作詞:只野菜摘 作曲:西岡和哉
歌:渋谷有利(櫻井孝宏)
今日からマ王 キャラクターソングシリーズVOL.1 渋谷有利。
そういえば去年にヴォルフラムのキャラソンレビューをしていたので、ついでにマ王陛下のキャラソンの方にも突撃してみたいと思います。
1、ビオライト (means 'be all right')
な、なんですか・・・このSEXYなマ王様は・・・。
櫻井さんのムンムンムラムラな色気歌声に終始圧倒されてしまいました。この見事な歌唱力に、この色気・・・・マジで酔えます。
主人公の渋谷有利は、基本的にオロオロしてる系のキャラだと思うんですが、このキャラソンではそれとは180度真逆な、自信(と色気)に満ち溢れた有利様が具現化しております。・・・って、その時点で既に有利ではないですよね。
有利のキャラソンと言われてもいまいちピンと来ないかもしれませんが、声優ソングとしては、かなりよく出来たレベルの高い作品であるように思いました。
題名のビオライトは『be all right(*大丈夫&問題ないの意)』を思いきり訛らせた造語(?)みたいなものです。つまり『be(ビ)all(オ)right(ライト)』と読ませている訳ですね。
こうした無理やり造語は、一歩間違えるとすごい勢いでスベっていくものですが、この『ビオライト』は“妙なカッコ良さ&オシャレ感”が出ていて、正直この言葉が曲のすべてをさらっていった・・・という感もあります。
『ビオライト』という言葉は歌詞中では5度しか登場しませんが、曲を聞いた後はしばらく“脳内忘れられないワードNO1”に君臨してしまうほど、その言葉の響きは印象的です。このあたりは作詞者様の絶妙なセンスが発揮されているように思いました。
複雑そうに見えて、案外キャッチーな楽曲の構成もいい味を出していると思います。二度、三度と聞き込んでいっても全く飽きが来ません。それどころか、聞けば聞くほどこの曲にハマりこんでいってしまいます。そして気付けば、身体が勝手にタテ揺れを初め、ノリノリな状態に・・・。
反面、ものすごくイマドキな感じのサウンドなので、さほど曲自体に“深み”はないような気がします。曲の終わり方はヴォルフの『終わらない冒険』の終わり方とクリソツで、こういう部分なんかも意識して作っているのかな〜とか想像したりしました。
歌詞は、どんな無理難題にもいつも前向きに挑み、まず人とのコミュニケーション(?)を大切にする有利の性格がうまく表現されています。『大丈夫×2』とニコニコ笑いながら、目の前の困難を越えていこうとする有利の姿って、結構すんなりと思い浮かべることができませんか?
あと、<もし君が悪い人であっても、自分はきっと君を好きになったと思う>という意味の一節があって、これも非常に有利らしいなと思いました。この部分は、曲も一時的に転調していて非常に耳に残ると思います。
全体的に遠まわしな恋愛を匂わせる内容の歌詞だと思うので、もうこれは好きなカップリングで想像してくださいと云わんばかりです。有利×ヴォル、有利×コンラッド、有利×村田・・・・お任せします。
しかし、櫻井さんは歌でカッコよさを魅せることに長けてますねええ。『いかにカッコいい声で謳い上げるか』ということを相当に意識されているんだろうなあと思います。最カッコいい聴き所としては、1:08〜1:10や1:19〜1:22部分のセルフ高音低音ハモリでしょうか。機会があれば是非、ご確認ください!
2、白と黒
ビオライトが櫻井色全開だったのに対し、こちらは結構有利っぽい雰囲気が出ています(*声が有利に近い)。
若干、伴奏が前に出過ぎな気がしますね。そのせいか、ちょっと煩い感じも致します。。歌自体も、あまり抑揚をつけず、言葉を連打(連呼?)していく感じのものになっています。
白→通常有利、黒→上様有利と考えればいいんでしょうかね。間違った世界を『白』と『黒』の力で壊して、その力で救いあげたいという有利の信念のようなものを感じ取れます。
ビオライトの華やかさの前では、どうしても地味な感じが目立つところですが、ビオライトとはまた違った雰囲気のキャラソンを楽しむことができるという意味では、なかなか良いカップリングなんでないかと思います。