(2005/12/21) MPS
歌/斎賀みつき(フォンビーレフェルト卿ヴォルフラム)
作詞/只野奈摘
作曲/西脇和也
アニメ『今日からマ王』、キャラクターソングシリーズの第三弾。ヴォルフラム(貴族/男)は、主人公、渋谷有利(主人公/眞王/男)の婚約者なのです。って、・・・・あああっ、ここで引かないで!!ここで引くのはちょっと勿体無いかも!
ヴォルフラムと有利は、なんというか、微笑ましい感じの二人なのですよ。そもそもは、有利の無知(誤解)からはじまった婚約関係・・・。(*この世界では、相手の左頬を平手打ちすることは、古式ゆかしい方法で婚約を申し込むことなのだ)
そんな関係に始めは猛烈に反発していたヴォルフラムが段々と有利の言動に惹かれるようになり、有利もそんなヴォルフラムを信頼していくようになるのです。徐々に有利色に染まっていくヴォルフラム可愛い!ナイス男ツンデレ!!
『この浮気者!!僕という婚約者がありながら!!』
こんな風に自分の『好き』という気持ちを包み隠さない所が実に清清しいですね。
些細なことで有利に嫉妬したり、嬉しがったり、素直になれない自分に苛立ったり、弱る有利に噛み付いたり・・・。まあ、ヴォルフラムの猛烈なアタックに心底困っても、決して突き放したり、嫌がったりしない有利の煮え切らなさとかも、かなり美味しいトコロではありますが。
前置きが長くなったのですが、こうした二人の関係性とヴォルフラムの性格を踏まえて聴くと、この曲はメイン・カップリング共に、非の打ち所のない見事な『キャラクターソング』であると思えます。
まず、メインの『終わらない冒険』
有利の語る『言葉』や『理想』に、見果てぬ希望を感じ、いつかその理想が実現する時には、有利の隣に自分が居たい。だから、どこまでも彼を守り、理想の未来まで支えていきたい・・・。
歌詞を読めば読むほど、単なる愛情だけじゃない、友愛・親愛・尊敬の情がヴォルフラムの中に宿っていることを感じ取れます。だからこそ、この曲は全体的に『少年らしさ』に彩られており、ただの『甘甘恋愛ソング』とは一線を画しているのでしょう。なんつーか、もう『スッキリ爽やか』とでもいいますか、少年らしい一途な感情が満開してます。
斎賀みつきさんの歌というのを、私はこの曲ではじめて聞いたのですが、かなり上手いのですね。しかも、どこからどう聞いてもアニメの『ヴォルフラム声』で、超安心。いや、たまにあるんですよ。キャラクターソングなのに、キャラクターと完璧かけ離れた声で歌う人とか。しかしこれ、多分知らない人が聞いたら少年が歌っているように思うでしょうね。斉賀さんは女性なのですが、ホントに完璧な少年声です。これはすごい。。
後、はじめに聞いた時、言葉の語尾のアクセントの付け方が独特でちょっと気になったんですが、これも斎賀さんの味の一つでしょう。。
次にカップリングの『太陽を見つめている』
ヴォルフラムっぽさ(?)で言えば、OPの方が上かなと思います。
そうですねえ、メインが少年・ヴォルなら、これは青年・ヴォルみたいな感じでしょうか(謎)。愛情より忠誠心メインの歌詞だからかも知れません。。もちろん『太陽』とは、イコール『有利』のことです。完璧間違いなく。ためしに歌詞の中の『太陽』を全部『有利』にして読んでみてください。
これはもう えらいことに。