが、闇の中で生きていた二人が、それでも光に焦がれ、僅かな光の差すほうへ向かっていこうとするシーンなどを見ると、まさにアリカ様の予感的中という感じが致します。

2、Apre Le Noir
フランス語タイトル。NOIRの後?暗闇のその後?
コッペリアの柩とはうって変わった、大変優しい愛の歌です。

ソッと奏でられる美しいピアノの旋律と、少女性爆発モードのアリカ様ボイスに、本気で聞き惚れてしまいます。そしてコッペリアよりも格段にミレイユ&霧香妄想欲をかきたてる超歌詞にも注目。歌詞を読みながら、最終話後の二人を想像するだけで鼻血悶絶でございますよ。最後にジュテームとかフランス人(?)が囁いてるのとか、ベタだけどすごくいいですね。もっともっと深く、本当の私を見つめて・・・と懇願しているのは、果たしてどちらなのでしょうか・・・。


<NOIR簡単あらすじ>
記憶を無くしているが、卓越した暗殺技術を持つ謎めいた少女・霧香と、幼い頃の悲劇を引き摺りながら殺し屋家業を続けるミレイユ。霧香の失われた記憶を取り戻す手助けをする見返りとして、すべてが明らかになった時に霧香を殺すという約束のもと、“NOIR”という殺し屋タッグを結成した二人は、殺し屋としての依頼を華麗にこなしつつ、自分達の命を狙う存在との戦いに挑む。負け=死という過酷なゲームの先にある真実とは!?

ろむろむの最も愛する百合アニメはご存知、“神無月の巫女”でありますが、実はこの“NOIR”は人生2番目に愛する百合アニメだったり致します。最初は、主人公がキツそうだし、なんか暗そうだし・・・って感じで適当に見てたんですけど、ホントすいません。ここまでドストライクな百合を見せていただけるなんて思ってもいませんでした。

NOIRは、エル・カザドとかとは違って、百合描写は凄く遠まわしなのです。

ベットで眠る霧香を見て微かに笑うミレイユとか、ミレイユに名前を呼ばれただけで照れ嬉しそうにする霧香とか、海を見て綺麗ねと呟くミレイユを熱い視線で(?)見つめる霧香とか・・・そういう想像力を喚起させるような上手い百合シーンを挙げろと云われたら枚挙に暇がありません。たとえベットが二つあっても、一つのベットで二人は眠っちゃう☆という潔さこそが、このアニメの全てです(えええ。さすが、少女革命ウテナで“奇跡を信じて願いは叶う(わない)”な泥沼百合ストーリーを見せてくれた脚本家さんなだけのことはあります。

霧香役・桑島法子さんのコメントも空気読みすぎで素晴らしいものがありました。

『スタジオにいると、本当にミレイユに恋する霧香になりきって、ボーッと三石さんのお芝居に聞きほれてしまったり(はぁとはぁと)』

また、アニメ後半は、アクション的にも百合的にも物語的にも、もう大盛り上がり大会でございましたよ(私の中では。アルテナさんとかクロエたんとか、その他雑魚敵とかいっぱい出てきますけど、あくまでミレイユと霧香の物語ってところからは一歩も外れないところが凄いのです。命がけで撃ち合ったりしたと思ったら、命を張ってお互いを助けたり、“自分にはあなたが必要だ”ということを握り締める手と、見詰め合う瞳で語ったり・・・なんつーか『ふたりは殺し屋』で子供向けアニメなんかも作れたりし(ません。

ちなみに、このNOIRという作品は、全話を観てもらわないと、本当の意味で百合を感じることが出来ない仕組みになっております。つまり、一つでも欠けてたらとんでもなく足りない×2、二人の絆って感じの話なのです。これから見る方は、大変でしょうが1話から全話ぶっとおしで見ていただきたいです。最終話にたどり着く頃には、あなたに素晴らしい百合奇跡が舞い降りてくることでしょう。

とりあえず、子犬系霧香が可愛すぎるってことと、ミレイユの不器用な優しさがたまらんっつーことと、このカップルはマジヤバいということがわかっていただければ、それでもう充分かと。梶浦先生のサントラもマジ素晴らしいので、機会があれば是非に!!




