作詞:有森聡美 作・編曲:大森俊之
歌:松澤由美
1、YOU GET TO BURNING
割とセンセーショナルだったアニメ、機動戦艦ナデシコOP主題歌。
松澤由美さんのデビュー作品になります。現在に至るまでヲタの間では結構人気が高く、少し前にangelaがカバーしてました。
千変万化する躍動的なリズムと音色が、何といっても魅力的です。前奏出だしのメロディなんか、もう聴いた瞬間に痺れ倒しですわよ(何。そして、随所にパンチを効かせつつスムーズに流れ込んでくる松澤さんの歌声に乗って、ナデシコという作品の様々なエピソードが、氷つぶてのように、私達の身体に降り注いでくるのでございます。SF・ラブコメ・ギャグ・シリアス・・・なんでもアリの、ごちゃ混ぜアニメの主題歌には、こういう心のド真ん中に投げ込んでくるような曲が来るほうが、物語がキュッと締まるのかもしれませんね〜。
後のインタビューを読むと、どうもこの作品は松澤さん自身にとってもある種の枷になっていたようでね。デビューシングルがいきなりアニメの主題歌で人気曲となってしまったことで、その後の作品も同じような作風を暗に求められるようになってしまったようです。それから色々あって、“松澤由美”さんは“まつざわゆみ”さんと名前を変え、ようやく過去の枷から自分の納得できる形で脱却したのだと思います。(*インタビュー記事が見つからないので半分想像)。そういえば、この曲はプロデューサーにボロカス言われながら歌ったらしい・・・と、聞いたこともあります。なんか苦労の陰にこの歌ありみたいに聞こえてくるんですけど、まあそれが結果的には初登場オリコン9位にも繋がったのかもしれませんよね。
歌詞は、ユリカ→アキト視点かな〜とか初めは思ってましたけど、最後まで読むとナデシコのクルーや登場キャラ、このアニメを見ている人にも、その視点は向けられているような気がしてきました。そういえば、アニメ自体も、意外とメタなところまで入り込んでくる系の物語でしたっけ(*アニメの中で、アニメやヲタク活動を分析し、しかもそれがアニメの展開にも繋がっていくようなトコとか)。
“君らしく 愛らしく 笑ってよ 夢中になれる日々が きっと幸せ”
アキトはナデシコを守り、木星蜥蜴らとロボに乗り込んで戦ったりする日々を日常としていますけど、それ以外のプライベートでは、劇中アニメの“ゲキガンガー”という80年代風熱血アニメに夢中になっています。アキトは、ゲキガンガーの云う熱い正義に憧れて盛り上がったり、でもそんな正義なんて無いとかいじけて見せたり、そのアニメを見て色んなことを感じたりするのですが、そうして考えていく中で、彼は少しずつ戦う理由や生きる意味を、本当に自分の中に見つけていくのです。
“夢中になれるもの”を見つけて、頑張って生きていければいい。そんなストレートな希望を、アキトはナデシコの中で体現してたのかな〜とか、この歌詞を読みつつ妄想。。なんて、ちょっと穿ちすぎですかね?
2、私らしく
作詞:松浦有希 作編曲:松浦有希&吉田潔
歌:桑島法子
ナデシコのミスマル・ユリカとして、初の主人公役を射止めた桑島さんがついでに歌手としてもデビューな記念すべき一曲。さすがにギリギリな感じがありますが、ユリカとして歌っているキャラソンと思えば、よく出来た作品だと思います。アキト一筋の能天気艦長の、天真爛漫な恋の歌って感じです。桑島さんはナデシコが初ヒロイン役、この曲が始めての歌ということで、当然のことながら全然歌いなれてないんですけど、その拙い感じが、恋に恋する無邪気な女の子!って感じをよくあらわしてて、逆にいい雰囲気を作ってたりします。ところで、桑島さんというとラジオでのキツいイメージが未だに私の中に残ってるんですけど、今でもあんな感じなんですかね?だったらワクワクするんですけどね〜(待。