2010年04月21日

とある科学の超電磁砲 アーカイブス1 (ドラマCD&キャラソン)

とある科学の超電磁砲 アーカイブス1 (2010/3/26) ジェネオン・ユニバーサル

(*注:管理人の百合眼鏡にかかればどんな作品も百合色120%です)

1、オーディオドラマ・1stパート(20分)

美琴・黒子・初春・佐天さんの四人による、パジャマパーティ(IN佐天ハウス)の模様をコッソリ覗き見ているような(変態的な)錯覚を覚えます。



ハイテンションなやり取りがポンポンポンポン飛び出しまくってますが、特に黒子のしゃべくりがマジSUGEEEEんですけど・・・。ってか、この話マジで黒子の演技力でもってる勢いですな。黒子の声は最初違和感を持った人も多そうですが、今やスレイヤーズにおけるアメリアみたいなもんで(わかりにくい例え)、もうこの人じゃないとしっくりこない感覚がしますな。

さて、黒子は凄くわかりやすい変態後輩百合キャラなんですが、そのブッチギリさは今回も群を抜いています。

『えーと、じゃあ御坂さんにはどんな人がふさわしいと思います?』
『論ずるまでもなく、それはこのわたくしですの』
『白井さん、知ってるとは思いますが、日本では女性同士の結婚は認められていませんよ?』
『ふっふっふぃ・・・初春、わたくしが何のために学園都市で能力を磨いていると思って?日々のわたくしの鍛錬はすべてこれ!!お姉さまと戸籍上、名実共に夫婦ゥ・・・♪』


少し抜き出しただけでわかる電波ぶり・・・流石です。中学生にしてこれとは、将来有望ですね。

(以下、個人的萌えポイント)
*佐天さんの散らかった部屋を、甲斐甲斐しく片付けたのは初春。
*黒子のデジカメには、美琴のあんな写真やこんな動画が大量に・・・。
*佐天さんのメイド服を強引に脱がせようとする初春と美琴に焦る佐天さん『ぅ初春どこ触ってんの!?御坂さんも、ソコ関係ないです!!』

しかし、佐天さんの巻き込まれっぷりはドラマでも健在ですな。この人は何か事件を呼び寄せる能力でも持っているのでしょうか?色々合ってメイド喫茶で働くことになった佐天さんですが、前途多難な予感がプンプンと・・・。

2、超電磁少女Days(ガーリーデイズ)
歌:御坂美琴(佐藤利奈) 歌詞:くまのきよみ 作編曲:大久保薫

明快なアッパー系キャラソン。佐藤利奈さんって、割りと電波曲が似合うイメージなんですけど(って、それは田中ぷにえか)。いたって真面目に歌われています。佐藤さんはけっこう繊細な歌声をされているので、歌もどこか優しい雰囲気が出てるような気がします。歌詞も“電撃の波 憂鬱をつらぬいて またたく光 青空を呼ぶ”“コインが この手のひらで 動き出す瞬間を狙っている”など、この上なく美琴全開です。

3、オーディオドラマ・2ndパート(16分位)

『佐天さんはいつも、私のスカートめくりますけど・・・へええ〜・・・佐天さんはそんなパンツはいてたんですねえ〜!!』

初春のいたずらっぽい口調がナイス。
1stパートの伏線の回収パートとなっております。

4、ですのっ! White & Black
歌:白井黒子 (新井里美) 歌詞:くまのきよみ 作編曲:渡辺剛

しょっぱなのメロディ&歌声&雰囲気のゆんゆんぶりに頭を抱えそうになりますが、ここで投げ出してはいけません。なんでかわからんのですが、この歌はサビが超カッコいいのです。しかも、サビだけは歌い方までかわってるんですけど・・・。とりあえず、大切なのはサビに至るまで聞き続ける忍耐です。黒子への愛があるなら・・・いえ、黒子の美琴への愛を信じるなら、何もいわずに最後まで聞くことをおススメします。


“存じていますわ 照れ屋さんですのね つれないくらいが そそるのです”
“逢えることなきベーゼの誘惑に いやがる素振りも 絵になります”


この“黒子→美琴”節が炸裂する、百合MAXな歌詞もポイント高いです。個人的に好きなのは2番サビのラスト歌詞ですね。

“シロ?クロ?もう決まってる わたしはここにいます、と 大声で叫んだ”

この歌詞を聞いたときに『とある魔術の禁書目録』8巻の終章ラストの黒子の台詞と思い出しましたね。美琴が安心して帰ってこれる場所、普通に笑っていられる場所を守っていきたい。そして、そこで待っている自分を知っていて欲しいという、黒子の純粋な気持ちが込められてるような妄想ができました(何。

【関連レビュー】
☆アニメOP主題歌『only my railgun』<fripSide>

  

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2009年11月03日

『only my railgun』<fripSide>

『only my railgun』(2009/11/4) ジェネオン・ユニバーサル

作詞:八木沼悟志&yuki−ka
作編曲:八木沼悟志
歌:fripSide

アニメ『とある科学の超電磁砲(レールガン)』OP主題歌。

前作“Flower of Bravery”の発売直後、ボーカルnaoさんの脱退により活動休止中だったfripSideが、新たに声優の南條愛乃(なんじょうよしの)さんをボーカルに迎えて活動再開に入った模様です。前作は、とっても千代丸イズム全開な作品になっていましたが、今回はfripSideの原点回帰を思わせつつ、新しいステップに進もうとする野心のようなものも感じられました。こんなの云うのは何ですけど、今期のアニメOP・EDをざっと聞いた中で、絶対買おうと思ったのはこのCDぐらいでした。

まずこの力強い打ち込みメロディにガッと感情を持っていかれ、強さだけでない、危うさ切なさを感じさせる歌詞に引き込まれ、南條さんの優しげな高音ヴォイスに釘付けにされました。

“looking the blitz loop this planet to search way. only my railgun can shoot it. 今すぐ”

そして、このサビの格好良さったらないですね!!マジで目の前ですんげえレールガンが眩い光を散らして通り過ぎて行ったような気がしましただ(何。アニメのタイトルである“超電磁砲(レールガン)”を、サビに持ってきてるってのもニクいです。無機質でクールなのにテンションだけがぐんぐんあがっていくこの感覚は、デジタルサウンドならでは・・という感じがします。

インタビューにてSatさんは、

“まず原作を読みまして、主人公の背負い込んでいる背景とか、彼女の人となりを理解したうえで、カッコいいだけじゃダメだと思ったんですよね。そこに含みを持たせる感じを見せたりとか”

とおっしゃられていましたので、パッと聞きのカッコよさと対照的な、どこか儚い雰囲気を魅せるメロディには、そういう意図が込められていたんですね。だからこそ“色褪せてく現実に揺れる絶望には負けたくない 私が今私であること 胸を張って全て誇れる!”と、主人公・美琴の魂の強さを示す歌詞が生きてくるのかな・・・なんて思いました。

また、Satさんは、南條さんの声を仮置きしてこの曲を作ったらしいです。曲を作り始めた頃は、まだボーカル未定だったみたいですね。南條さんの声っつったら、個人的には『カッナアアアアアン!!』(*アニメCANAANより)と叫んでるあれしか浮かんでこないんですけど、確かにかわいくて、よく通る高音声をしていますし、Satさんが注目するのもわかる気がします。



そういえばこの作品には、主人公を追いかける百合後輩・黒子がいましたっけ。お姉さまに憧れ以上の気持ちでぶつかってはしばき倒されるような変態百合後輩キャラは、数々の百合作品に触れてきたろむろむさんの統計上99.9%、その恋愛において報われることはありませんが・・・

この『とある科学の〜』という作品自体、『とある魔術の禁書目録』という作品のスピンオフ企画であり、こっちの主人公である美琴は、『とある魔術の〜』の主人公である上条とゆー男にグイグイなびいてるみたいですので、百合的には非常に厳しい感じですね。まだ初春&佐天ペアのほうが安心して見られる気がします(何。

まー全部小説読んだ訳ではありませんけど、魔術サイドの話が正直よくわからないので、誰か助けてください。とりあえず、漫画の方の黒子の過剰な積極性はなかなか素晴らしいものがあるので、アニメの方の百合もそれなりに期待できそうです。



  
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2009年09月19日

『mind as Judgment』<飛蘭>

『mind as Judgment』(2009/7/22)ランティス
作詞:畑亜貴
作曲・編曲:上松範康
歌:飛蘭

アニメ『CANAAN』OP主題歌。

激しくえぐるように打ち込んでくる音のコンボにテンションあがりまくりな一曲。芯の通った飛蘭(フェイラン)さんの真っ直ぐな歌声も実に聞き応えがあります。最初から最後までハードな雰囲気を貫く楽曲の雰囲気も実にカッケーです。

飛蘭さんは喰霊〜zero〜の挿入歌などを歌われていた方です。某『百合ームコロッケ』にも色々と収録されていました。ちなみに百合ーム収録の“Distance point”って曲は、クールかつ胸にズドンっとくる良曲だったので、おススメしておきます☆“mind as Judgment”にも繋がっているような空気感がありましたよ〜。

冒頭“絆を自ら引き裂いた as Judgment 吊り上げて・・・”や、ラスト付近の“無垢な命抱いて 重さが愛なのか 私の姿まだ裏切る前の”などを読んでいると、もしやこの曲ってアルファルドのテーマソングなのかな〜とか思ったり・・・。歌詞中盤の“残り少ない さあ 逃げたらどうよ?”とか、如何にもアルファルドが云いそうな台詞じゃないですか?逆にED曲は、暗闇から希望に向かっていく〜系の歌詞なので、こっちのほうがカナンっぽい気がしますね。

あと、“as Judgment 吊り上げて”ってどーゆう意味だろうとか考えてたんですけど、もしかしたら『貴様の罪は万死に値する→よって(首吊り)死刑』みたいな感じなんですかね?いや、ただの想像ですけど。まあ、何にせよ、今回も畑亜貴先生の超歌詞は健在でございました。素晴らしいことです。

2、泡沫の小鳥達

“出逢いから別れがこぼれ 瞳は同じなのに 離れてく どうしても遠ざかる君”・・・この切なさを煽るようなカップリング曲も要チェックで御座います。どうしようもなくやってくる“別れ”をテーマにした歌なのですが、この別れは一体誰と誰の別れを歌っているのでしょうね。カナンとシャムか、カナンとアルファルドか、それともカナンとマリアか・・・。最後だと超胸が痛むんですけど、有り得る一つの未来であるとも思います。寂しげな旋律が、ひとつの物語の終わりを示しているように思えました。



で、CANAANですよCANAAN!!!

ハハハ・・・久しぶりのハードボイルド百合ですよ。少女で銃で陰謀で百合ですよ。CANAANを見た後、おもむろに本棚に鎮座してあるNOIRのDVDを引っ張り出してしまいました。霧香カワイイ・・・。ついでに漫画のオーディナリープラスマイナスも再読。。まあ、この三作の共通点は、浮世離れした性格で、めっちゃ強いけど、信頼を寄せる女の子にはメロメロな女の子ガンマンがヒロインやってるって所ですかね〜。とても美味しいです。はい。

マリアとカナンはお互いを“友達だ”と作中で何度も繰り返していますが、会えば必ず激しい抱擁にうつる過剰なスキンシップっぷりといい、常時互いの信頼度の針がMAXぶっちぎってたり、どう見ても普通の友達には見えません。毎回のように敵に攫われてピンチに陥るマリアを、どんなことがあっても必ず助けるカナンという構図も大変よろしうございますなああー。もちろん、マリアが精神的にカナンをがっちり支えている・・・ということがお話の随所に見受けられて、更にそこにも萌えました。



そういえば、カナン役の沢城みゆきさんは、インタビューで“南條愛乃さんのかわいらしい声で「カナ〜ン!」と呼ばれると、それだけで嬉しくなっちゃって。あの声を聞くと「何があってもこの子だけは守らないと」と、か弱い乙女を守る王子様のような気持ちになってしまうんです”とおっしゃられておりました。うはああ、さすが沢城さんです!!やっぱマリアに話しかける声には、そういう王子様なエッセンスが入ってた訳なんでありますね!

残り話数は少ないですが、マリアとカナンとアルファルドが、どのような結末を目指すのか、(百合的にも)目が離せません!!つーか、絶対これで終わらない気がするし、アルファルドが死んで終わりとか、このアニメでは有り得ないような気がするぜええー。今後のメディアミックス展開に期待です☆

あと、まったく関係ないですが、マリアが神無月の巫女の姫子に見えて仕方がない瞬間があって困りました。って、髪の色が同じなだけで、そんな幻覚まで見てしまうなんて・・・もう駄目だコイツ





<拍手お返事>
>9月13日×1 ありがとうございます!
>9月14日×2 ありがとうございます!
>9月18日×1 ありがとうございます!