<拍手お返事>
>3月30日×1  ありがとうございます!
>4月8日×1 ありがとうございます!
  
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2008年01月17日

『勇侠青春謳』<ALI PROJECT>

『勇侠青春謳』<ALI PROJECT>
(2006/10/25) ビクターエンタテインメント

アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』ED主題歌。読み方は『ユウキョウセイシュンカ』。

一連の“薔薇シリーズ”とは対極にある境地“大和ソングシリーズ”を代表する一作。大和ソングってことで、軍歌っぽいイメージはありますが、歌詞内容を見ると別に『忠君愛国天皇万歳』を歌っている訳ではないことがわかります。ではこれは、戦争に赴く若者の気持ちを代弁したものなのか?それも少し違うと思います。

自分の信念を貫く戦い、ひたすら理想や高みを目指す戦い、自分の弱さを克服しようとする戦い・・・。誰にだって、その人なりの、その人にしか出来ない“戦い”があります。私は、この曲を“戦い”に挑む若者の、不屈の闘志、誇りや気高さを讃え、傷ついてもなお進もうとするその在り方励ます歌だと感じました。


コードギアスは、アリカ様曰く“日本を守る、異国の少年の物語”であります。

主人公・ルルーシュの戦いは常に孤独です。国を捨て、親友を失い、大切だと思っていた人をその手で消し去ってなお、彼の目指すものは遥か蜃気楼の彼方にあり、手に届きません。自分を追い詰める敵の大きさを思い知る度に、その野望は激しく燃え上がり、苦悩は果てしなく深まります。

アリカ様は、自由奔放に作詞をされているように見えて、アニメの主題歌などを担当された時などは、その物語の世界観を尊重した歌詞作りをされる方だと思います(例→“wish”“ピアニィ・ピンク”)。もちろんこの『勇侠青春謳』においても、そのスタンスは変わっておりません。

では、ここで物語の設定の一部を簡単に復習。
ルルーシュの父(皇帝)は、108人の皇妃を持つ超ハッテン家であり、つまりルルーシュには実の妹他、腹違いの兄弟姉妹ウジャウジャいるのでございます。ルルーシュは母を殺し、妹を傷つける要因を作った父と祖国を激しく憎み、異能の少女CCと共に戦いを決意を固めます。

この設定を知っていれば(アニメを見たらすぐわかるんですが)、歌詞を読んだときに受ける印象もまた変わってくると思います。もちろん歌詞の内容とアニメの内容はまるで同じという訳ではありませんが、歌詞の全体的なイメージはアニメの雰囲気近しいものであるように感じます。

勇侠〜の歌詞中に登場する人物は“我”“父”“母”“兄”、そして“愛する君”です。以下、ろむろむの歌詞妄想解説。

(歌詞の1番・2番)
先立つ兄達の影を追い、父に自分の苦しみを心のうちで独白しつつ、母には立派につとめを果たし栄誉を携えて帰ることを、“私”は固く約束します。しかし“私”は、純粋で高潔な想いを持っていたハズの自分が、戦いの中でどうしようもなく穢れていくことを次第に自覚していきます。迷える自分を常に導いてくれていた“君”への愛すらも、自分の弱さのせいで護り抜けないかもしれないと、“私”はひたすらに迷走します。

(歌詞の3番)
2番のラストから、歌詞は徐々に力強いものに変化してきます。3番では、自分の中にくすぶっている迷いや戸惑いを振り払い、たとえどんなにその身を穢しても、美しくあろう、高みへ進んでいこうとするとする強い意思が感じられます。今は、自分を完全に乗り越えることはできないかもしれない。しかし、いつか必ず自分に打ち克ち、自分の信じる“誠”を貫いてみせる。晴れ晴れとした姿で、再び戦いの中へ舞い戻るその姿こそが、彼の美しく勇ましい“青春”そのものなのでしょう。。

・・・ってなことを、私は歌詞を読みながら想像したのでありますが、みなさんはどんなイメージを持ちましたか?人によって色んな情景を思い浮かべることができる詞だと思いますので、みなさんなりの解釈で読み解いていくのも面白いと思います!

