作詞:霜月はるか
作曲:藤田淳平
歌:霜月はるか
アニメ『H2O』ED主題歌。原作はギャルゲー。心に傷を負った少年が、療養の為に訪れた転校先で様々な女の子に会って成長していくお話らしい。テケトーにしか観てないのでよくわからないのですが、主人公の“設定”が物語後半のどんでん返しに繋がる伏線となっているのがポイントかと。あとの見所としては、伝説となった超展開“妖精裁判”とか(略。
まあ、お話としてはそんな感じですが、私としてはこのED主題歌があれば、あとは割りとどうでもよい勢いです。
霜月さんのみずみずしくもクリアな歌声に、しょっぱなから一瞬で持っていかれます。個人的に霜月さんは、寂寥感を漂わせる楽曲でずば抜けた素晴らしさを魅せてくれる方だと思っているのですが、今回も完璧にヒットを飛ばしてくださいました。
楽曲の所々に挟まれるケーナと呼ばれる笛の音色も、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。ケーナの音は、なんだか不思議な程に、柔らかでまろやかで、耳の奥にしっとりとした余韻を残していきます。あと、ゆったりとしたメロが、サビへ入った途端、激しく鮮やかに変貌していくところなんかも、たまらなくツボでございます。
<気付いたよ たとえ痛む心が 光遮ったとしても 見失っちゃいけない今が 確かにここにある事>
上記はサビの歌詞ですが、何気に本編の伏線を掠めていく言葉がチラホラと見えます。全体的に見ても、そうした本編に散らばるキーワードが歌詞の至る所に見受けられますので、この辺は霜月さんのこだわりが感じられます。とか思っていましたら、インタビューにて、
“原作のゲームをプレイし、アニメの脚本も読ませていただき、自分の中で作品を消化した状態で曲をいただいたので、作品のイメージとマッチした感じで、この曲だったらこういうことを込めてみようというイメージが、すぐに浮かびました”
と、おっしゃられていましたので、物凄い気合の入りまくった作詞っぷりで間違いなかったですね。。それにしても・・・霜月さん、この徹底っぷりは凄すぎる。。
2、life
同、挿入歌。これは霜月さんらしさが全面に出された作品ですね。メロディの部分は特になにも感じなかったのですが、サビが異様に素晴らしいです。・・・いや、ほんとに。
“「カザハネ」とは違う方向からの、「H2O」に対する私の答えを詩と曲に込めています”
霜月さんのコメント通り、カザハネとは別の視点に立って作られた曲だということが歌詞を読めば読むほどわかってきます。とりあえず霜月さんのH2O考察力はマジハンパねえということがわかっていただければ。
<たくさんのありがとうをそっと 伝えたい 届けたいあなたに そうこの場所で ここで生きてゆく 信じていたいよ>
生きるということ(=life)は、言葉が重なること、思いが重なること、伝え合うこと、信じあうこと、そこに通じていくように進んでいくことなのかもしれない。霜月さんの歌声を聴きながら色んなことを考えてしまいました。