  
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2009年04月24日

華麗なる“百合心中”の世界

“此の世のなごり、夜もなごり、死にに行く身をたとふれば、あだしが原の道の霜、一足づつに消えてゆく”

この世で添えぬふたりなら、あの世で夫婦になったらよろし!!次に生まれたら蓮のうてなに二人連れしたらよろし!!ということで、アニメや漫画小説で、時折女の子同士“実らぬ想いの果て”“すべてを懸けた使命”の為に命を落としてしまう展開が(たまに)あると思いますが、今回はそんな通称“百合心中”と呼ばれる(!?)ものについて考えてみたいと思います。

まあ、心中というものは、どう考えても現実では絶対に取って欲しくない悲惨な選択肢でしか有り得ませんので、これは“フィクション”という夢と妄想の物語の中でこそ最も輝きを放つ行為であると思います(*ただし、愛と幸福の絶頂状態にある恋人達が、自らの意思で共に死を選ぶという選択を、心の底で認めている自分もいるのですが・・・長くなるのでここでは割愛)。

江戸時代に浄瑠璃の『曾根崎心中』が爆ヒットして、その後心中モノが流行したという歴史もありますし(これは心中ブームにまで発展してしまいましたが)、もしかしたら日本人の心には、愛やら情に激しく身を焦がした二人が、すべてを捨てて二人だけの世界に旅立ってしまう・・・という悲劇性に、哀しさや美しさ、憧れを感じてしまう感性が隠れているのかもしれませんね。“死”をもってしか、自分達を縛る世界から逃げ出せなかった。それほどまでに、諦められない恋をしていた・・・。こうしたややロマンを含んだ物語的要素が、私達の心に何らかのシンパシーを感じさせるのではないでしょうか。ま、江戸時代とは打って変わって身分違いの恋とかは割りとなりを潜めている今日この頃ですが、やはりここは一筋縄ではいかない恋愛として“百合”に焦点を当てていくとしましょう。

最近の百合姫や、他の百合作品を見ていると“女の子同士なのにこんなの・・・(悩)”みたいな展開はかなり減ってきた感があり、最初から最後まで“好き好き好き!!”で突っ走ってる潔い作品が多く見られます。素晴らしいことだと思います。が、まあそれはそれとして、やはり同性同士という最初の障壁にぶつかり、それをいかにして乗り越えるのかというのは、百合物語を楽しむ上で大きなポイントであります。

その方法&結末の一つとして“百合心中”に行き当たるものがあるのですが、そうした純粋な恋愛逃避行的結末の他には、地球を救うためとか、愛憎の果てとか、使命と愛情の間で板ばさみの末とか、百合心中に至るまでのシチュエーションは作品によって多種多様でございます。というわけで、今回はその中から、私の心の琴線に触れたキャラ&ストーリーを勝手に妄想紹介したいと思います。

注*死んだ後に不思議なパワァで甦ってる可能性もありますが、その辺はご自分の目でお確かめください。ネタバレ猛注意!!

其の一『ウラヌス×ネプチューン』(セーラームーンS、他)
百合好きで知らない人はまずモグリ。全国の良い子のお友達を妖しい魅力で惑わした、罪深い外部系セーラー戦士たちも、耽美な百合心中を魅せてくれはりました。衝撃の110話では、ウラヌスの後追い心中が拝めます。『ずるいじゃないか。自分だけの世界へ行くなんて』と、倒れ伏したネプチューンに自嘲気味の声で語りかけ、ためらうことなく自分の命と引き換えにタリスマンを出現させるウラヌス・・・ああああ、もう完璧ですな。この二人はどちらかというと“地球を崩壊から救う”という使命に殉じた感もありますが、それは揺らぐことの無い、互いへの愛情があればこそ果たされた行為なのだと思います。むしろみちるなんかは、“セーラー戦士としての使命<<<はるか”っつー潔い思考回路してましたしね!!ヒャッホウ!!しかも198話では同時消滅までやらかしてくれました。『あなたとならば、耐えていける。地獄の炎に焼かれても』と呟くみちるもたまりませんが、身体が消えかかっているにも関わらず、最期に必死でお互いの手に触れようとするシーンとか、もうビデオテープが焼き切れるかっつーぐらい見まくりましたですよ。なにこの美しい死に様・・・まさに夢のようです。

其の二『なつき×静留』(舞HIME)
これを選ばずに、何を選ぶってかああああアアアア!!ということで、当ブログで頭沸くほど語りまくった殿堂入りの百合心中キャラでございます。ぶっちゃけモチーフが安珍清姫ってとこからして、もう、心中モード全開ですよね。何故あのシーンでなつきが静留と一緒に消滅することを選んだのか。静留の一途な気持ちに応えるためか、HIMEとしてのけじめをつけるためか、舞衣を最後の一人に残すためか・・・はっきりとした理由はわかりませんが、その前のシーンで『私はおそらく生き残れない』と舞衣に語りかけていることから、なつきは自分の命を賭けて静留の全てを“受け”止めるしかないという覚悟を決めていたのだと思います。その行動原理が全てなつきに繋がってしまうなつき至上主義の静留さんにしてみれば“うちはなつきが欲しい、それ以外は何もいらん”が心中によって完全に昇華されたわけであって、消滅寸前に『嬉しい・・・』と呟いた静留の、あのとろける様な幸せそうな表情がすべてを物語っていますよね。また、PSゲーム版の心中っぷりも見事すぎて圧巻でした。とあるルートでは、自らの敗北により死んでしまったなつきを見て絶望。死んでしまったなつきを隠れ家へ運び、その隣で服毒し、建物に火を放って後追い完遂しちゃいます。静留様の凄まじいまでのなつきへの愛情は“心中”においてもモノホンだったのでございます。

其の三『ナディ×エリス』(エル・カザド)
いやああああ、まさかこのアニメで百合心中が拝めるとは思ってもみませんでした。『もうこれしか方法・・・ないから』と、エリスに懇願され、泣きながらその胸を打ち抜いた後、フラフラの身体で近づき『でも、淋しい思いだけはさせないよ』と、エリスに一番近い場所で息絶えるとか・・・ホガアアアアアア(悶絶。良い・・・良過ぎるよおおお!!いやー、賞金首と賞金稼ぎというところから始まって、24話かけて少しずつ積み上げてきた二人の関係が、こういう結末を迎えられるほどまでに熟成していたんだなあああとか、そういう部分でも感動しちゃいますね(え?おかしい?)。二人の愛情とか信頼がMAX高まってきたところで、心中展開を持ってくるところとか、殊更にたまりません。『遺言があったら・・・どうぞ?』『大好きだよ・・ナディ』の流れとか、最高に神がかってて死ねました。

其の四『千歌音×姫子』(神無月の巫女)
云わずと知れた伝説の百合カップルの登場でございます。特に漫画版は、百合心中の名に相応しい結末を迎えていたような気がします。『いらないっ!千歌音ちゃんの居ない世界なんていらないよっ!!』終盤の姫子はマジ最強の神無月の巫女(何。姫子は、神様が次の世界と輪廻転生を用意しているにも関わらず、大好きな千歌音ちゃんをひとりぼっちにさせない為に、転生を蹴ってでも千歌音ちゃんと一緒に居ることを選ぶのです。ぶっ壊れた世界は、神無月の巫女の力で完全に元通りになりますが、千歌音ちゃんと姫子の存在は最初からなかったことになっています(*アニメ版だと千歌音ちゃんだけが居なくなってる)。つまり、転生を超えた二人は、月の社で二人っきりで永遠にラブラブ状態になるっつーことです。“月には誰も知らない社がある・・・そこで二人は永遠の夢を見る”この〆の結び文句とか、たまりませんね。マコちゃんやソウマやドリルのいる世界からは完全にその存在を消し去り、出会いと別れを繰り返してきた悲劇の宿命に二人だけの終止符を打ち、二人だけの世界で永遠の愛を完成させる・・・まさに百合心中ではございませんか!!そう考えるとラストのおまけ3ページが大変な蛇足になってくるんですけど、それもまた一つの世界ということで。

其の五『桂×サクヤ、桂×鳥月』(アカイイト)
ゲームで百合で心中つったら、やっぱ真っ先にこの作品を挙げてしまいますね。サクヤルートの『満開の花』EDは、並みの心中とは一線を画す至高の心中EDでした。ただ二人で死ぬというだけでなく、今の肉体を越え種族を捨てることで、すべてが天に還るその時まで、魂はずっと寄り添い続けることができる・・・ってあああそういう方法があったかアアア!!もう目から鱗ポロポロですよ。これは素晴らしすぎる心中方法。ルート的にはBAD・ENDですが、個人的には超BEST・ENDに相違ないです。つーかもう、寿命差人妖カップルの永遠は此処にあります!鳥月ルートは『赤い維斗』EDですね。『あなたと結んだ絆は、この程度でではほどけやしないよ』と云いつつ自らの命を絶つとか!!しかも意識が途切れる寸前の主人公自身が見た最後の光景が、好きな人が今まさに死なんとするところとか、なんつーダークネス!!この病んだ感じの後追いっぷりがSUGEEEE!!

其の六『佐藤聖×久保栞』(マリア様がみてる)
実際には心中してませんけど、もしも栞が聖と一緒に逃げ出すことを選んでいたら、もしも蓉子の第六感が鈍っていたら(?)、心中は有り得たかも知れない展開だった・・・と思います。聖本人も回想しながら、そう云ってましたしね。お嬢様女子高に馴染めない孤高の一匹狼と、清楚で控えめで優しい美少女が、ゆっくりと愛を育んでいくが、どうしようもない状況にジリジリと追い詰められ、遂には手に手を取り合って逃げ出そうとするという、古典ながらファイアーな展開と、ツンツンに尖がってるくせにストレート純情一直線な聖様を堪能すべしです。*ついでに、本編で祐巳たちが振り回されたマリみて劇中小説“いばらの森”は、完全な百合心中モノでしたのでこれも要チェック。

其の七『黄泉×神楽』(喰霊)
相手を愛するが故に、相手に殺されることを望み、その手段がどんなものであってもその願いを成就させる・・・。私はそれも一つの心中だと思います。愛するものに殺されることで、自分の中の想いや誓いを、自分の心の中で永遠に完結させることができるなら、そして自分という存在を相手の中にずっと刻み付けておけるなら、それは文字通りの“心中”となるのではないのでしょうか?最終話、戦いの最後の瞬間に明らかな隙を見せ、神楽の手で終わることを望んだ黄泉。刃に身体を貫かれながらも『強くなったね』と、優しく神楽の頭を撫でるシーンは、黄泉の神楽への愛情が揺ぎ無いものであったことを示していたと思います。“神楽を守り、神楽を危険に晒すものを消し去りたい”という誓いが、自らの死によって達成されたことは皮肉ですが、黄泉にとっては満願成就の瞬間だったことでしょう。

其の八『澪×繭』(零〜紅い蝶〜)
上記の喰零の論法から行くと、この二人も百合心中っぽいかな〜とか思ってみたり。澪にそんな気は無くても、繭にはアリアリというか。一緒に生まれたのに、別々に生きて死んでいくなんて耐えられない・・・と思いつめていた繭の気持ちは、いつの間にか、大好きな澪の手ですべてを終わらせて欲しいという願望に変容してしまった訳なのです。“ずっと一緒だよね”という約束が完全に喪われてしまう前に、繭はどうしても“ソレ”を澪に行わせなければならなかった。そして“ソレ”によって、繭は隠していた澪への想いを、彼女の心に溶け合わせることに成功した。空へ舞い落ちる繭のラストの台詞を聞くと、繭は自分の信じていた幸せを手に入れることができたんだなああ・・っと感慨深く思います。でも、やっぱし澪がかわいそ過ぎるかも・・・ですね。

其の九『テルマ×ルイーズ』(テルマ&ルイーズ)
この映画の鮮やか過ぎるラストシーンが、もうずーーっと前から目に焼きついて離れないんですけど、どうしたらいいでしょう。楽しい女二人旅をしていたはずが、ひょんなことから殺人のお尋ね者として警察に追われることになってしまったテルマとルイーズ。裏切りや苦しみの続く逃亡の果てに、遂に本当の自分を見つけ出した二人は、初めて“目覚めている気分”を知ります。自分自身の存在に意味があったこと、生きることに希望があったことを認めることができた二人は、それは最高の親友と一緒の旅であったからこそ見つけられたのだ・・・と確信するのです(*この辺は最後の素晴らしい台詞のやりとりで存分に堪能できます)。運命には逆らえる。意味の無いことなんてない。ブルーバードを爆走させ、希望の向こう側に最高の笑顔で飛び立っていくふたりのラストショットに永遠を感じました。

「最高のバカンスだったわ・・・ちょっと脱線したけど」
「それがあなたよ、本当の自分になれたのよ」


其の九『乾闥婆王×蘇摩』(聖伝)
『貴方がいない天界で、生きていてもしようがないもの』超名言きたわああああ!!!乾闥婆王の台詞には、本気で魂をブチ抜かれましたね。自分の生き方を変えられない乾闥婆王は、その信念に従って、従者であり誰よりも愛する者であった蘇摩を手にかけます。が、その直後、泣き笑いの表情でこの台詞を呟く訳ですよ。そして倒れこむ瞬間に、ずっと云いたかった言葉を蘇摩にだけ囁くと。乾闥婆王の一途な愛が爆発した瞬間ですね。自分の信念に逆らって生きることは出来ないけれど、自分の愛する者を失ったまま生きることも出来ないという、ある種の不器用さが彼女の魅力だと思います。それでも乾闥婆王に生きて欲しいと最後まで思い続けた蘇摩が不憫ですが、宿命の楔を引きちぎる為には、この方法しか残されていなかったのかもしれませんね。

其の十『ぼたん×香世』(牡丹と薔薇)
私、この二人が選んだ結末って、緩やかな心中なんじゃないかと思う訳です。ドラマのSP版のラストを観て、ホントそう思いました。旦那も子供も、自分を愛してくれる誰かも、すべてをかなぐり捨てて、何も見えない世界の中でお互いの存在だけを確かめ合いながら、ずっっと一緒に生きていくという。自分を取り巻くすべての社会との縁をブッツリ断ち切って、それこそお互いしか必要としない究極の状態に入り込む訳ですから、これを心中と云わずして何と言うのかと。奪い合って、与え合って、愛し合う・・・香世とぼたんは何度もそれを繰り返し、そうしてやっと本当に幸福だと思える世界を手に入れ、閉じこもることに成功したんだと思います。