<母よ けして我は 涙を見せねども 足元の草に露は消えもせで>

あと、1番目の〆である、この歌詞なんかはすごく深いな〜と思いますね。決して屈さない、何があっても泣いたりしないと、強く誓いを立てている“彼”ですが、彼の今まで歩んできた道に目をやると、その踏みしめている草花には、彼の涙(=露)が消えることなく残っているのです。

・・・って、ここまで散々語っといて何ですけど、個人的にはこのアニメ、あんまりピンときませんでした。確かに続きの気になるアニメですけど。。見始めたのも、どっちかというとアリプロのED主題歌が目当てで(ええええ。それはともかく、4月から第二期『コードギアス〜反逆のルルーシュ〜R2』が放送予定のこと。楽しみに待つのもいいかもですね。



<拍手お返事>
1月14日×3
>美朱と唯ちゃんの百合にときめきつつ柳宿スキーな方
なななななんと!!!まるっきり私と同じ趣味ではございませんか(待
柳宿のキャラソンですが、わ、私も未だに無くさず持ってます!!いや〜、ふし遊は、7星士+αでキャラソン出まくりだったので、当時はとりあえず柳宿キャラソンだけは確保しようと頑張った記憶があります。いつかレビューしたいですね〜!
>アニメの柳宿の最期の演出が、もう・・!
本当に!!マジであれは、アニメならではのすばらしいものでしたよね!!もう、ビデオテープ擦り切れるほど見ましたよ。いやあああ、同じコトを思っていた方が居てすごく嬉しいです。柳宿さいこう!!
コメントありがとうございました★これからも共にピンポイントで萌えていきましょう(謎。
1月16日×1と×1
感謝感謝です!
1月17日×1
ありがとうございます!
  
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2007年09月11日

ALI PROJECT TOUR 2007『暗黒サイケデリック』(ライブレポ)

ALI PROJECT TOUR 2007『暗黒サイケデリック』
(2007/9/8)大阪BIG CAT

待ちに待った、アリプロジェクトのライブツアー。宝野アリカ様の歌唱と勇姿を拝み、片倉三起也さんの演奏をしかと耳に残し、妖しさ満点の世界に誘われて参りました。

今回のライブはアルバム『Psychedelic Insanity』を中心とした構成となっております。アルバム+最近のアニメOP・ED主題歌+大ヒット曲混合ライブということで、全体のバランスは良かったと思います。

曲の前後のMCで、その歌の解説を入れてくれるのも、面白かったですね。どういうことを考えて詞を書き、何を感じて歌っているのか?ということを、アリカ様自身の口から直接聴けるのは一ファンとして大変興味深いことでした。

以下ネタばれ満開

1、青嵐血風録
日本刀を振りかざして、スモークの向こうからアリカ様登場。しょっぱなから大和ソング3連発という、見事な飛ばし方で御座います。血みどろの戦場で日夜戦いに明け暮れる孤独な我ら。その昂ぶる魂を、アリカ様が高らかに謳い上げます。

2、愛と誠
とりあえず、この曲が生で聴けたことにヒャッホウ。青嵐、勇侠に比べると、何処か晴れ晴れとした明るさのある作品だと思います。幾千の敵を迎え撃つことになる“あなた”を愛し、信じ続けると誓い、大和撫子たらんとする高潔な女性が主人公の歌だからでしょうか?胸の奥が熱くなり、血がたぎってくるような感覚を覚えます。

3、勇侠青春謳
コードギアス前期ED主題歌。ここでスラッと、鞘から刀身を引き抜くアリカ様。嗚呼、なんと勇ましき事哉。大変有名な曲なので、周囲の空気がオオッと引き締まったのも納得。ライブでは、『勇侠の〜』が『憂国の〜』に変わっていました。

4、春蚕
ローゼンメイデンのキャラCD(vol.7)薔薇水晶に収録。これは暗い。

5、暗黒天国
かみちゃまかりんOP主題歌。ドラッグクイーン妖艶に乱舞・・・ステージが一気に異様で華やかなものに!暗黒天国の難解な高音をなんなくクリアするアリカ様。流石です。最初のMCで喋るのが辛そうだったので、喉の調子が悪いのかな?と思ってたんですが、杞憂だった模様。

6、跪いて足をお嘗め
怪物王女ED主題歌。ひたすら女王様。イ、イヌとお呼び下さい(待!!

