2007年06月09日

『アニソンマガジン』創刊号レビュー

『アニソンマガジン』(2007/6/8) 洋泉社

アニメソング専門のムック本が創刊したということで素早くゲット。

表紙は“アイドル兼ヲタク”が売りのしょこたんこと中川翔子。まあ、ここで水樹奈々さんとか平野綾さんのグラビアを持ってきても、他のアニメ・声優雑誌と被って、食われてしまうと思うので妥当かな・・・とは思います。でも、せっかくの創刊号でこの逃げ方をするのはちょーっと勿体無い気もしますね。

そんなことよりまず“定価1000円”に目玉が飛び出しそうに。。

90ページ弱で1000円って、いくらなんでもオオオォォ。アニソン雑誌に飢えている私でも一瞬躊躇。広告ページや宣伝ページを増量していただいて結構なので、もう少し安くして頂きたいものです。。もしくは、ページ数を増やして頂ければ・・・。

しかしながら肝心の中身は思っていたよりも濃いクチでございました。

水樹奈々さんをインタビューにはじまり、バンドメンバー・クリエイター・作詞・ライブ・歌手性など、様々な面から考察した特集が8ページでメイン。

梶浦由記さんのロングインタビューでは、Fiction Junctionの存在や、それに関わってきた歴代の歌手を、誕生から現在に至るまでの変遷も含め、梶浦さん自身が詳しく説明していて、なかなか興味深かったです。

『らき☆すた』の特集ページを開いた瞬間、一瞬偏頭痛がしましたが、実際の内容は『らき☆すた』の作詞者・作曲者の自身の音楽活動に関するインタビューがほとんどでした。畑亜貴さんの詳細インタビューが読めてちょっとラッキー。

あとは、11ページ(実質9ページ)に及ぶI've特集が見所でしょうか。I'veの歌姫さんたちは写真で拝見すると、なかなか迫力がございます。

『好きな持ち歌5曲教えて』『I'veクリエイターってどんな人?』という質問にKOTOKOさんら5人が順々に答えていきます。歌姫さんたちがみんなして、I'veのクリエイターである中沢氏と高瀬氏を褒めまくっていたのには、ちょっと笑ってしまいました(当然でしょうが。

お次は白黒紙面で2007年春クール放送アニメのOP・EDを全曲レビュー

一曲だいたい150字ぐらいの簡易レビューですが、サクッと読めるお手軽さはなかなか良いんじゃないかと思います。しかし、何故に『らき☆すた』だけ700字もレビューしているでしょうか・・・?編集者かライターさんの趣味が伺えます。

『今、聴きたいキャラソン』ということで、アニソンマガジンのライターが厳選したらしいキャラソンを30作品紹介してらっしゃいます。選曲は、とっても微妙。“今”の範囲をもっと狭めて、どの系統のキャラソンをメインにするかを考えて選ぶべきでは?

大体の見所はこんなところですね。アニメソング専門の雑誌やムック本は、どーゆー訳か滅多に出るものではないので、出るだけでありがたいというのも個人的な本音です。

紹介しているアニメソングがほとんどヲタ系・萌え系に偏っているのは少々問題かと。ほんとーに、男性ヲタク向けだなー・・・って感じがします。もう少し、女性ヲタクが興味深く読めるようなアニソン・キャラソンの紹介もしていくべきではないでしょうか?

まあ、ライターさんが何処をどう見ても(若い)ヲタクの男性みたいですから、仕方ないのかもしれませんけど(*奥付より)。せっかくアニメソングをメインにした雑誌を作るんですから、もっと幅広い視点からアニソンを取り上げて、男性でも女性でも、アニソン好きな人なら誰が読んでも楽しめるような紙面を作っていって欲しいなと思いました。

3号の壁を越えられるように、応援していきたいです。



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