其の十一『逸子×弘子』(果実)
三島由紀夫の描いた百合は、どう見てもエログロドロドロなのに、何故か孤高の美しさを感じてしまいます。濃厚な愛を重ね続けた為か、終わりの無い愛に飽和状態となり、倦怠と恐怖覚え始めている百合ップルが、ある“失敗”をきっかけに“人間”として完全に崩壊してしまう迄を描いた作品です。爛れて腐った愛によって身も心も人間性もぐちゃぐちゃに壊れきったふたりが、途方も無く醜悪で耽美な終わりを淡々と迎える様は、かなりのインパクトが御座いました。『どこへ行っていたの?お姉さまどこへ行っていたのよ。私を置いて行ったら、私すぐ死んでみせるわ。死ぬのなんか、何でもないわ』・・・昭和残酷百合心中も大いに有りだと思いました。。

其の十二『独眼竜正宗×飛竜』(銀河戦国群雄伝ライ)
超おぼろげな記憶なんですけど、脳内HDDには、アニメ版のライで百合心中シーンがあったとの記録がありました。爆炎に包まれる宇宙戦艦?の中、倒れた正宗を抱いて“正宗様は、私にとって全てだった。今でも、そしてこれからも”みたいな言葉と共に散っていってた気がします。


☆あとがき☆
漫画・アニメ・ドラマ・ゲームなどなど、いろんな形の終焉を見てまいりましたが、やっぱり百合心中は素晴らしいですね。ここには、愛の究極の状態が存在している気がします。快楽、宿命、解放、恋愛、永遠。あらゆる要素がここにはつめ込まれている様な気がしました。あと、改めて読み直してみて、自分の頭が少々イカれてるような気がしたんですけど、気のせいだと思うことにします。

  
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2009年02月16日

『夢の足音が聞こえる』<水原薫>

『夢の足音が聞こえる』 (2008/11/26) Lantis
歌:水原薫
作詞:畑 亜貴 作・編曲: 虹音

アニメ『喰霊−零−』ED主題歌。

楽曲の派手さとハードさにより、茅原さんのOP主題歌の方がインパクトが強いですが、私はむしろこのED主題歌に超絶ハマッてしまったクチでございます。

歌唱自体はなんだか“惜しい”という気がします。ややヘタウマな感じがしなくもないです。。しかしッ!!しかししかししかし、この曲はアニメ版『喰霊』のもう一人の主人公、“諌山黄泉”という少女の姿を完璧に投影することに成功した絶妙なる作品であると、私は思います。

黄泉役の声優さんである水原薫さんが歌っていることにより、黄泉というキャラの個性が全面に押し出されているのは勿論のこと、この切なさをえぐるような曲調と、それを鋭く刻みつけるようなギターの音、妹のように大切に思ってきた“神楽”に対する変わらぬ愛情と、歪んで変わってしまった自分自身への諦観を綴った歌詞など、どこを切り取っても黄泉が心の奥で守り抜いてきた想いが溢れ出てくるようです。



“いつか誓ったのよ 自分の心へと 歎きの渦にのまれた 君を助けたいと”

母親を失い悲嘆に暮れる幼い神楽に優しく声をかけ、遊びを教え、明るい世界もあるんだと教えてあげた黄泉。その行動原理には、神楽を守り、助けてあげたいという気持ちから来ていたのでしょう。喰霊最終話の黄泉の(*)独白から見ても、それは間違いありません。

(*)独白→『私の本当の望み、本当の願い・・・それは神楽・・・あの子を守りたい。あの子を全ての不幸から守りたい。あの子を全ての災いから守りたい。あの子を傷つけるもの、あの子を危険に晒すもの。あの子に災いをもたらすもの。その全てを消し去りたい』

・・・神無月の巫女を思い出させるような熱い百合台詞を吐いてくれちゃってますね。というか、ところどころ神無月の巫女(や過去の百合アニメ)を髣髴とさせるシーンが多かったアニメだったような気もします。イメージアルバム“百合ームコロッケ”のネーミングのノリから考えても、やっぱり多少は意識して作ったのではないかと思います。まあ、神無月ではすべての決着後に伝説級の激ラブ展開が繰り広げられるんですけど、喰霊の場合はものすっごいアッサリと〆られてて、ええええ〜最後ぐらい神楽の黄泉に対する激しい告白が聞きたかったなあああ〜とか勝手に思ったり(略。

“幸せだったと あの頃だけ抱きしめ 遠ざかる夢の足音 胸に刻み込むよ”

タイトルにもなっている“夢の足音”、それは神楽と共に過ごし、これからも続くはずだった幸せな未来が、すべて現実では永遠に叶うことの無い“夢”となってしまったことを示しているのではないでしょうか。

“優しさは媚薬 一滴の溜め息 幻と君の足音 響く場所は”

中盤の歌詞を見ると、“夢の足音”とは“(君の=神楽の)夢の足音”ということがわかります。自分に甘え、懐き、優しさを与えてくれた神楽は、もはや人の道を踏み外してしまった黄泉には触れることも出来ない幻の存在であり、どんどん自分から遠ざかり、離れていく彼女の足音を、黄泉はただ静かに胸の中で聴くしかできないのです。

アニメEDでは、8話以降、曲のラストで歩き続ける黄泉の傍へ走り寄ってくる神楽の姿が無くなり、黄泉は一人で歩き続けて消えていく・・・という演出がなされているのですが、これは黄泉には神楽の足音が聞こえなくなってしまったという事なのかもしれないなあああとか妄想してしまいました。遠ざかっていったのは、神楽だったのか、それとも黄泉だったのか・・・色んな風に解釈できるかもですね。



2、delight and alive
こ・・・こっちも凄まじいほどに、黄泉の神楽ラブパワーが炸裂しておりますね。というか、ものすごくアニメ準拠な歌詞になっているように思います。

“分かち合えば 満たされていたら いまは並んで歩けたのかもね”
“最後のとき 引き返せたなら いまも並んで歩けたのかもね”


8話以降、黄泉が人を捨て、あちら側へ陥ってしまった“後”で、黄泉の中に微かに残った彼女自身が、すべてを俯瞰的に眺めて、諦めを含みながら『どうして一緒に並んで歩けなくなったのか=どうして神楽の足音を夢で聞くしかできなくなったのか』ということを自問自答しているような歌詞であるような気がします。

“伝えたいよ 伝えきれないよ 今更だよと微笑む 触れたかった 熱い涙”

この2番のサビには、最後の瞬間に黄泉が何を考えていたのか・・・らしきことまで書かれており、畑亜貴神の底力を見せ付けられる思いが致します。神楽と抱き合って、でもその表情は見えず、涙をぬぐってやることも出来ず、ほんの短い一言にしか自分の気持ちを託せ無かった黄泉の哀しみが、ひしひしと胸に迫ってきます。なにこの姉妹・・・最高ですやん。。

喰霊は百合目当てで見始めたんですけど、『愛する者を、愛を信じて殺せるか』という重い主題が、互いを労わりあって生きてきた姉妹の最後の別れの瞬間までのしかかってくるとは思いもしませんでした。最終回で見せた“黄泉”の本当の決意は、視聴者にしかわからない仕様になっていますが(それもまたニクイ演出なのですが)、人としての自分を失っても、ただ一人“神楽”だけを愛し守ろうとした姿はマイベストオブ百合姉妹の5本の指に入る見事さでした(何。

喰霊は、当たり前のことながら純粋な百合作品ではないですが、ヌータイプでスタッフが『黄泉は神楽を愛しています。それは神楽を見つめる目を見てもらえば一目瞭然・・・』みたいなインタビュー記事を載せていたので、二人の姉妹(百合)愛だけはマジモンだということを理解して観れば、百合オタなら倍々増しで楽しめると思います。アニメを観て、思わず喰霊を2〜3冊買ってしまったんですけど、黄泉と神楽の描写は結構サラッと描かれていて、百合目当てで買うと肩透かしを喰らってしまうかもですねー。あと、某アニメイトは喰零のグッズ展開するのはいいんですけど、なんでしょっぱなにブチ殺された防衛省第四課のファイルとか下敷きを売っているのかと問いたい・・・。黄泉神楽なグッズを全く目にしてないんですけどもおおお!!!



  
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2008年10月17日

『舞-HiME キャラクターボーカルアルバム 初恋方程式 第2楽章』

『舞-HiME キャラクターボーカルアルバム 初恋方程式 第2楽章』 (2005/6/8) ランティス

どう考えても舞−HIMEのハードなファンしか買わない愉快なキャラソンアルバム第二弾。本音を言うと舞−HIMEヲタ以外にはおススメできない、しかし舞−HIMEヲタ、かつ藤乃静留ヲタなら聴かずに死ぬことは許されません。そう、このアルバムには静留様の静留様による静留様の為の、愛の炎の中で灰になるまでなつきLOVEなミラクル求愛ソングが収録されているのです!!アルバムジャケットでは静留さんのご尊顔が4分の1のスペースを陣取っているのですが・・・な、なにゆえ凶悪陰謀顔なのかッ・・・!?いや、そんなお茶目なトコロも素敵!!!ということで、久々に舞−HIMEへの情熱をみなぎらせてみました〜★★★



1. 愛しさの交差点(Instrumental ver.)~舞衣の友情日記その1 語り:鴇羽舞衣(中原麻衣)
何故か歌わず語ってます。。

2. 僕たちの勇気 歌:珠洲城遥&菊川雪之(柚木涼香&能登麻美子)
執行部二人組デュエッツ。学園の秩序と正義の為に空回る遥ちゃんと、その後ろに必死でついていくツッコミ雪之。しかし、遥の“正しさ”こそはホンモノであり、それはあの静留をも圧倒するほどでした。そんな、猛牛のようにひたすらに前へ突き進む遥ちゃんにピッタリの勢いのある歌だと思います。さりげに曲がイカしてます。

3. Angel’s dew 歌:深優・グリーア(浅井清己)
モノローグはいつもの無愛想ロボット・深優のまんまなんですけど、歌は可愛らしさの出た普通の少女曲(?)で、微妙に違和感が。

4. 放課後ハイド&シーク 歌:瀬能あおい&原田千絵(新谷良子&斎賀みつき)
千絵ちゃんの歌声がとっても美少年声で、なんか男女カップルの仲良しデュエットみたいになってます。とはいえ噂好きで学園の情報通の千絵ちゃんと、楽しそうなことには何でも好奇心旺盛に首を突っ込みたがるアオイのことをピンポイントで突くような、キャラの性格がハッキリと出た歌詞は面白いです。

“放課後まいにちラブネタ探そうよ。見て見て!?見た見た!!事件だね”とか、まんまこの二人が喋ってるみたいなんですけど。アルバムの中では2番手ぐらいに良く出来たキャラソン作品なのではないでしょうか。新谷さんも、斎賀さんも声優歌手として歌いなれているので、歌声も安定しています。

間奏での会話を聞いていると、千絵ちゃん=王子様あおい=姫な設定で、カラオケ店でじゃれあってるみたいですね。あおい姫の欲しいものならなんでもわかっちゃう千絵王子に姫のテンションは上がりまくってます。そうか・・・この二人、無自覚系隠れ百合ップルだったのか(何それ。舞乙ではアヤシい感じがしてましたが、やはりこちらでもそうだったみたいです。“メールの返事すぐにね(5分で!)退屈はやだ なんかしようよ”なんて、わがまま無邪気姫に振り回される、困り顔千絵王子を髣髴とさせる詞も良いですなあ〜。

5. 紅(くれない)の忍風烈火伝(にんぷうれっかでん) 歌:尾久崎晶(小林沙苗)
正義の忍者・尾久崎晶の、熱血忍者ソング。完璧にネタ曲です。あんまり歌い慣れてない感じが、逆に晶の真面目で一本気な性格を上手く表現しているような気がしました。

6. あしたのあなた 歌:真田紫子(井上喜久子)
これが17歳教教祖の実力。。まんま子守唄なんですけど、さすがに手堅い歌いっぷりです。安心して聴けるというか、本ッ気で眠たくなるのは私の気のせいなのか!?アルファー派がゆんゆん出てくる安らぎ曲。だんだんと紫子さんなのかおねえちゃんなのか、何なのかわからなくなります。スヤスヤ・・・。

7. 片恋艶花(かたこいえんか) 歌:藤乃静留(進藤尚美)

“夢か現か、春たちて・・・桜、花散る・・・そして、うちは恋に落ちました”

モノローグの独り語りから、静留さんの妖艶な迄に匂い経つ色香が立ち昇っておられます。本気です。この会長、本気で殺りにかかってきてます。。モノローグのバックで流れてる三味線・和琴・太鼓(っっぽい音)と、なんちゃって邦楽音階も、静留ワールドの構築に一役買っておりますな〜。モノローグ終了後にポポポポポポポポンと間髪無く襲い掛かってくる鬼連打小太鼓も、この静留ワールドの中では全くもって自然です(マジか。



きわめつけは題名ですね。片恋演歌ならぬ片恋“艶花”!!艶やかな女ほど渦巻く情念は人一倍すさまじい。それが悲哀を伴う片思いをしているならば、尚更。。そういえば江戸時代の浄瑠璃や心中モノなど、燃えるような恋で身を滅ぼす系の話は、そういう“女”の迫力を伝える例えがよくありますよね。まあ、静留さん自体、『道成寺』“清姫”をモデルに作られたお人なんですけど。。

“胸を焦がして追いかけた あやかしみたいに追いかけた いつか一緒に死にたいわ”
“抱きあったその日に燃えてしまいたい そして紅の色があせてゆくように いとしい人のなか 灰になりたいの”


・・・に・・・二十五話アアア!!!確かに、抱き合ったその日に光の塵になって消えてる!!静留さんは自身の暴走した愛により、なつきを追って追って追い詰めて、そのなつきの手にかかって心中されてましたけど、それは静留さんがずっと胸の中に隠していた願いの一つだったわけでありますね。一緒に消える瞬間の満ち足りた顔『うれしい・・・』と夢見るように呟いた言葉は、どんな形でも(それが心中でも)いいからなつきと結ばれたい・・・という、彼女の悲願が叶えられた喜びを表していたのでしょう。

道成寺において、想いが届かなかった憎しみは、清姫を美しい娘から恐ろしい大蛇に変え、愛した人を焼き殺してしまいますが、結局その後、清姫自らも入水自殺してしまっています。ゲーム版の静留さんも同じ行動してましたけど、たとえどんなに強くても、愛する人がいない世界で生きることがどうしても出来ない弱さが彼女にはあり、そこがヲタを惹きつけてやまない静留さんの魅力なんじゃないかな〜と思います。ちなみに、静留さんの清姫度MAXな歌詞もありました(↓)。

“今度こそ逃がさない この身が消えても 逃がさない”

あ、あかん、どう考えてもこの状態からなつきちさんが逃げられるはずがねえ。。二十三話で、縋るように伸ばした手を振り払い、身をよじって静留から“逃げ”たなつきの姿を見た静留さんは、今まで取り繕っていたもの全てを失い、ぶっ壊れてしまいます。その後、なつきと再び対峙した静留は、バイクで“逃げ”るなつきを清姫を駆使して追いかけ、更に走って教会に“逃げ”込んだなつきの四肢を遠距離から縛り上げ、コマのようにクルクル回しながら自分の胸元へと引き寄せ、泣きそうな顔をしながら、ぎゅうっと抱きしめるのであります(二十五話。★結論→静留さんは死んでもなつきを“逃がしません”でした。

“面影に酔うほど 今宵乱れます”

極めつけは、歌のラスト詞。こここ今宵乱れますって!?つまり、こここーゆうことですか!?