7、欲望
ひたすら昏い雰囲気でありながら、アリカ様の絹のようにしなやかな歌声がいつまでも耳にこびりつくバラード曲です。本人的には『汚い声で歌う』ことを目指しているらしいですが、何を持って汚いというのか、マジでわかりかねます。ですが、結構、正統派なバラードだからでしょうか?これまでのアリプロの作品には、無かったような曲であるように感じます。

8、KING KNIGHT

9、跪いて足をお嘗め
片倉さんと、バイオリン2名による演奏(ボーカルなし)。

10、CYBER DEVILS
これは、曲の解説が興味深かったです。ネット社会および、ネットによる他者関係構築の危うさを、曲のテーマに取り込んだ模様。人間は一人で生きていくもの・・・みたいなことも云っていたかな。『こんなこと云ってるから友達いないんですけど・・・』と、寂しいことを呟きながら、へーぜんとした表情のアリカ様ハアハア(何。9曲目の間に、真っ白なウイッグ&蝶の模様がついた白衣装にお着替えなさったアリカ様・・・、こんなトリッキーな衣装が似合うのはアリカ様だけ。

11、暴夜layla幻談
アリカ様の“アラビア”への熱き想いが感じられる一曲(何。ホントは、アルバムのタイトルも『アリババ』にしたかった・・・とかおっしゃっていただけに、アリカ様のアラビアパッションが伺えます。

12、胡蝶夢心中

13、暗黒サイケデリック
今回のツアータイトルにもなっている作品。サビ直前の歌詞が、なんとも強烈なインパクトを持っている曲です。“他人と同じことなんか したくない興味ない 特別が欲しいから ワタシのところに来たんでしょ?”この(思春期前後ぐらいの)若く熱い魂をピンポイントで揺さぶるようなお言葉!!こんな詞がスラッと出てくるのがアリカ様の凄まじい処だと思いますし、アリカ様にそう優しく語りかけられたら、ファンは無言で頭を高速上下させる以外何も出来なくなってしまうことだと思います。

14、GOD DUVA

15、亡國覚醒カタルシス
亡国の、右手で顔を隠して、左腕をまっすぐ伸ばすあの振りは何度観てもカッコ良すぎて死ねますな(『嘆キノ壁ハ 積ミ上ゲラレテ〜』の直後)。

16、六道輪廻サバイバル
六道とは、死後、人間が生前の罪の度合いによってブチ込まれる6つの世界のこと。六道輪廻とは、その6つの世界をクルクル廻りまくる、スパイラル地獄の絆状態のこと(意味不明。アリカ様は、この曲のダダダダダダという6音の打ち込みを聴いて、この曲の詞(*六道)を思いついたそうです。生まれては死に・・・また生まれては死に・・・。どの生でも、どの地獄でもただひたすら強く生き抜かなければならない人間を冷酷に俯瞰した詞でありながら、“次の輪廻でも君に逢いたい”という、ささやかな願いが歌詞の各所に込められているのがアリプロらしくて素敵です。世界観的には、だいぶ前に発表した『阿修羅姫』にも通じる処のある作品だと思います。

17、聖少女領域(*アンコール)
去年のライブのアンコールは、CD発表前の勇侠〜で、やばい・・・アンコールなのに全然ノれない・・・と焦ったものですが、今回は、大ヒット中の大ヒット曲&知名度高位のアリプロ曲で攻めてこられたので、もう曲開始から爆発的に(心の)テンションが上がりました。アリプロのライブはしっかり仁王立ちしてじっくり聴くのが基本スタイルなので、大げさに動いたりはしないんですけど、それでもこの曲のときは、軽く身体でリズムを取ってしまいましたね。アンコールの衣装は超ゴスロリ仕様で、こちらも見応えアリ。

