作詞:水樹奈々 作曲:上松範康
歌:水樹奈々
アニメ『魔法少女リリカルなのはA's』主題歌。
2005〜6年にかけてバカスカ売れまくった純粋なアニソン(*一般のメジャー歌手等を除く/当ブログ比)、それが水樹奈々さんが歌うこの『ETERNAL BLAZE』です。
水樹さんのアルバム『ALIVE&KICKING』が、ろむろむが初めてきちんと聴いた水樹さんの音楽だったんですが、それがどこかで聴いたような懐かしい曲のオンパレードアルバムで、『これは一体何の既見感だろう?』と悩んだりしました。そこで、『ハッ』と思い出したのが『奥井雅美』さんの曲でした。
よく見たら、作曲者に矢吹俊郎さんがいたりして、しかも所属はキングレコードで、大いに納得。という訳で、それ以来ろむろむの中での水樹奈々さんは、奥井雅美さんの後継者的な位置づけにありました。
ま、この時点(*『ALIVE&KICKING』の時点)では、水樹さん自身、まだ奥井さんを意識した歌作り(歌い方&表現など)をしていたように思います。
おそらく、キングレコードにおける水樹さんのプロデュース方針がそんな感じだったからじゃなかろーかとは思いますけど。
キングは、林原・奥井・堀江の三強以来、どーにも後が続かず、結構詰まってた感があるので、その状況を打破する21世紀系のアニソン歌手の誕生を目論でいたんではないでしょうか。で、そこで水樹さんという逸材を見つけ出したキングが、まず奥井路線で(手堅く)売り出して行こうとした・・・んじゃないかと思います。*ここまで全て想像
そんなこんなで、キングの目論見は大当たりし、水樹さんはそれなりの知名度と実績を上げることが出来ました。その上で『ここらで奥井路線を外し、水樹独自路線を開拓しよう!』と、一歩踏み出した曲こそがこの『ETERNAL BLAZE』だったのではないでしょうか。
結果的に『ETERNAL BLAZE』は、水樹奈々さんの代表曲にして最ヒット曲となったのでありますが、この曲は、それも大いに納得できる、完成度の高いアニソンであると思います。
最初から最後まで、一分の緩みもなく、ハイテンションなスピードで突き抜ける曲調。朝の目覚めのようなゆるやかな歌い出しから一転、歌(メロ)が始まる寸前までの前奏(15〜27秒迄)などは、まるで空母から戦闘機が飛び立つような激しい加速度を感じさせます。前奏でコレなんですから、もうその後のメロやサビがどれほど勢いに満ちたものであるかは、想像に難くないでしょう。
水樹さんの歌い方は、非常に安定感があり、大きなブレ等は一切ないんですけど、『とても上手』以外にあまり感じるものがなかったりします。なんか一本調子というか・・・。それはそれで良いとは思うんですけど、うーむ。。勿論この『ETERNAL BLAZE』においては、水樹さん以外にはそうそう歌えなさそうな、申し分無いマッチっぷりであります。
歌詞は、ものすごくアニメちっくというか漫画チックですね。
女神と書いて『てんし』と読む!!とか、希望と書いて『ゆめ』と読む!!・・・とか、若干無茶があるような気もしますが、これ位のコテコテワードを並べられた方が(アニオタ的には)逆に嬉しくもあったり。
歌詞は全編『僕』視点。『君』の優しさと暖かさに触れて、生まれ変わることができた『僕』自身の誓い・・・みたいな感じでしょうか。どんな辛い試練が『君』を襲っても、いつだって傍に居て君を守り続ける。と心に誓う『僕』の歌です。
さて、ここでいう『君』が主人公の『なのは』であるとして、『僕』とは一体誰なのか。①フェイト②ユーノ③クロノ④視聴者・・・はい、では四択で(何。
ろむろむは、無印なのはから継続された『フェイト&なのは』二人のイメージで書かれてるのかな〜とか、思いましたけど。ま、この辺りはみなさんの感覚にお任せってことで良いでしょう。
またこの曲はアニソンとしては、意外に硬派な作りをしていると思います。ベクトルは全く違いますが、曲の構成自体は林原さんの『Give a reason』に近いものがあるようにも感じました。二つの曲をフルで聴いてみると、歌の起承転結の付け方、盛り上げ方、打ち込みっぷり等に相似点が見受けられます。
古きを知って新しきを知る。アニソンの古き良き文法を踏まえた上で作られた、新しいアニソン。『ETERNAL BLAZE』は、そうした立ち位置にある曲であると思います。
今後、妙に音楽性とかにこだわりを持ち出し過ぎないことを軽く願っておきます。声優さんが『音楽性云々』を言い出すと、何だか雲行きが怪しくなって、ああああ・・・となってしまうのがこの世界の常なので。。。
ろむろむは、『リリカルなのは』『魔法少女リリカルなのはA's』の両方を全部見ました。そんだけ見といて何ですけど、今ひとつ、主役のなのはとフェイトの二人にハマることができませんでした(物語にも。
一期は、なのはとフェイトのロミジュリ的友情活劇がメインで、百合的にもなかなか良かったかもしれませんが、なんでかろむろむにとっての『萌え』カテゴリーには入らなかったのです。。・・・が、その代わりに『なのはA's』の影の主人公、八神はやてとヴォルケンリッター(ズ)は、結構好感を持てました。
心のどこかに寂しさを持つ人たちが寄り添って、擬似家族を作る・・・という展開は激しく好みでして・・・。はやてとヴォルケンリッターたちの儚くも思いやりに満ち溢れた共同生活エピソードは、本当に良いものだったと思います。実際、両足の不自由なはやてをお姫様抱っこして、語り合うシグナムや、車椅子で移動するはやての後ろを嬉しそうに付いていくヴィータなど、はやてwith擬似家族ーズの日常風景描写は、異様に気合が入っていたように感じました。
ってな訳で、今でもたまに見直すのは『それは小さな願いなの・後編(6話)』と『クリスマス・イブ(9話)』ぐらいです。どちらもはやてとヴォルケンが超メインの物語になってます。
何やら、アニメ第三期がもうすぐ始まるようで。このアニメの局地的大人気っぷりは本当に凄いと思います。メガミマガジンとかにもよくキャラのグラビアとか特集が載ってますけど、思いっきり『性(男性向けの)』を意識させた感じの絵が多くもあり・・・。うーん、どーも私は、そーゆーのが何か苦手なのかもしれないですね。『うわー・・・なのはにこんな格好させるとるー(引』みたいに思ってしまうというか。普段、『ガールズラブウハウハ』云ってる奴が何をほざくって感じですが(死。