イケズななつきの夢を見ては、夜な夜な悶えるっつーかMIDARERUってコトなんですかー!?!

“この世の誰よりもあんたのことが好きどす たとえ世界を敵に回しても そう、閻魔さんや神さんだってかましません うちが守ってみせます”

ラストのモノローグにて。アニメやゲーム、ドラマCDでの告白に続き、キャラソンでも告白ですってYO!!どんだけなつき好きすぎるんだこの人!!いや、むしろこれこそが静留様流乙女のポリシーなのですね。お目当ての当人には、ずっと伝えられなかった本当の気持ちを、ここでは嘘偽り無くはっきりと述べております。

静留にとって大切なのはなつきだけであって、その他の事は正直どうでもいい・・・と、舞HIMEの脚本家かなんかも言ってましたけど、まさにその通りなのですね。静留にはHIMEとしてのルールも目的も関係ないのです。バトルロイヤルで殺し合い、最後に残った少女がHIMEになり、世界を救えるというなら、なつきがその最後の一人になるように陰で戦いまくる。なつきが風華学園の情報を覗きたいというなら、自分が生徒会長になってその権限をもぎとる。一番地がなつきを苦しめるなら、壊滅させる。奈緒がなつきを傷つけようとするなら、奈緒のチャイルドを細切れにする。

なつき限定の滅私奉公もここまで来るとスゴイです。そしてその静留の気持ちを、ギリギリまで気づきもしないなつきのアフォさもスゴイです。なつきを守るためだけに使ってきた最凶の力は、なつきを奪おうとする力にもなる。諸刃の剣を振りかざす静留さんの悲壮で危うい決意が“うちが守ってみせます”という台詞に繋がっていくのでしょう。最後に、この歌詞を作った畑亜貴先生のミラクル作詞力に乾杯。


ショートVerのプロモMAD



8. らせん庭園 歌:風花真白&姫野ニ三(ゆかな)
脅威の一人二役デュエット。声優のゆかなさんは、二三さんと真白理事長の二役をこなしているのですが、今回はその二つの役になりきって一人二キャラデュエットに挑戦しております。ああ〜、こういうので色んな意味で悶絶するような曲を聴いたことがあるな〜、何だったっけ・・・ああ!!緒方恵美さんの以下略。え〜、曲自体は静かで落ち着いたものになっていて、歌声はふんわりと囁くような感じです。思ったよりも違和感ないですね。まあ二三さんも理事長も、浮世離れした、のほほ〜んとした感じでしたから、こういうタイプの曲が合ってるのかもしれません。

9. 愛しさの交差点(Instrumental ver.)~舞衣の友情日記2 未来へのメッセージ 語り:鴇羽舞衣(中原麻衣)
何故か歌わず語ってます。

  
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2008年10月13日

『DANZEN!ふたりはプリキュア』<五條真由美>

“ふたりはプリキュア”は、小さなお友達と、大きな(一部百合萌えの)お友達の間に、熱狂と旋風を巻き起こした一大ムーブメント東映変身少女アニメです。主人公は二人一組のタッグを組んで、地球と異世界を悪の存在から守るために戦います。しかも、喧嘩したり離れてたりしてどちらかが欠けていると、本来の力を発揮できず、苦戦を強いられる・・・という美味し過ぎる展開が多々あり、つまり一心同体のラヴラヴ状態でないと先に進めないという、素晴らしい作品でありました。殴る・蹴るなど激しい肉弾戦が繰り広げられたるバトルも見ものでしたね〜。*なぎさとほのかが本気で殴りあい、最後に涙を流して抱きしめ合うという感動的な百合シーンは劇場版マックスハート2*雪空のともだちで鑑賞することが出来るので、こちらもおススメです。

*以下、著しい百合妄想が繰り広げられていますので注意


さて、ふたりはプリキュアでは、主人公・美墨なぎさ雪城ほのかの熱い友情や固い信頼の積み重ねがじっくり取り上げられており、二人で力を合わせることが何よりも大切という描写が多くのシーンで見受けられます(わかりやすい例*ピンチのときや嬉しかったときや、必殺技発動時に固く手を繋ぐ等)。そしてそれは、主題歌の歌詞の中にも反映されているのであります。

1、DANZEN!ふたりはプリキュア(2004/03/24)マーベラス エンターテイメント

作詞:青木久美子 作曲:小杉保夫 編曲:佐藤直紀
歌:五條真由美

アニメ『ふたりはプリキュア』OP主題歌。題名もそのまんま。プリキュア(=なぎさとほのか)のことだけをトコトン語り尽くした主題歌ですね。

“お互いピンチを乗り越えるたび 強く近くなるね☆”(1番歌詞)
“真逆のキャラでもあい通じてる 夢を生きるチカラ☆”(3番歌詞)


同じ学校に通ってはいるけれど、ほとんど関わりあいの無かったなぎほの。1話目はほとんど無理やりの変身→戦闘で、全く自分と性格の違う相手を苦々しく思ってるっぽい部分もありました。その後、なぎさの直情的な部分とほのかの天然で強引な部分がぶつかって、8話では早くもプリキュア解消を言い出したりしますが(お互いの日記を盗み読みすることで)自分の悪い部分を反省し、お互いのことをもっと良く知りたいと和解します。

コレ以降、なぎさウジウジ→ほのか暴走→喧嘩→仲直りは一種のパターン化するのですが、8話を観た後だと、この一連のパターンはお互いを深く知り合うための通過儀礼っつーか、痴話げんかにしか見えませんでした。キャラや性格の違いなんて関係ない、相性よりも深い二人はすれ違って構わない〜という訳ですね(えー。そんなこんなで、友情(百合)関係崩壊の危機を乗り越えた後や、敵にめたくそに返り討ちに遭った後などに、二人の親密な関係は一気に進み、あまつさえ新必殺技まで開発されたりしちゃうのです。この辺りは“お互いピンチを〜”の歌詞どおりですね。

“your best my best 全力だから 友情 愛情 サイコー”

サビの歌詞“your best my best”って、つまり“貴方は最高、私の最高”って事ですかあああいい!?!パ、パーフェクトストオオオオムゥゥゥ(待!!!いやまあ、正しくは“貴方のベスト、私のベスト”でしょうけど、ここは意訳意訳ゥ(死!!歌詞には無いですけど、間奏で五條さんが“your best friend”って云ってるような気もしますし、なぎほのがお互いのことを褒めあってるということにしておきます。40話でなぎさが、ほのかと一緒の布団に入りながら『私、頼りないけど、ずっとほのかの傍にいるから―――』と告白・・・じゃなくて、揺らぐことない友情を誓っているシーンが思い出されました。

五條さんの声は、憧れの優しい大人のお姉さんって感じで、全体的に品の良さを感じますので、全国の良い子の耳にも好印象に聴こえる(?)んじゃないでしょうか。清く正しく真っ直ぐ・・・というか、爽やかでストレートな声質で『プリッキュアプリッキュア』と熱く連呼するギャップもいいです。

OPで、曲に合わせてなぎほのがクルクル飛び回っているのを観ていると、テンションも猛烈に盛り上がって参りますね〜。OPで、瓦礫の中に倒れこんでいるほのかをなぎさが渾身の力で引っ張るシーンや、『ふたりはプリキュアアアア』の歌詞が流れるシーンでまだ他人同士だったなぎほのがすれ違うシーンには、後々から見返しても胸に込み上げるものがあります。華があってゴージャスな曲調にも心くすぐられます。サビ→メロの繰り返しが3番まであるので、長く楽しめる曲(子供は長い曲の方が嬉しいかも?)になっていると思います。



2、ゲッチュウ!らぶらぶぅ?!

同、ED主題歌。
歌の合間に『ウヴォオオオオオ!!』という男の叫び声が何度も繰り返し入ってくるんですけど、私にはこれがモー娘。のライブなどで必ず耳にするヲタのPPPHに聴こえて、聞く度に死にそうになります。という訳で、聴いても途中で止めてしまう曲なんですけど、五條さんの明るく優しげな歌声は健在で、OPとはまた違うスタイルの曲を楽しめます。夢いっぱいでテンションの高い歌詞も面白いですね〜。

余談ですが、ふたりはプリキュアのコミックス版は百合ヲタとしては必ず抑えておきたい重要物件です。スプラッシュスターの漫画版の方が超洗練された美麗絵になってますが、無印版のコミックスも相当萌えます。作者の上北ふたご先生は、双子の漫画家さんで、一部の百合ヲタの間では“神来た双子”とまで呼ばれている素晴らしい百合マジシャンであります(何。しかし、なかよしに掲載された大部分のエピソードが削られ、コミックに収録されているのはごく一部というおそろしいなかよし仕様になっているのが激ネック。。収録されていないエピソードの中にこそ、煌くばかりの百合ネタがあったのにね・・・。それはともかく、こちらも抑えておいて損はないかと思います!・・・え、プリキュア5?そんなもんは知らぬ存ぜぬ!!
  
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2008年10月01日

『romanesque』<FictionJunction YUUKA>

『romanesque』<FictionJunction YUUKA> (2007/4/18) ビクターエンタテインメント

作詞・作曲・編曲:梶浦由記
歌:FictionJunction YUUKA

アニメ『エル・カザド』ED主題歌。MADLAXに続く真下アニメで、再び梶浦由記先生南里侑香さんタッグを拝むことが出来ました。南里さんの哀愁に富んだ歌声は、ノスタルジックな曲調と相まって、独特の質感を醸し出しています。FJYで切なげな曲というと、暁の車や焔の扉が思い浮かびますけど、この曲はそれらとは若干異なり、より大人びた情熱を感じさせるような雰囲気に満ちているような気がしました。

さて、エル・カザドのBGM等を担当するにあたって、梶浦先生はなんとマジでペルーまで飛んでいったそうです。エル・カザドという物語は、荒野タコスガンマンが登場するロードムービー系百合アニメ(*南米のとある国がモデルらしい)なのですが、その世界観を自分の中に取り入れるために、肌でその感覚を掴みに行ったのでございましょう。。なんという凄まじいプロ根性。

梶浦先生『今回の舞台は、南米のとある国がモチーフになっているということで(中略)笛ものとかケーナとかいった楽器を多く取り入れて、少し南米色を出せるようにしました。ですからパーカッションとかも含めて、今回は生が多めですね』(サントラ製作についてのインタビュー記事より)


そんな訳で、この“romanesque”の切なげに泣くギター渋みの効いたメロディーは、灼熱の太陽に照らされた荒れ果てた地で、土ぼこりをモクモクと上げながら『テルマ&ルイーズ』並にジープでぶっ飛ばすナディとエリスの姿を、いとも簡単にイメージさせてくれはるのでございます。“憧れを繰り返し 何処へも行けなくても 抱きしめたその腕をずっと離さないでいてよ”とかもう聴いた瞬間に、ナディ×エリスの百合歌詞として脳内自動変換されます。“終わらない夏”“散らない花”、そんなものはあるハズ無いけれど、二人のこの瞬間だけはそのようにあって欲しい。明日も昨日もいらない、ただ温もりを繋ぎ止めたい・・・。そして“寄る辺のない恋に消え去ってもいい”と云う程に、お互いを求め、お互いに溺れる訳でありますね(何。



エル・カザドというアニメは、一匹狼の賞金稼ぎ“ナディ”と、異能の力を持つ故に追われる“エリス”がラブラブ逃避行を続ける中でみっちりと絆を深めて夫婦になるまでの過程を描いた作品でしたので(注*ろむろむ的意訳)、常に“二人の関係”に焦点が当てられていました。“romanesque”の詞自体も、お互いに寄りかかりながら生きている二人・・・というものをテーマにしていると思いますので、ナディとエリスを想像しながら聴いても激シックリくるんじゃないでしょうか。

“切なさを焼き尽くし 今生きているのここに 二人で”

劇中ではハッキリ明かされませんでしたが、ナディはどこかの少数民族だったのか、過去に家族や一族をすべて失っているようです。対するエリスは、歪んだ計画の集大成として生を受け、自分の力や大切な人を失った過去に苦しめられていました。自分が辿ってきた人生と、その哀しい記憶を、ほんの僅かでも二人で共有することで、それこそ“涙を分け合って”、少し前に進みながら生きていくことが出来るようになったのでしょう。などということをしみじみと噛み締めることのできる詞が満載なので、アニメを観る傍ら、是非とも歌詞カードなりを眺めていただきたいなあ〜と思います。

ちなみにED映像に出てくる謎の仮面男は、エル・カザドのスタッフの誰からしいです。何故・・・。あとにゃんこスナイパーが超気になるんですけど。。



2、約束

・・・か、隠れた名曲がこんな所にいいい!!!しかし、すごい曲をカップリングに持ってきますなああ!!!1曲目とは異なり、さほど南米をイメージした感じのない、いつものFictionJunction YUUKAの曲という気がしますが、激しく、かつ染み入るようなメロディーに、感傷と憧憬と微かな希望がないまぜになったような“心情”を見事に描いた歌詞など、聴けば聴くほどに心を揺さぶられます。

詞の作りこみようも尋常じゃないですが、その言葉のひとつひとつに込められた様々な感情を浮き立たせ、鮮やかに表現する南里さんの歌唱には、ただただ“圧倒”の一言。大胆&繊細で起伏に富んだメロディの印象は抜群に強いので、後々まで耳の奥で反芻されまくります。。実は最初に聞いたとき、これといって何も感じなかったのですが、この曲は3度目からがヤバイです。3度目で落とされます。騙されたと思って是非に3度目を越えて下さい!