18、未来のイヴ(*アンコール)
云わずと知れた超名曲。この曲は、とにかく振り付けがかわゆすぎるのです。ドラッグクイーンのロボット的な動きも良かったですけど、3人で横を向いて腕を前後に動かすダンスとか最ッ高〜に可愛かったです。これはたまらん。しかし、ドラッグクイーンが登場すると、アリカ様の華奢さというか、可憐さが際立ちますね〜。

<その他>
ドラッグクィーン・オリーブさん(ステージ向かって右)の猛烈な色気に眼が釘付け。妖しい流し目、見る者に劣情を抱かせる子悪魔な表情、柔らかく波打つカラダに、あの美貌。夜の街から出張してきた感じのする、イケナイ雰囲気がとっても素敵でした。*公演終了後、耳を澄ませてみると、オリーブさんに思わず心を奪われていたっぽい子がたくさんいました。




<メルフォお返事>
>かな様
桃華情報ありがとうございました〜。また参考にさせていただきます!

>9月10日に拍手×4下さった方、ありがとうございました!!!!
  
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2007年05月12日

『pastel pure』<ALI PROJECT>

『pastel pure』 (2004/8/25) フロンティアワークス

作詞:今野緒雪 作曲:片倉三起也 歌:ALI PROJECT

アニメ『マリア様がみてる』OP主題歌。

(あらすじ)
お嬢様学校『私立リリアン女学園』には先輩が後輩を(手取り足取り)指導する『姉妹(スール)システム』という制度が存在している。主人公は、リリアン女学園に通う、ごく普通のお嬢様・福沢祐巳。ふとしたきっかけで、超お嬢様・小笠原祥子姉妹の契りを結ぶように迫られ、困惑する祐巳だったが・・・!?個性的な友人や先輩に囲まれ、友情と友愛と愛情に揺れ動く少女達の青春群像劇がここに!!

マリア様がみてる・・・通称マリ見て。原作は今野緒雪氏のコバルト小説。世間的には『百合ブーム』の先駆けとして捕らえられているみたいです。

さて、この主題歌を担当しているのは、ドス黒ハード系から、ゴスゴス系、軍歌〜メルヘンなど幅広いジャンルを網羅し、その圧倒的な世界観が今や爆受け引っ張り凧。15年以上のキャリアは伊達じゃねえ僕らのALI PROJECTで御座います。

『清く・正しく・美しく』という、(一見現在のALI PROJECTとは対極にありそうな)マリみて世界基準を完璧に守っている楽曲&歌唱に、まずは注目してみましょう!

メロディはあくまで、美しく穏やかに。歌声は、幼子をそっと寝かしつける“子守唄”のように、どこまでも優しく。。この優美な旋律は、聴く人の心を深い愛で包み込むマリア様のお慈悲の如く・・・。

やー、私は中高とプロテスタント系の学校に通ってたんですけど、毎日、賛美歌を歌っていたあの頃を思い出してしまいました。それは『pastel pure』が、メロディに大きな抑揚を付けず、流れるように歌う“賛美歌的な形式”を持つ歌だからかもしれません。

リリアン女学園は『カトリック系学校』という設定がありますので(*だから聖母マリア信仰が強い)、そのことをしっかりと意識し、楽曲の中に見事なまでに反映させた片倉さんの手腕に乾杯×3。

そしてボーカル、宝野アリカ様の神々しさすら感じさせる歌声!
アリカ様は、『聖』『俗』、そして『清』『性』といった、あらゆる意味で相反するものをその内に秘め、飼いならしているアーティストだと思うのですが、今回はその中から『聖』と『清』のみを浮かび上がらせて歌唱に挑まれているように感じました。

それがどんなテーマであれ、求められているものに実直に答えることが出来るのは、ひとえにアリカ様の特異な才能があればこそであると思います。

肝心の歌詞もマリみてワールドが素晴らしく爆裂しております。原作者の今野氏が直々に作詞ということで、それも大いに納得。私は、一巻の6〜7ページ(プロローグ)をベースに、祐巳たちの成長を絡めているような歌詞・・・という印象的を受けました。

