(エイベックス/2004・2・4/CCCD)
歌・作詩・作曲/石川知亜紀
1、Like an angel
2、雨の日に恋をした
3、春
アニメ・高橋留美子劇場『人魚の森』のOP主題歌。
オープニングが始まった瞬間、目も耳もテレビにクギ付けになってしまいました。幸いビデオに取っていたので、その後何度もリピートリピート。『歌っている石川知亜紀さんって誰なんだろう・・・すごい新人さんが出てきたんじゃないだろうか』などと一人、ワクワクしてたのですが、実は石川知亜紀さんはあの有名なSee-Sowのボーカルだったのでありました。いやー、See-Sowの曲は結構知ってたんですが、この曲は全く印象が違ったので本当に気がつきませんでした。石川知亜紀さんのソロとしてのファーストシングルらしいですね。
ちなみにアニメOP版では、一番最初にサビの1小節が入っています。
ノスタルジックなメロディに柔らかで優しい声。
なんだか石川さんの声にそのまま包まれていってしまいそうで、実に心地よいです。
☆『人魚の森』という作品について。
ふとしたきっかけで人魚の肉を食べた主人公は、それによって不老不死の身体を得てしまう。死ぬ方法が無い訳ではないが、普通の人間のように生き、老いて死にたいと望む主人公は、元の人間に戻る方法を探す為、長い時間を旅することになる。
戦国時代(?)〜現代の日本をずっとさ迷う主人公は、様々な人との出会いと別れを繰り返し、それでもずっと生き続ける。ある時、自分と同じ境遇の不老不死の少女を助け・・・。
不老不死になってもあんまりいい事はない。むしろ、辛くて苦しくて、何より寂しいことだ。誰よりもそのことを理解しつつ、それでも真っ直ぐ進もうとする主人公はとても眩しいです。もちろんそれは『Like an angel』の歌詞にも反映されています。
限りない時間を生きるしかない主人公だが、決して「今、生きている時間」を無駄にしてはいません。そして、Like an angelとは、おそらく主人公と出会う不老不死の少女のことだと思います。少女との出会いは、孤独な旅を続けてきた主人公にとっての希望になるのです。もちろん少女にとっても。なぜなら、これからは理解しあえる人と歩いていくことができるから。
若干ろむろむの妄想解説が入っていますが、原作と歌詞は実に上手い具合に融合しています。あと、興味がありましたら、漫画も実際読んで欲しいです。終わりがちょっと「えっ?」っていう感じですが。。妖怪ものというか、伝奇もの+αを書いたらほんとうに高橋留美子先生は飛びぬけてます。
2、雨の日に恋をした
これはちょっとSee-Sowっぽい雰囲気かな。
恋愛映画を揶揄した歌詞がいくつか出てきますが、この曲自体が恋愛映画そのものっぽい感じがします。単館上映している古い名作映画みたいな印象です。
3、春
ディキダンディキディディディダン ディキダンディキディディディダン
謎のコーラスが印象的過ぎる感はありますが、石川さんの声はスッと入ってきました。感受性の強い女の子が休日の午後にソファーに寝転がりながらとりとめのないことを考えているみたいな印象です。