<拍手お返事>
>9月25日×1 ありがとうございます!!
>10月1日 いつも楽しみに・・・これからも〜・・・の方
あああああありがとうございます!!もうその一言をいただけるだけで我がブログの寿命が僅かながらに延びるような気が致します。結構進退窮まってきた感のある今日この頃なんですけど、そのお言葉に応えられるように出来る限り頑張りたいです。空に神無月が昇るまでは必ず!!

  
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2008年09月22日

『瞳の中の迷宮』<嘉陽愛子>

『瞳の中の迷宮』<嘉陽愛子> (2003/12/10) エイベックス・トラックス
作詞:Kenn Kato 作曲:渡部チェル 編曲:ats-
歌:嘉陽 愛子

アニメ『ヤミと帽子と本の旅人』OP主題歌。基本的には百合アニメですが、ラストのオチにより“百合”作品としての評価が真っ二つに分かれた物語です。歌い手の嘉陽愛子さんは、モーニング娘。5期メンバー募集オーディション最終選考(*合格したのは高橋・新垣、他)まで残った人です。数枚のシングルリリース後“アニソンの女王”とか云う、大それた二ツ名を日テレのニュースサイトから付けられたりして、すごくかわいそうな気持ちになったこともあります。

ということは置いといて、本作『瞳の中の迷宮』は百合ヲタ的には見過ごすことの出来ない作品でございました。というのも、“ヤミ帽”というアニメの主人公“葉月”の心情を完璧にスライドさせた歌詞となっているからです。葉月は、目の前で消えた愛しい姉“初美”を探すため、初美の痕跡を辿り、太古の世界、孤島の世界、未来の世界、おとぎ話の世界などなど、様々な世界を旅します。愛する初美を求め、ひたすらに探して探して探しまくる葉月。そんな葉月の思いつめた気持ちが、この作品の歌詞世界には広がっているのです。以下、アニメを見てない人には何を書いているのかも理解不能な電波レヌー。

<ヤミと帽子と本の旅人 簡単あらすじ>
主人公、東葉月義理の姉、初美が好きすぎてヤバイ女子高生。しかし16歳の誕生日に初美は目の前で消え去り、葉月は人語を喋る黄色い鳥リリスと名乗る能天気な少女と共に、初美を探す旅に出る。この世界のあまねく事象は、すべて1冊1冊の本になっているらしく、リリスはそこの図書館の管理人だという。葉月は本から本へ、世界から別の異世界へと初美の面影を求めてさ迷い歩くのだが・・・。



渡辺チェルさんの異様に耳につくキャッチーな曲調もさることながら、やたらと壮大な前奏やサビ部分など、気合の入った編曲には圧倒されます。特に“会いたい会えない〜”の後の前奏とか好きですね。。変にワクワクします。また、嘉陽さんの歌い方は実にストレートなアイドル歌唱って感じで、深刻そうな歌詞を物ともしないペラペラさ加減が逆にいい味を出しているというか何と言うか。新人ですけど勢いあります頑張りますな感じが好感持てました。

それでは、以下歌詞考察。まず出だしのインパクト歌詞から見ていきましょう。

『会いたい 会えない 思い募るほど この祈りが届かないのは なにかをきっと見失ってるから』

何故、初美は自分の前からいなくなってしまったのか?何故、初美の居る幸せだった時間を取り戻すことができないのか?葉月の中で燻る、初美への想いと悩みと混乱、それらは元々何処から来たものだったのか?・・・という疑問に対し、この歌詞部分ではヒントを出しているように思いました。初美を見つけて、元の世界に戻って、また二人で一緒に暮らしたいと、自分で確かめるように何度も繰り返し願う葉月の祈りが届かない訳は、歌詞で云うならば“なにかを見失っているから”なのです。

では、葉月が見失っていたものとは何なのか。色々考えましたが、それはつまり“自分自身”だったのではないかと思います。これは2番の歌詞を参考にしました。

『そうキミを 見つけるのが 自分を見つけること』

葉月はずっと、初美に対する過剰な愛情ゆえに“初美以外はどうでもいいし、(傷つけようが何しようか)関係ない”という閉じた世界の中で生きていて、初美を自分のものだけにしたいという欲望ばかりを膨らませ、本当の初美の気持ちに気付かなかった(気付こうとしなかった)のではないでしょうか。葉月は、長い旅の終わりになっても『初美を殺してボクも死ぬ』という言葉が飛び出してしまうような人です。彼女は初美の何を愛していたのか、初美とどうなりたかったのか。葉月が初美のすべてを愛していたのは間違いないと思いますが、それはあまりにも盲目的なものであり、初美(イブ)は葉月に“それではいけない”・・・ということを伝えたかったのかな〜とか思いました。そして、それが『すべてが勇気になる わたし一人きりじゃない』という歌詞にも繋がっていくのかもしれませんね。

盲目的な愛にしろ何にしろ、葉月は初美に“好きだ”と伝える前に、初美が消えてしまった訳で、そのやり場の無い思い、自分が初美を愛しているということを、一度でいいから初美に知ってほしかったのではないでしょうか。

『会いたい 会えない 悔やみきれないよ この思い伝えるまで 負けない 投げない この身を捧げても 見つける』

どうにかこうにか、その一途な愛だけは初美にも伝わったようで、最終話近くで“ここまで私を愛してくれた人がいたかしら”と、初美は心の中で呟きます(つーか喋れるんだから本人に言えよ)。そして、巻き戻った世界で葉月のことを受け入れ、自分の思う最良の方法で葉月の想いに応えるのです。

まあ、私はこのラストに納得してないクチなのですが。。だって葉月は初美の心も体も込みでハアハアしていた訳で、むしろ初美は欲望の対象だった訳じゃないですか。でもこの結末だと、葉月が望んでいたものとはかなり違うものになりそうなんですよねえ。。葉月は初美と家族になりたいとか、これっぽっちも思ってなかったと思うんですけど・・・。



あと、初美(イブ)は、葉月と綺麗にお別れした後、さっ、次の旅にトライしよ〜みたいな感じでめっちゃ素早く切り替えてやがるんですけど、なんですかこの女は。つか、元はと言えば全部お前がアアアア!!とか、最終回を見た後は色々と悶々としましたが、まあそれはそれでいいとしましょう。とにかく本作は、色々突っ込みたい事もあり、かなり際どいシーンも盛りだくさんですけど、百合好きならば一度は目を通さなければならない物件だと思います。更に百合ヲタとしては、この主題歌を何度も聞き返しながら、色んな妄想をふくらませていかなければならないと思います。以上。

“ボクは、この幸せがいつまで続かと思うと、泣きたくなるほど悲しかったよ”



  
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2008年09月11日

『アオイシロ オリジナルサウンドトラック』<サクセスHP通販>

『アオイシロ オリジナルサウンドトラック』<サクセスHP通販>
作編曲:MANYO

PS2ゲーム『アオイシロ』より、2枚組みサウンドトラックが発売されました。アカイイトのサントラは、アニメートにも売っておりましたが、アオイシロは今のところサクセス通販のみの模様。これを逃したら手に入れられないかも・・・という予感を匂わせることで、ディープなヲタ層を羽交い絞めにしようという魂胆ですね。ええまあ、サクセス神の思う壺なヲタがここに一人いるんですけれども。

前作アカイイトが、私の脳内で超絶伝奇百合ゲーとして神格化されている為か、アオイシロはそれなりに面白いけど普通(百合部分も)、という感じが致しました。いやー、何のためらいも無く女の子同士でラブラブになったりする展開や、思い切りのよいキスシーンをズバッと見せ付けてくれたトコロには賞賛を贈りたいと思います。しかしそういうシーンを見るたびに、鳥月さんとかサクヤさんで見たかった、ああ見たかった。見たかった・・・とか思ってはならんことを思ってしまったのもまた事実。だって、もしそうなら、例えばアカイイト小説ピンナップ裏の、唇切れちゃった〜とか涙目で訴える桂ちゃんに、舐めときゃ治ると顔を近づけるサクヤさんとかのあんなこんなそんなシーンが堂々とフルボイス&ビジュアルで拝見できたわけですよおおおおおお惜しいいいいですねええええええ。。

また、アカイイトのときはクリアした後も狂ったように再プレイしまくったもんですが、アオイシロには・・・それがあまりなかったですね・・・うむむむ。まーそれでも、ミギオサはリバもいけるとか考えられる位なので、何だかんだいってこの作品、嫌いじゃないみたいです。でもWIN版はやっぱりアカイイトが良かったな〜とか思っちゃったりして(まだ云ってる。

という訳で、そんなに繰り返しプレイをした訳ではないのですが、改めてサントラを聞いてみると“覚えてる!”ってな曲が結構ございましたね〜。思った以上に耳に残る印象的なものが取り揃えられていたのですねえ。アカイイトからの再利用アレンジもそれなりにあるんですけど、“海”“水”テーマにしたものが中心となっているだけあって、真昼の海原のように大らかだったり、夜の海のように神秘的だったり、時折嵐のように激しいものもあったりして、様々な種類の楽曲を楽しむことができると思います。以下、幾つかピックアップしてレビュー。しかも推しCPルートメイン。

■DISK1
1.闇の彼方に (vocal:Rita・霜月はるか) 作詞:麓川智之 作編曲:MANYO
アオイシロOP主題歌。アカイイトでも御馴染み・気鋭のボーカリスト霜月はるかさんと、ギャルゲーのOPソングなどを多数発表されているRitaさんツインボーカル作品でございます。“廻る世界で”と同じく、サビの部分で二人が全く異なる歌詞同時に歌っているのですが、これがまた美しいわ幻想的だわで、ヤバイ位に素晴らしい仕上がりになっております。最初に聞いたときは、普通にいい曲だな〜って感じだったんですけど、3周目ぐらいから鬼ハマり状態にッ!!

絶えることなく打ち寄せるさざ波のように、絶妙なる緊張と緩和を以って構成された楽曲、アオイシロの世界観を高純度にて抽出し、巧みな日本語で綴った歌詞、そして淡彩さの中にゆらめきながら、聴く者の胸にひんやりと染み込んでいくような透き通る声。。まるで自分が海の中を漂う小さな泡になってしまったような錯覚に囚われる・・・不思議な魅惑に満ち満ちた作品だと思います。

歌詞の1番はRitaさん、2番は霜月さんがメインボーカルを張っています。お二人の声は結構似ている感じがしますが、じっくりと聞いてみると、全く違う声質・表現方法を持っているなあ〜と、気付かれると思います。異なるからこそ、声が溶け合っているかのようなサビにおいても、お互いがお互いを潰しあうことなく、より魅力的な輝きを放つことができるのでしょう。

歌詞で注目すべきは、ラストで登場する“青い糸路ふたり この世界 どこまでも”というワードですね。そう、ここで初めて“アオイシロ”=“青い糸路(あおいしろ)”という当て字が使われているのであります。“アオイシロ”ってのは、アカイイトの“赤”に対応させて“青”を使ったのかな・・・とか、竜宮城ネタをイメージさせる“青い城”として使ったのかな・・・とか、色々想像はしてたんですけど、青い糸路とはまったく想像していませんでしたね。人の縁を繋ぎ、人と人を絡み付ける“糸”。アカイイトでは何度も使われたモチーフでしたが、アオイシロにもその心意気は、しかと受け継がれていた訳であります。

あと、“いつかそこに必ず着く日が来るはず 遥か続く道を求め いつかのひかり求め ふたりともに そこに”という、2番と3番の間奏に挟まれるこの歌詞で“いつかのひかり”が出てきて、アカイイトヲタとしては軽く(喜びの)悶絶しました。



2.胸いっぱいに朝靄を
2〜5曲目までは、日常パートで頻繁に耳にします。アオイシロは日常パートが異様に長いので、これら耳にする時間も自然と長くなってきます。ほのぼの感溢れるものから、チャキチャキ音の続く、如何にもギャグな曲まで色々。日常パートは、アカイイトからの使い回しも結構多かったですね。

3.きんいろのけしき
4.空と海を照らす太陽
5.三人寄れば?