歌詞中の一人称は『私たち』となっているので、この曲の主人公は祐巳だとは限りません。由乃や志摩子など他キャラを当てはめても、違和感を感じさせない作りになっているのですねえ。

たとえ穏やかな日々に暗雲が立ち込めようとも、重い雲の上に青い空が広がっていることを知っている私たちなら、きっと乗り越えていくことが出来る・・・。だから胸を張って背すじを伸ばして歩いていこう・・・。

歌詞内容は大体こんな感じです。儚そうに見えて、その実結構たくましい『少女像』が描かれているように感じました。基本的にマリみては年中、何かにつけて少女達がもめまくってるような物語ですから、少女がたくましく成長するお話・・・という捕らえ方も、あながち間違いではないかと思います。。

その他、CDにはバージョン違いの3作品が収録されているので、簡単に紹介してみます。

1曲目『ボーカルバージョン』
宝野アリカ様の美しい歌唱をめいいっぱい感じ取れるver。

2曲目『ピアノ&ギターバージョン』
ピアノとギターで奏でられる演奏。全体の曲調に柔らかさがプラスされています。

3曲目『lyric reading by 福沢祐巳(植田佳奈)』
フルートを主旋律に置いた演奏をバックに、主人公・福沢祐巳が歌詞を音読しています。ポエム魂ここに極まれり。



実は・・・白状いたしますと、私はこの『マリア様がみてる』という作品から『百合』の雰囲気を感じたことはそんなにありません(えええー。友情百合、友愛百合・・・みたいなものなら、何となく感じるのですが、やっぱり『マリみて』はガールズラブとは根本的に何かが違う作品であるような気がします。聖様サイドストーリーの『白き花びら』は、確かにそれを目指した作品でありましたけど、だからといってマリみて本編がその流れを組んでいるようには思えません。

大人が聞いたら一笑に付して終わるような小さな事柄でも、思春期の少女にとっては『生きるか死ぬか』級の大問題!!・・・だったりするのはよくある事。小さな事件に胸を躍らせたり、落ち込んだり。ちょっとした行き違いで気まずくなった友達のことを考えて一日中悩んだり・・・。

マリみては、そうした少女達の一瞬の心の動き(輝き)を、『お嬢様学校のガールズライフ』という、フワフワとした非日常世界の中で精製し、書き留めた作品だと思うのです。(だからこそ、単純に『百合作品』と呼ぶことに違和感を覚えるのかもしれないです)

個人的に百合を感じないのはともかく、それでもマリみては、ヲタの持つ『(二次創作を)見たい・読みたい・書きたい』という三大欲を思いっきりかきたてる、不思議な魅力を備えた作品であるとも思います。

私も99年頃にマリみてを読み始めた頃、まず最初に起こした行動はマリ見ての絵やSSをネットサーフィンで探すことでした。その頃は10〜20件ぐらいのファンサイトがあったように思います。やっとの思いで見つけた“マリみて4コマ”や“聖蓉SS”を感動のあまりプリントアウトしまくったことも今となっては良き思い出です(何。

その後、2002年(前後)あたりで、大手ニュースサイトっぽいところに熱烈に取り上げられてから、知名度が突然急上昇。ファンサイトも爆発的に増え、あれよあれよという間にアニメ化(2004年)までされてしまいました。アニメは・・・アニメは・・・ですねぇ、残念ながらイマイチだったような気が致しました。。一期は目当ての『白き花びら』まで観続けるのが精一杯、二期は数話で挫折致しました。あの絵柄と、急展開っぷりが、なんとも。。



でも『白き花びら』は、結構丁寧に作られていて、聖×栞(+お姉さま&蓉子)などにモエモエすることができましたYO。動いて喋ってる栞を見るのは、なんだか感慨深いものがありました。

なんか長くなりましたけど、『マリみて』とは何かが少しでもお伝えすることが出来ましたでしょうか?機会があれば、小説を手にとって、花園の奥に閉ざされた少女の異世界を味わってみて下さい!





☆拍手レス☆
5月8日の拍手コメント下さった方
『昨日初めて来させて〜・・・』
あああ、ありがとうございます!!!そう云っていただけるだけで、嬉しさ満開、やる気爆発で御座います!!本当に!!最近百合系ばっかり取り上げてますけど、まだまだ色んなジャンルのアニソンレビューに挑戦していきたいと思っていますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします!!