6.震える背中
汀(みぎわ)ルート*人工呼吸はノーカウントと念じつつミギーに熱いくちづけをかますオサオサのターンにて。『まさか、こんなことをする機会が本当にあるなんてね』とか何とか云いながら【薄く開かれた唇の存在感が、ことに及ぼうとする私を緊張させる―】とか人知れずハアハアしているオサに注目のシーンで流れてます。マジマジと汀の顔を見つめては、その顔のパーツを事細かに褒めまくるオサは、潜在的に高い百合資質の持ち主であると思います(何。次の日に『あれがファーストキス・・・』とか頬を染めた汀に云われて、うろたえまくるオサオサにも萌えました。


7.貝殻を耳に目を閉じて

8.あたたかなさざなみ
俗に言うハアハア・・・いや、ラブラブシーン美しくも淫靡に場面を彩ったBGMですね。多分どのルートでも、ここ一番のラヴイシーンで活躍していたと思います。見てはいけないものをコッソリ覗いてしまったような、秘密の背徳感を味わえる曲かもです。年上や年下や同年代からキスしたりされたり首筋なめられたり、まったくオサオサは桂ちゃんと同じくらい忙しい子ですね(何。桂ちゃんの場合は『わわわわ〜』とか言ってる間に、周りの人間にゾッコンスイッチが入って総受けモードが発動しますけど、オサの場合はお堅い生真面目な性格と、その裏にある可愛らしい素直さのギャップに周りがジリジリと近づいてくる・・・という感じがしますね。

9.悠久の彼方から
10.水の囁き


11.瑠璃の宮処
オサが水中転落ゴボゴボゴバアア状態になるときは、いつもこの曲が傍にありました。このままBADEND一直線か、それともこれはGOODENDへの布石なのか、流れ出すと無駄に緊張が走る楽曲です。

12.残照
13.剣禅一如
14.竜攘虎搏
15.逆巻く波涛
16.暗黒淵
17.冷たい肌


18.海淵の玉座より立ち上がる一千の地獄
女性コーラスの高らかな声からはじまるこの楽曲は、サントラ一壮大で、途方も無い強大な存在(敵)がすぐ傍まで迫ってきていることを感じさせるような作品に仕上がっております。RPGで云うなら、ラスボス曲ですね。タイトルもかなり凄いですが、とにかく圧倒的な不利、圧倒的なヤバさを肌で感じさせるような曲であります。

■DISK2
1.道征く死を越え
ハッピーエンドの更に上を行くグランドルートの、一番盛り上がる場面で使用されていました(多分。バラバラだった登場人物たちが一同に介して、大ピンチを乗り越えるという展開は、ベタですけど熱く燃えるものがあります。自分自身に降りかかるかもしれない最悪の事態を覚悟しながらも、一つの大きな目的に向かって走り出す・・・はい、若干力技が過ぎる部分はありましたけど、やはりあのシーンはアオイシロ最大の見せ場だったかもですね。アカイイトで云う“泡沫”に相当する曲だと思います。

2.海つ波 (vocal:みとせのりこ)
世界のほにゃららにも関わるようなヤバイ物件であるアレをどうにかせねば!!という物語ラストの超重要場面で流れる、ボーカル付き挿入歌。実力派ボーカリスト、みとせのりこ氏の鋭くも絹糸のように柔らかく繊細な歌声が、私達を海の果て、琉璃の都へと優しく誘ってくれます。

3.沙羅双樹の花の色
最後の決断を迫るような、物語の重要なポイントで耳に出来ます。
4.誘水
アオイシロクリア後のオープニング画面で流れる曲。

5.水面まで (vocal:霜月はるか・Rita)
アオイシロED主題歌。グッドエンドからこの曲に入るタイミングが絶妙でございました。波乱と困難を打ち破った果てに流れる、癒しと鎮魂の歌としての役目を、完璧に果たしていると思います。Ritaさんの温かみの在る声もいいんですけど、やはりここは霜月さんのすべてを慈しむかのようなメロウな歌声に、心が洗われまくります。霜月さん曰く“水の底から水面を見上げたときの、光のキラキラとした感じの印象がある曲です”とのこと。暗い水底から、光の差すほうへとゆっくりと浮上していくような・・・そんなイメージですかね。

6.光射す場所 (BLUE Remix)
7.夏に咲いた日 (BLUE Remix)
8.高い空を見上げて (BLUE Remix)
9.風の回廊 (BLUE Remix)
10.ホンニャカモンマカ (BLUE Remix)
11.時の雫 (BLUE Remix)
12.蟠 (BLUE Remix)
13.闇の彼方に (Instrumental)
14.水面まで (Instrumental)


さて、アオイシロのドラマCDなんですけど、まだ買ってNEEEE!!いやー、実は結構迷ってたり。。だって、ゲームのおまけのドラマCDが思ったよりフツーだったんだもん。。『見てわからんは聞いてもわからん』とか云いながら、身体に教えたる!ってな感じでワイルドにオサを押し倒す汀とかが出てくるなら、話は別ですが、出てこないみたいですし(死。気が向けば買ってみたいと思います〜。


<拍手お返事>
>9月4日×7 時間を忘れて読んでいただいたですって!!?!あああありがとうございます!!もうそう云っていただけて、狂ったように百合やらアニソンやら、細々と書いた甲斐があったってもんです。本当に嬉しいです★今後とも、よろしくお願いいたします!!
>9月9日×1 ありがとうございます!
  
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2008年08月14日

【第一回“百合系小説を読もう!!の会”】

【第一回“百合系小説を読もう!!の会”】

遂にやって参りました。夏休み!!会社員たる私もさきほどお盆休みに突入、僅かながら浮かれ気分を味わっております。さて、夏休みといえば読書感想文の宿題が定番ですね。学生時代の私は毎年だざい☆おさむたんの小説で勝負してましたけど、今ならもちろん“百合”勝負するでしょうね(何。という訳で、この夏休みの間に是非とも手にとっていただきたい百合系小説を紹介していきたいと思います。ちなみに、私の百合センサーは“精神的な繋がり”などにも激しく反応しますので、普通の百合好きさん的には『?』な作品も含まれることだろうと思いますので、その辺ご了承ください。てかほとんどそうです。

☆『落下する夕方』著*江國香織☆

交際8年目にして、恋人・健吾に振られた主人公・梨果。がらんどうとなった部屋に無理やり押しかけて来たのは、なんと健吾の新しい女・華子(はなこ)だった。自由奔放に見えて、儚げで、掴みどころの無い華子に、梨果は困惑し、怒りをぶつけることもままならないまま、二人の奇妙な共同生活は始まってゆく・・・。すれ違う魂の一瞬の邂逅を、あくまでも静かに美しく描いた物語。

〜じゃあ、梨果さんも一緒に逃げる?〜

一概に“百合”という言葉で括るには複雑なんですけど、梨果の華子に対する見方(思考)が、彼女との生活の中で少しずつ変わっていく部分に、それに近しいものがあるように感じました。華子と一緒にご飯を食べたり、おしゃべりをしていても不愉快を感じることがなく、そのうちに“(健吾と居ても華子といても)どちらでもおんなじみたい”と考えてしまう自分に驚愕したりするシーンなどは、特にそう思います。

とにかく華子の人物造形が秀逸です。物語は梨果の一人称で進むので、華子の話し方・仕草・唇の形・笑い方・考え方などは、基本的にすべて梨果の視線から語られるのですが、読めば読むほどに、その魅力が鮮やかに浮き上がってくるというミステリー。終盤のあたりで、梨果はすっかり華子の虜になってる(ように見える)んですが、その頃には梨果と同化した私達読者も知らず知らず彼女に心を奪われてしまうのであります。突然いなくなった華子を探しに行き、見つけて咎めれば、哀しそうにされ、慌てて弁解すると“淋しかったの?”と返される。恋敵のハズなのに、どうしても嫌いになれず、彼女がいないと妙にがっかりしてしまう。そんな梨果の揺れ動く心情にも注目です。

久々に読み返してみたんですが、後半P279〜280のあたりで涙腺決壊しました。はい。あと、映画版では、梨果を原田知世、華子を菅野美穂が演じていました。菅野さんの演技は寸分の狂いも無く、まさに私が頭の中に描いていた華子そのもので、なんというか・・・圧倒的でした。『淋しかったの?』と云いながら、梨果のお腹にゆっくり抱きつく華子もファイアーでしたが、海岸のシーンでふたりで笑い転げながら走り回るシーンも、たまりませんでしたことよ。



☆『蝶々の纏足』著*山田詠美☆

主人公・瞳美は引っ越した先で、美しい少女、えり子と出会う。ほどなく親友となった二人だが、えり子の異常なまでの独占欲執着心は瞳美を纏足のように強く締め付ける。常に自分の心の中に在り、自分を支配し続けるえり子の呪縛から逃れたい瞳美は、麦男という男に抱かれ、彼を愛することでえり子の影を振り払っていくのだが・・・。二度と戻ることは無い、蝶々の時代を鮮やかに描いた傑作。

〜どうしてあなたを逃がそうとしなかったって?それは私にはあなたしかいなかったからよ〜

落下する夕方の華子とは違い、このえり子は無茶苦茶強引で、我が侭で、自分の思い通りにいかないとカッと激情を吐き出し、何から何まで瞳美を支配しようとします。こういう子って、確かに小学生の頃とかいたような気がします。『ろむろむちゃんの筆箱可愛いね、何処で買ったの?』と聞いてきて、数日後、私のものと全く同じ筆箱を買ってきたことか。他にもハンカチとか、下敷きとか、ことごとく私と同じものを揃えようとするその子に『うっとおしいなあ』という感想を抱いていたような気がします。子供の頃って、それが自分への好意に基づくものであっても、理解できないような行動に嫌悪を抱くことってありますよね。で、だいぶ後になって『ああ、もしかしたらあの子、私と仲良くなりたかったのかな〜?』とか気付いたりして・・・あああああ、もったいない!!!当時の私はなんてもったいないことを(待!!!

しかし、これはヤバイ作品ですよ〜。だって最後の3ページ絶対泣くもん。この前、何の気なしに最後の3ページだけ読みましたけど、その時も一瞬で涙溢れまくりんぐでした。蝶々の時代にはどうしても読み解くことが出来なかった、えり子のどこまでも純粋な想い。かつての自分が憎んでいた、えり子の直情的な言動。しかし、そのすべては、えり子の不器用なまでの一途さの裏返しでしかなかったのです。しかし、取り戻すことは永遠に不可能であるほどに時間が過ぎ去ってしまったとしても、瞳美にえり子の本当の気持ちが伝わったことに、かすかな幸せの欠片を感じずにはいられませんでした。



☆『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』著*桜庭一樹☆

自分を『僕』と呼び、自分を人魚だと自称し、痛々しい言動をさも当たり前のように繰り返す転校生、海野藻屑。彼女に怪訝な視線を送りながらも、何故か離れがたいものを感じ、行動を共にする主人公、山田なぎさ。言葉を交わし、同じ日々を過ごしていく中で、なぎさは藻屑と少しずつ繋がっていくのだが・・・。自分達を押しつぶそうとする世界の中でもがき苦しむ少女達の、ささやかで、大きな抵抗の物語。

〜いいよ。山田なぎさが逃げたいのなら、一緒に行く〜

針が皮膚を突き破るように痛い。小さな傷なのに、身体の神経全てがそこに集中して痛みを発しているような錯覚を覚えます。そして血が止まった後も、ムズムズと痛痒い感覚が止まらない・・・。この本を読むということは、そういうことです。

生きていくのは辛くて難しいことです。悩みは絶え間なくやってくるし、生きるためにお金は必要だし、お金を稼いで自立するまでに、保護者の存在は無視できないし。この物語の人物達は13歳という設定ですけど、その頃の自分を振り返ると、将来とか未来は本当に漠然としたものでしかなくて、テレビドラマや映画が大げさに語る架空の現実に限りなく近いものだったと思います。漫画や小説を読んでは、夢の中を散歩して・・・。世間を上手く渡っていく方法なんて思いつきもしませんでした。だから、藻屑の突拍子も無い行動が、どこか生々しさとリアリティを以って、私の心に突き刺さるんだと思います。

なぎさは、藻屑の異常な様子、例えば身体の異常な部分などを冷静な目で見ていながら、それを必死ではぐらかそうとする藻屑に押されて、何も出来なくなってしまいます。もしも大人だったら、なんとか、なんとでも出来るかもしれない。でもなぎさは藻屑と同じ、無力な13歳の子供です。藻屑をなんとかしてあげたくても、哀しいことに、どうしたらいいのかわからないのです。

藻屑のおかしな人魚発言に、仕方なく納得してあげたとき、藻屑は少し傷ついたようなそぶりを見せます。人魚発言には意味があり、それこそが藻屑のSOSだったからです。しかし、藻屑のSOSはいつだって“砂糖菓子の弾丸”で、現実を射抜くことも、誰かに届くこともありませんでした。ですが、なぎさだけはそのSOSを呼ぶ声に気付き、自分を必要としてくれた友達である藻屑の為に13歳が出来る精一杯の抵抗を試みるのです。たとえそれが間に合わないものだったとしても、その時のなぎさは間違いなく実弾を握り締めていたのだと思います。藻屑を見つけることは、おそらくなぎさにしかできなかった。誰よりもお互いを信じあっていた、それだけは狂った形ではありますが、証明されたのかもしれません。

エピローグは、なぎさの口を借りながらも、作者が腐った世界に放ったひとつの弾丸であるような気がしました。



<拍手お返事>
>8月6日×1 ありがとうございます!
>8月10日×dede様 おおおっ!!NOIRに興味を持たれましたか!!これは是非是非是非に、レンタルしてみて下され〜!!新たな百合世界の幕が上がると思います。“罪を許す”そして“共に生きる”は、確かに静なつにも通じるものがあると思いますわ〜。コメントありがとうございました!!
  
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2008年07月29日

『blanc dans NOIR 〜黒の中の白〜』

『blanc dans NOIR 〜黒の中の白〜』 (2001/11/7) ビクターエンタテインメント

作詞・作曲・編曲、梶浦由記、他。

アニメ『NOIR』2枚組み企画アルバム。サントラのニューアレンジ他、キャラクターソング等も収録。ディスク2は8㎝CDになっていて、2枚出ているサントラCDに収録されていない曲が混じっていたりします。しかもそれがミレ霧ヲタ的に外せないような超重要な場面で流れた曲だったりして、正直ズルいと思いましたが・・・ま、それはそれで。

アリプロがNOIRの為に作ったイメージソング“赤と黒”も秀逸ですが、桑島さんたちが完全なキャラ声で歌いきっているキャラソンもNOIRヲタ的には感涙ものの完成度です。唯一、ミレイユ役の三石さんだけが、歌無しでセリフのみですが。。三石さんは、歌になると結構イメージが変わる方ですから、ミレイユというキャラのクールな雰囲気を押し通すためにセリフだけになっちゃったのかもしれませんね。また当然のことながら、アニメのBGMを元にした曲が9割を占めているので、NOIRを観まくった人であればあるほど、曲を聞いたときの共感度感情移入度が桁違いに高くなると思います。

それにしても、梶浦由記先生の天才的なお仕事ぶりには、ほんとうに賞賛以外の言葉が出てきません。梶浦先生の楽曲は、アニメのカラーと波長が合ったときに爆発的な威力を見せると思うのですが、NOIRはその点では完璧な相性でしたね。*駄目だった例→アニメ“ツバサ”等。

ハードボイルド百合に初めて心を奪われてから、早7年・・・7年!?いやいやまあまあ、今でもNOIRは大大大好きなアニメなので、たまに見返してはやっぱミレ霧は最高やわああああ状態になるということを、何度も何度も繰り返しています。このアルバムもふとした瞬間に聴き返してみると、やっぱミレ霧は(略。


ディスク:1
1. 赤と黒 (ALI PROJECT)
“汚れぬ心の中 あなたを想っている 汚れたこの世界で 出会える愛はきっと 他の何よりもひかりかがやくだろう”
ああああ、キタキタキタアアア!!独特の美学の元に成り立つアリプロとNOIRの相性は、やっぱ抜群ですわ。血と硝煙と暗黒に彩られた世界に生きているのに、霧香もミレイユも、心は案外まっとうで優しいんですよね。もちろん心の中にどうしようもない闇がある訳ですけど、それでもどちらかがその道から外れそうになったら、必ずどちらかが助けようとしていたような気がします。この歌詞はそうした矛盾美しいものとして愛しているようなものであるように感じました。

2. prelude
NOIRのBGMを混ぜまくったもの。なんか不気味。

3. canta per me (Japanese ver.) (夕叢霧香:桑島法子)
霧香の、何の色にも染まってない真っ白で空虚な心が見えます。ミレイユへの告白手紙にも書いてありましたが、霧香はミレイユと出会うまでずっと、一人ぼっちで何も無い希薄な存在である自分を怖れ、苦しんでいました。NOIR二人でひとつの意味を持つ言葉だと知って、それを密かな喜びにするほど、霧香は孤独であったのです。いつしかミレイユを心の支えにしていた霧香が、それをすべて打ち砕くような真実に、第21話にて直面していましたが、この曲は21話後、ミレイユの元を離れて独り荒野を彷徨っていた霧香の心象風景を歌ったような作品であるように感じました。“さよならを歌って 甘い声で”とか“想いはいつか誰かに届く 遠い時の彼方できっと貴方に”とか、何度考えても霧香→ミレイユへの歌詞としか見えません(23話で、霧香の想いが届いたことを含めて)。

いかにも霧香な感じで、淡々としていますが、透明感の在る綺麗な歌声だと思います。

4. lullaby (Japanese ver.) (アルテナ:TARAKO)
TARAKOさんの名前を見て、どんなちび○子とかありきたりなことを考えている人は、今すぐこの曲を聴いて出直してきてください。とりあえず、その歌声の柔らかさと包容力に腰を抜かすと思います。

しかし、アルテナさんも不遇な人生に色々狂わされた系のキャラでしたね。愛で人を殺せるなら、憎しみで人を救うことも出来るはずだ・・・と、ひたすら信じて生きてきたアルテナさん。彼女の真の願いは、果たして本当にその“言葉”の実現だったのでしょうか?哀しい思い出を雪で白く埋めて、夜明けまで安らかに眠りたい・・・というこの歌詞を読んでいると、アルテナさんが本当に欲しかったものはもっと別にあったような気がします。子供のように可愛がっていたクロエであっても“捧げるもの”としか考えられなかったアルテナさんには、もう自分が何を望んでいたのかもわからなくなっていたのかもしれませんね。今でもラストのあの表情の意味が気になります。

5. エム・モア (夕叢霧香:桑島法子)
霧香再び。この曲では梶浦先生は編曲のみに携わっております。
霧香らしい無機質な歌い方は変わっていないんですが、歌詞や曲調は僅かながら明るさを感じられるものとなっております。ということで、私の妄想的にこの曲は最終話の後、パリに戻ったあたりの霧香の心情を歌ったと見ました。ええ、妄想ですけど何か。でもでも、そう考えると“いけないことを知っても 逃げはしないで いとしさにふれる午後を 探し続けよう”という歌詞が物凄く生きてくるような気がするんですよ。あと、ちょっとエロチックな気も(待。いやー・・・長い戦いの末に、あれだけ強固な絆を築いたふたりが、パリに戻ってからどれほど熱烈な日々を過ごすんだろうと思うと・・・。。罪を背負って生きることを決めた霧香と、彼女を受け入れることを決めたミレイユの“その後”を想像しながら聴くのがベストでありましょう!


6. 秘密 (クロエ:久川綾)
これはヤバイ・・・。最早、お見事という他ない、素晴らしいキャラソンです。
幼い頃、鮮やかな手つきで仕事をこなした霧香を見て以来、いつかNOIRとして、霧香と共に有りたいと夢見ていたクロエの、純粋で一途な想いが、歌詞の中にギュッとつめ込まれているのです。永遠に叶うことの無かった夢。それでもクロエの中には、いつだって霧香が居たのでしょう。霧香に焦がれ、霧香の背中に生きる意味を見出していたクロエが、心の中で暖めていた気持ち。そして、霧香と交わしたひとつひとつの言葉。それこそがクロエだけの“秘密”だったのだと思います。“あのときあなたが教えてくれたこと 誰にも言わずに秘密にしておくね”どこか嬉しそうに、囁くような声で歌う久石さん。完全にクロエと一体化した歌い方に注目です。

7. salva nos (dialogue remix ver.) (貝田由里子,ミレイユ・ブーケ:三石琴乃)
『あんたと私を結ぶ糸、それはきっと黒い色をしている』ミレイユ最強の口説き文句を皮切りに、おなじみsalva nosが激しく流れ出します。赤い糸ならぬ、黒い糸!!ミレイユさんはどこまで意図して云ってるんでしょうね、ホント。

8. love (chiaki,See-Saw)
ここでSee-Sawとして、石川千晶さん登場。

9. 幻想楽園
歌は貝田由里子さん。NOIRのカラッとした部分抽出したら、こんな感じになるのかも・・・な一曲。NOIRは、ハードな暗殺業ばっかりの話じゃなくて、細かい日常描写とかにも意外と気を配っていた作品でしたからね〜。ベットでスヤスヤ眠る霧香とか、一緒に料理するミレ霧とか、霧香に絵画セットを買ってあげるミレイユとかのシーンも密かに気に入ってたりします。

ディスク:2
1. guests B

2. melody ({salva nos}ver.) (貝田由里子)

21話『無明の朝』の、ラストシーン。閉ざされていた過去を思い出し、自分を殺してくれと嘆願する霧香と、彼女に背を向けて静かに去っていくミレイユ。この超名場面で使われていたのが、この曲でございます。salva nosは、過去の回想シーンから、激しいアクションシーンまで物語で重要となるような部分では必ずといっていいほど使われていたので、耳馴染みの良い曲だと思います。この“melody”では、それを更にメロディアスかつ情感たっぷりに再編曲しております。個人的に超ハードな原曲よりも、こちらのほうが柔らかくて好きですね〜。

salva nosは、ラテン語『(我らを)救い賜え』の意。歌詞自体は、賛美歌などに使われている祈りの言葉を繋ぎ合わせたもののようですね。“主よ平安を与え賜え 彼らの為にレクイエムを奏で賜え 我等を哀れみ賜え 我等を救い賜え(salva,salva nos e)”ソルダの下っ端から、NOIRに片付けられたすべてのターゲット、クロエ、アルテナ・・・。salva nosは、そのすべてのキャラクターに与えられた鎮魂歌だったのでしょう。


21話で、自分を殺してくれと必死でミレイユに追い縋った霧香には、謝っても謝りきれないという罪悪感の想いと、もうこれで二度とミレイユと一緒にいることが出来なくなったという恐怖と絶望があったのではないかと思います。ミレイユの大切なものを奪っていた事実、償いきれない罪、ミレイユの傍に居る権利を永遠に失ってしまった自分。それが霧香に“ミレイユに殺してもらわなければならない”という強迫観念のようなものを生み出させたのかもしれませんね。そんな霧香をどうしても殺すことが出来なかったミレイユは、彼女を殺さないために、彼女の前から去っていきます。引き金に指をかけた瞬間に、初めて霧香と出会ったときに見た、夕焼けを前に寂しそうにしている霧香の姿を思い浮かべるミレイユは、心の底では相当霧香を大切に想ってたんだなぁと思わせます。。

霧香とミレイユのお互いを思う気持ちから生まれた孤独と苦しみが、いつか報われることがあるように・・・。“salva nos”はその祈りの歌でもあるのでしょう。



3. jealousy
4. at dawn
5. black society
6. family affection
7. church
8. at ease



<拍手お返事>
>7月25日×3 ありがとうございます!
>7月28日×1 ありがとうございます☆
  
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2008年07月24日

『LOVELESS VOL.6』

『LOVELESS VOL.6』 (2007/12/21) コミックゼロサムCDコレクション

高河ゆん原作の漫画『LOVELESS』コミック3巻11話〜をドラマCD化したものです。言葉(スペル)になる世界で、戦闘機サクリファイスと呼ばれる人間が二人一組でタッグを組み戦う・・・という物語なんですが、この漫画には、敵キャラながら見事な百合っぷりを発揮して下さったキャラたちが居ましたので、改めて紹介してみたいと思います。

女子高生の坂上江夜(サカガミコウヤ)中野倭(ナカノヤマト)は、人工的に作られた戦闘機とサクリファイスという関係ですが、それ以上にお互いを唯一無二の存在であると考え、愛し合っています。人工的に作られた二人は“ゼロ”と呼ばれ、痛覚を感じず、またゼロ同士なら他の人間を代用品に使うことも可能です。

かたくなで、倭以外になかなか心を開こうとしない江夜と、明るくあっけらかんとしつつも、心の中では江夜を失うことを恐れ続けている倭。。この、常に限界ギリギリな感じが、ヤマコウという百合カップルの魅力であると思いますね。あと、この世界では全ての人間に生まれたときから耳と尻尾が付いていて、大人の階段を登ったときに耳と尻尾が取れて落ちるという設定になってます。そして、もちろん倭と江夜には耳と尻尾がございません!!二人が中学生のころ始めて出会った時には確かに付いてた耳と尻尾が・・・耳と尻尾ggg(略。二人が下着姿で睦み合ってる(?)カットなら一コマだけありましたが、あとは読者の妄想にお任せって感じでございましょう。


とりあえず、ヤマコウ的CD最大の聴き所は、トラック4分55秒〜ではないでしょうか!?コミック4巻50ページの音声化シーンなんですけど『話・・・そんなに逸らしたいならキスしてよ』『・・・なんでそうなるかなあ?別にいいけど・・・』という猛烈な百合台詞の後、大変な吐息音が続くのです(ちょっと大げさ。いやいやいや、原作では超軽いキスって感じでしたけど、もう声が入るだけでここここんなに凄いことになるなんててて・・・ろむろむ感激ハアハア。『私のことそんなに好きならぁ・・・フレンチドーナッツおごって?』こんな何気ない台詞を、イタズラっぽく囁く倭とか、妙に官能的でサイコーでした。

あと、トラック2の電車に二人が乗ってるシーンで、エヘッと笑いつつ、お互いの名前優しく呼び合うとことかも、たまりませんなあああー。アニメではオリジナルシーンが追加されてましたけど、声だけで聞くと逆に色んな想像ができて、また楽しみの幅が広がりまくります。トラック3のバトルシーンなんかも、百合は別にして凄く上手く作られてるな〜という気がします。言葉(スペル)による戦闘がメインで、『点火 攻撃は灼熱の炎 温度は1000度』『防御します 熱は届かない 攻撃は受けない』など、言葉の応酬がそのまま生きるか死ぬかのバトルに繋がっているので、そうした音声会話だけを聞いて戦いの情景を想像する・・・ということに、スリリングな面白さを感じました。

倭と江夜の話しばっかりしてますけど、原作準拠のCDドラマなので、勿論立夏も草灯も他のゼロも、色んなキャラが出てきてます。倭たちを作り出した、渚先生の性格破綻っぷりがいい具合に目立ってました。江夜を猫っ可愛がりするのと対照的に、倭に冷たく当たるというシーンの声とか、マジ2重人格でゾクッとしました。

実際のヤマコウの見せ場は、VOL.7がメインになるので、まあこのCDはその前哨戦って感じで、楽しむのが良いと思います。まあ、私と致しましては、高河先生のヤマコウ書き下ろしイラストが、購入の最大要因だったんですけどね。CDジャケットのツーショットは勿論のこと、中にはこんな素晴らしいスペシャルイラストが!!!