5月7日と11日にたくさんの拍手して下さった方
本当にありがとうございます!読んでくださるだけでなく、たくさんの拍手まで!!一生懸命頑張りたいと思います☆
  
Posted by romrom6656 at 21:37Comments(0)TrackBack(0)clip!

2007年04月03日

『阿修羅姫』<ALI PROJECT>

『阿修羅姫』ALI PROJECT (2005/6/8) メロウヘッド

作詞:宝野アリカ 作曲:片倉三起也 歌:ALI PROJECT

〜阿修羅道とは〜

強い闘争心と猜疑、嫉妬、執着の心をいう。
地獄、餓鬼、畜生、人間、天上と並んで六道のひとつとされる修羅道の世界。(四字熟語データバンクより)

六道の一。阿修羅の住む世界。我慢強く猜忌の盛んなものが行く世界。
悪鬼の世界で、阿修羅王が梵帝釈天と権を争い、常に闘争が絶えない。(広辞苑より)


PS2用ゲーム『舞−HIME運命の系統樹』OP主題歌。阿修羅姫こと藤乃静留さんが進まれた血まみれの『阿修羅道』を、宝野アリカ様が激壮絶に歌い上げて下さっております。

『運命の系統樹』はPS2版の後に『運命の系統樹〜修羅〜』と名付けられたパソコン版が発売されており、この修羅版では、静留ルートなるものが追加されております。静留ルートとは、なつきルートを静留視点で追いかけたもので、なつきルートを知っている人ならよくおわかりだと思いますが、静留さんの愛と絶望と破滅を一気丸ごとに堪能できる、悪夢のようなルートで御座います。

ゲーム版・静留の悲壮感&悲哀感は本当にハンパ無いです。そして、ゲーム版・なつきの、ワンランク上を行くスカタンぶりといったら(千葉さんの超投げやりな演技が今も気になります)。

この事からも、ここで云う“阿修羅姫”とは“静留”のことを意味していると、納得して頂けるかと思います。まあ、静留オタの間では、阿修羅姫=公式静留ソングということは、基本中の基本であるような気もしますけどNE。

というか、もう、歌詞のどの部分を読んでも全部“静留”のことを云っているとしか思えなくて、なんか恐ろしくなってきます。・・・私だけかな。。40秒〜53秒の歌詞なんかも、なつき(静留)ルートのラストシーンを激ストレートに揶揄していますよね。

では楽曲解説。

歌詞中に出てくる何気ない単語ひとつ取っても、異様に静留指数が高いです。例えば『コクリコ』という言葉。

コクリコとは、ひなげしのことです。ひなげしは、別名を虞美人草(ぐびじんそう)と云います。三国志の時代、絶世の美女と歌われた項羽の妻『虞妃(ぐき)』は、敵(劉邦軍)に囲まれ、最後の宴で項羽の歌に合わせて舞った後、自らの命を絶ちます。彼女の葬られた墓からは、赤く美しいひなげしの花が咲いたといい、それ以来ひなげしは虞美人草と呼ばれるようになりました。

・・・愛する人の為だけに、独り舞い踊って、そして愛する人の為に、命を・・・命をををををを!!!!あああ・・・『コクリコ』の意味を思い出しただけで、思わず取り乱してしまいそうになりますが、こんな処で力尽きていてはまだまだ静留さんの阿修羅道には追いつけません。

また、小倉百人一首下の句7字を歌詞に取り入れている部分もこの歌の面白い部分です。もちろん、こうした言葉は字数や語呂がいいからという理由で引用されただけかもしれません。しかし、百人一首の引用などは、そうそう思いつくものでもありませんし、そうしたものをセンス良く楽曲に取り込んでいけるのがアリプロの凄みであると思います。

静留ヲタとしては、そうした部分を深く考察しては、いちいち静留さんの影を見る・・・という楽しみ方もできますしね。じゃあ、歌詞で引用された百人一首から静留×なつき妄想(ゲームVer)でもやってみますか(死。

『あふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をもうらみざらまし』

→(意訳)この世に愛なんてものがなかったら、冷たいあなたの仕打ちを恨んだり、ふがいない自分を嘆いたりもしないのに

→(妄想)ずっと一緒に居たにも関わらず、先生が登場した途端にあっさり鞍替えした尻軽なつき。そのなつきに追い縋りたいと心の底から思いながらも、『好きだ』とはどうしても言い出せない静留。なつきを影で守るため、オーファンを倒し続けるだけの自分の“情けなさ”に悔い入る静留さんの苦痛に満ち満ちた気持ち。

『来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ』

→(意訳)約束をしても来ないあなたをずっと待ち続ける私の身は、松帆の海岸で夕凪時に焼いている藻塩のように焼き(想い)焦がれています

→(妄想)いつかなつきは先生を捨てて自分のところに戻ってきてくれる。いつかなつきは自分を好きになってくれる。先生にべったりのなつきを遠くから見つめながら、微かな夢に縋り、崩れ落ちそうな自分を必死で繋ぎとめる静留さんの気持ち。

アリカ様の切なげで狂おしい歌いっぷりも聴き応え満点。アリカ様曰く、阿修羅姫は『和ゴス』の世界を表現した作品だそうです(by声優アニメディア)。ゴスの持つ“絢爛&退廃”の趣と、匂い立つような“和”の趣の融合が、この曲の中では、密やかに挑戦されているのであります。

肝心の楽曲も、壮大なのに妙に禍々しい感じで異様なオーラを放っております。特に前奏や間奏などは、なんというか地獄のマグマが噴出しそうなほどのすさまじい勢いに溢れていると思います。この息つく間もない焦燥感とスピード感には、もう何も云わずに酔いしれるしかないですね。

愛に狂い、愛に堕ち、愛を求めるが故に、地獄を彷徨いながら戦い続ける“阿修羅姫”。彼女はたった一人の愛する“あなた”を手に入れるため、目の前の全てを薙ぎ払い、肉体が滅び潰えるその瞬間まで“あなた”を想い続けるのです。



2、君がため、惜しからざりし命さえ

藤原義孝の詠『君がため、惜しからざりし命さへ 長くもがなと思いけるかな』よりタイトル引用。(意訳)あなたに会うためなら命さえ惜しいとも思わなかったものですが、こうして会えた今は、この幸せの中で末永く生きてゆきたいと思っています

何とも心優しい詠ですが、アリカ様の手にかかれば、もはやそうした元来の意味はどこかに吹き飛んでしまうのでございましょう。いやあ、もう、ひたすらに憂鬱でダウナーな一曲です。聴けば聴くほど、身体がドロドロに溶けそうになります。麻薬でバッドに飛んでしまって、ぐにょぐにょ世界でのたうちまわるみたいな・・・そんな感じの曲ですNE(何。

しかし、歌詞は単体で見ると、阿修羅姫に続く『悲壮な恋愛』を謳っており、なかなかに読み応えがあります。静留ソング・・・として見てみても、悪くないと思います。


ところで、ゲーム版OPの阿修羅姫は何故にこんな微妙な(つーか酷い)音質なんで御座いましょうか。CD版は再録と考えると、プロトタイプかなんかをゲームOPにあてがったんでしょうか??謎ですね。

あと、ゲーム版で最ウザイ妹キャラに『天河朔夜』(cv松来未佑)というのがいるんですけど『〜お兄ちゃん』が入る寸前でクリック(○ボタン)を押せば、アカイイトの桂ちゃんに聞こえなくもないです。名前もサクヤですし(何この楽しみ方。

だいぶ前になりますが『阿修羅姫』は、静留ソング候補として拍手コメントをいただいたものでした。あの時、コメントを飛ばして下さった方、ありがとうございました!

『片恋艶花』に次ぐ公式静留ソング『阿修羅姫』
4月4日発売のアリプロベストアルバムにも収録予定とのことですので、まだ未聴の方は是非この機会に聴いてみて下さい!



  
Posted by romrom6656 at 22:10Comments(2)TrackBack(0)clip!