ちょ・・・ちょっと、めちゃくちゃ可愛いじゃないですか!百合姫に以前掲載されていた書き下ろしイラストと同じぐらいラブラブ&モエモエです。『卒業したら結婚しまーす 30才までに一戸建て買いまーす』という倭の(夫婦)宣言も素敵ですね!やっぱ倭はかっけーわ。



<拍手お返事>
>7月14日×1  ありがとうございます!
>7月18日×2×3 ありがとうございます☆☆☆
>7月20日ひだまりスケッチって・・・の方。
おお・・・ひだまりスケッチといえば沙英ちゃんとヒロちゃんのまったり百合ですね!!原作もアニメ一期も、ちょびっとしか見てないので、あんまり深く語れないんですけど、日常の中のさりげない百合(シーン)を見せてくれる良き作品ですよね。
>7月21日×1 ありがとうございます!
  
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2008年07月13日

『瞳の欠片/Nowhere』<FictionJunction YUUKA>

『瞳の欠片/Nowhere』(2004/5/8)ビクター
作詞・作曲・編曲:梶浦由記
歌:FictionJunction YUUKA

アニメ『MADLAX』OP主題歌&挿入歌。

何が何だかわからないうちに、スッゲー遠いところまで魂を持っていかれちゃう・・・。梶浦ワールド炸裂の超楽曲である本作ですが、ヲタ的な知名度なら、通称“ヤンマーニ”ことアニメ挿入歌『Nowhere』断トツでございましょうか?個人的には、哀愁漂うOP『瞳の欠片』の方がお気に入りなんですけどね。

1、瞳の欠片

最終話まで観てないとわかんないことなので言っちゃいますけど『私は貴方の欠片 貴方の胸へ帰りたいだけ』という、このサビ直前の歌詞は物語最大級の伏線ネタバレに当たります。いやー、まさか歌詞の中にこんな爆弾を埋めていくとは、さすが梶浦先生(と真下監督)。侮れませんね。ってか絶対気ィ付かNEEEE!!!他にも“閉じた本の中眠ってる 想い出という名のパンドラの宝石”など、12年より昔の記憶を完全になくしている少女、マーガレットのことを指しているような歌詞もあって、面白いです。

2番はじめのメロ歌詞“昨日散った花びらを惜しんで泣いた”などは、基本的に無感動・無感情なマドラックスが、他者との関わりの中で時折見せる、わずかな心の動きを例えたような気がしてなりません。

南里侑香さんの切なさ極まる歌いっぷりもたまりません。梶浦先生的には“泣き”の歌声とおっしゃるみたいですね。心の深い場所からしぼり出されたような、溢れる情感が、その声には込められているように思います。皮膚の下までゆっくりと染み込んで来る様な音の響きが、何とも言えず病み付きになるのでございます。南里さんの歌唱力の高さを改めて認識できる作品であります。



2、Nowhere

“Nowhere”について、梶浦先生は『この曲はMADLAXの世界を強く意識して作った曲です』と述べておられます。現にこの曲は、アニメの作中で主人公が人外級の乱闘おっぱじめる時には、BGMとして必ず使用されていましたし、まさに主人公・マドラックスの為だけにある(無敵な)イメージソングと云っても過言ではないでしょう。第一話で、飛行機から華麗に飛び降りるマドラックスに合わせてヤンマーニが流れ出したときは、思わず笑ってしまいましたが、思えばそのとき既に私は先生の術中に嵌っていたのかもしれません(マジか。

ちなみに“ヤンマーニ”というのは、“Nowhere”の前奏やバックに延々と流れている謎の女性コーラスが『ヤンマーニ』と云っているように聴こえる・・・という説から来ています。実際に何を云っているのかは未だに謎であり、梶浦先生もお好きなように解釈してくださいと言明を避けています。一度、ニュータイプ紙上であるスタッフが『あれは、ヤンマーイと言っている。関係者に聞いた』とかなんとか言い出してプチ騒動(?)になりましたが、それもその後否定され、真実は闇の中となってしまいました。まあ、私は別に何でもいいような気もするんですけど、それほどまでにこの曲に心を奪われた人がたくさんいるということなんでしょうね。

ヤンマーニに気をとられてしまいがちですが、南里さんのディープなボーカルはこちらでも絶好調。2:00〜からの多重ハモり圧巻の一言。特異なコーラス駆け抜けるようなボーカル。自由奔放でエキセントリックに見えつつも、それらを完璧に計算して作り上げた梶浦先生の手腕も見事と言う外ありません。

“貴方は私が何処にもいないと思ってる”

自分が何なのかわからない。何者なのかわからない。それは、マドラックスやマーガレットが自分自身に抱いていた不信感不安感です。しかし、貴方が瞳をそらさずに私を見て、私を認識して、私の名前を呼び、私を覚えてくれるなら、私は“そこにいる”ということを証明できるのです。存在の証明・・・がテーマの一つにあった(と思われる)本作に問いかけるような、一節だと思います。



<MADLAX簡単あらすじ>
国王派と、反政府ゲリラの衝突により、内戦状態が続くガザッソニカ王国。そこで暗躍する雇われエージェント“MADLAX”。見た目は、優しげな表情をした少女だが、強力無比な身体能力をその身に宿し、冷徹に依頼をこなすことで、その名をガザッソニカに知らしめていた。ところ変わって、平和な先進国ナフレスでお嬢様として暮らしていた少女、マーガレット・バートンは、ある時屋敷で赤い本を見つける。それは結果的に、12年より前の記憶をすべて失っていたマーガレットを突き動かすこととなる。そして、ふたりの少女の運命は、少しずつ絡み合ってゆくことになるのだが・・・。


ハードボイルドでSFで真下監督。・・・もう、この時点で誰にも止められない感じがゆんゆん致しますね。作品的には、NOIRよりも難解で、若干敷居が高いです。最後の方の展開はもう手がつけられなくないフライデー・マンデー状態になってましたが、それを含めて受け入れられる度量の広さが視聴者に求められると思います。私?私も、もう途中からかなりテキトーに(略。

百合的には、マドラックスを執拗に追い掛け回すこわいひと“リメルダ”とか、マーガレットお嬢様の為なら粉骨砕身なメイド“エリノア”といったキャラがポイントですね。ろむろむ的には、エリノアさんの私が必ずお嬢様を守る!ってな、一途さがSUGEEEEEツボでございました。

しかしエリノアファンとしてあの展開(24話、献心 -hearts-)だけはちょっともう、どおおおしよう・・・って感じで、アアアア。だって、最終回めでたく終わっても、マーガレットみたいなぼんやりした子がエリノアの支え無しにマジでやっていけるとは思えないんですもん。最高の百合忠誠の回としては、なかなか見ごたえがありましたが、釈然としないものが残りました。それはともかく、お嬢様のおはようからお休みまで暮らしを見つめ続け、最後にはお嬢様の本当の心を引き戻すことに成功したエリノアの想いだけは、まごう事なき真実の愛情であったと思います。



<メルフォお返事>
>東方関連拍手の方(すいません、こんな呼び方で)

どうもどうも!!こんばんはでございます。貴方のお陰でアレンジのレビューも書いちゃおうヒャッホウ!!ってな感じになりましたので、背中を押して下さったことに、改めて感謝いたします。そして、なななんと!!貴方もアリマリ派でございましたか!!いやー、偶然ですね〜。最近は、アリス絡みならはどれもこれも好き好き状態(末期)に陥ってる感じですが、やっぱり魔理沙とのCPが一番ツボです(次点霊夢)。私のあんな意味不明な同人レヌーでも、シンクロしていただける部分があったなら、幸いです。むしろホッとしました。あと、アレンジCD情報もありがとうございました。参考に致します!

あ、それからアドベント〜は、ろむろむちょっと本気出してゲットしちゃいました!!前後の話がさすがにわかりませんでしたけど、非常に美味しいラブラブパワーを堪能させていただきました(何!!ご紹介ありがとうございました!弱ってるくせに心配性なアリスと、それを必死に支えようと頑張る魔理沙の関係がすごく良かったです。

私も、アリマリファイアーな同志として(?)、貴方の本をいつかご拝見する日を楽しみに待っております。それでは、コメント、本当にありがとうございました。今後とも、当ブログをよろしくお願いいたします。
  
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2008年06月03日

『1/2』<石川智晶>

『1/2』 (2007/11/21) JVCエンタテインメント
作詞・作曲・歌:石川智晶 編曲:西田マサラ

アニメ『逮捕しちゃうぞフルスロットル』ED主題歌。1/2と書いて、“はんぶん”と読みます。圧倒的な歌唱力を以って、圧倒的なイノセンスを表現する・・・そんな石田さんにろむろむ瞬殺ノックアウトの巻。

石田さんの名前を爆発的に広めた代表曲に“アンインストール”という作品がありましたが、あの曲が一度聴いたら忘れられないような異様なまでのインパクトで勝負してきたタイプのものであったに対して、この“1/2”は、初聴きでピンと来なくても、何度か繰り返して聴けば聴くほどに、その深みにどっぷりと嵌りこんでしまう・・・そんなジワジワッと来るタイプの作品だと思います。

主人公二人組み、“夏実”“美幸”関係を、詩的な『たとえ』に当てはめながら書き出したような歌詞が、グッと胸に迫ります。

相手の寂しさ辛さを、すべて受け止めることができなくても、そのはんぶんだけでも優しく抱きとめてあげられたら、どんなに素敵なことでしょう。二人のはんぶんを合わせても、きれいな“1”にはならないかもしれないけれど、それでも二人で寄り添っていられれば、互いの欠けたものを補っていけるに違いないのです。

“ふたつの横顔 向こう見ずな片割れは 寂しい時ほど はしゃいで見せるけど”
“心の1/2 涙で濡れたときは 差し出す傘の中 素直に入ってね”


上記は2番のサビなんですけど、ここでは曲のテーマである“1/2(はんぶん)”相合傘にたとえている訳なのですね。涙の雨に濡れたときは、自分の傘に入ったらいいと。自分も半分、あなたも半分濡れてしまうかもしれないけれど、それでいいんだと、そう云っているのだと思います。・・・オイオイ、優しすぎるだろ、コレ。最高。

このあたりの歌詞を読んで、この曲って“美幸から夏実へ・・・”な歌なのかな?とか感じたりしましたけど、解釈によってはどちらとも取れますね。向こう見ずで云ったら、二人とも似たような感じですし。

“ふたつの背中が静かに並んだ時 初めてひとりの人間になれるようで”

1番とラストのサビにあるこのフレーズが好きすぎてヤバイです。ふたりでいることには、確かな意味があるんだ、ということを、素直に感じさせる例えだと思います。控えめで断定はしないけれど、お互いの心の中には、すべてを預けられるような相手への強い信頼があるんだろう・・・という印象を受けました。主人公ペアーは、考え方や性格の違いでちょくちょく喧嘩もやっちゃってますが、最後にはいつも、お互いがいないと駄目だという結論に達してるような気がしますし、そういう部分も歌詞の中に込められてるのではないでしょうか。

さて、この曲が使われたフルスロットルのEDですが、初めて見たとき私の百合琴線激震が走りました。というか、画面の向こうで何が行われているのか把握するのに、相当の時間を要しました。絶対に本編に出ることはないであろうSUGEEEEE百合表現が、怨念のように込められていたのですから。。

いやー、確かにキャラデザの中嶋敦子さんは、原作をぶっちぎった過度なBL表現満載のイメージイラストを描く人だなあ〜とは常々思ってましたけど(例・兄弟ラブラブトリブラ、半裸ピスメ)、まさか百合の面でもその法則を発動してくださるとは・・・。ありがたいことです。

これを見たとき、オイオイ遂に『逮捕しちゃうぞ 百合スロットル』が出ちゃうのか!?とかあらぬ期待を0.05%ぐらいかけてしまいましたが、勿論本編にそーゆーことは微塵もなかったっぽいので悪しからず・・・。

まーまー、それでもこの猛烈に妄想しまくれるイラストの連打は、百合ヲタとして避けて通ることはできませんことよ。



ピンチの美幸を助けに来たのかと思いきや、彼女の身体を抱きとめ、何かを囁いているかのように見える夏実。嬉しそうに微笑みかける美幸に対し、どこか困ったような寂しそうな笑みを浮かべる夏実。そして、どこまでも真っ直ぐな目をしている美幸と対照的に、狂気に満ちた歪んだ笑みを浮かべる夏実のカットが入り、燃えるような夕焼けをバックにしたフィナーレへと。。



・・・ってか、夏実、何があったのん!?!美幸への渦巻く劣情を、同僚だ友人だと抑え付けてきた夏実だったが、鈍感すぎる美幸にもはや我慢の限界。狂った独占欲に突き動かされた夏実は、その身を焦がす欲望の赴くままNI(以下略)・・・とか、すっげえありがちな妄想が気球のようにふくらみまくりんぐなろむろむなんですけど、みなさんはこのエンディングを観て、どのような妄想をお持ちになりましたか(死?

“ふたつの背中が〜”の歌詞に、超イメージ通りなイラストを用意してくるところもニクいですねええ〜。曲と絵が表裏一体になっている、素晴らしい百合EDでございました。





<拍手お返事>
>5月28日×1  ありがとうございます!
>5月29日×2  ありがとうございます☆
  
Posted by romrom6656 at 20:42Comments(4)TrackBack(0)clip!