2015年01月21日

この百合マンガがすごい! 〜2014年管理人悶絶ベストオブおすすめ百合漫画〜

2014年も、素晴らしい百合漫画に出会うことが出来ました!!

これもすべて百合の神様、そして作家の先生、そしてゴーサインを出してくれた出版社、ひたすら買い支えた我々百合中毒者その他もろもろのおかげなんだかなんなんだかということで、すべてに感謝しつつ、その中でも特にわたくしの胸にズギュンときた百合作品を紹介しつつ感想を述べていきたいと思います。みなさんのセレクトの参考にしていただければ幸いです☆

,△量爾縫スと白百合を 作:缶乃(MFコミックス)

とにかく絵が可愛いくて“クセモノの天才”から“めんどくさい系ボーイッシュ”まで多数の登場人物の造形も絶妙で、最高にキュンキュンきます。ドタバタギャグを織り交ぜつつも、展開自体は結構ドラマチックな感じで、普通に読んでいるだけで、少女たちの激しく波打つような恋の瞬間に何度も立ち合えるような幸福感に包まれます(何。ホント、このキラキラした紙面を眺めているだけで心満たされますのよ。
1巻は、努力系優等生の白峰さんが、無気力系天才肌の黒沢さんの歪んだ心をふとしたことから撃ち抜いてしまい、猛烈な好き好きアタックを受けるうちに、戸惑いながらも少しずつ心惹かれていくお話がメインです。イチャイチャや、口論を繰り返すうちに、お互いの内面に触れあうようになって、二人ともちょっとずつ成長していくのが凄くイイのです。
黒沢さんにキスされたり、押し倒されたり、首を舐められたり、ハグを所望されたり散々な目にあいつつも、黒沢さんのことばっかり考えてしまう自分に混乱する白峰さんに、めっちゃ萌えました。他、白峰さんの同室のイトコとその友人の恋の物語なども収録されています。今後はオムニバス形式で多数の百合ップルの物語を楽しむことが出来ると思います!

あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ)


▲灰ュートス 作:コダマナオコ(百合姫コミックス)

裏表なく、愚直なまでにまっすぐ生きる美しい少女を、羨望と妬みの入り混じった複雑な心境で見つめる主人公が、その少女と心を通わせたことにより、喜びと同時にザラつくような後ろめたさを覚えてしまう・・・という表題作にもグッと来たんですが、個人的には2作目の『モラトリアム』という作品がやばいぐらい好きです。
自分に恋愛感情のこもった好意を向ける親友の気持ちに気づかないふりをしながらも、心の奥ではその熱い好意が自分に向けられ続けることを望んでいる・・・という身勝手な少女が主人公なんですが、描き下ろしで、実はその親友自身も、その主人公の身勝手さを見抜いたうえで、主人公がずっと自分を気にかけ続けるように仕向けていた・・・ということがわかるのですよ。
・・・いやあああ、これはホント久々に悶えさせていただきました!!連載の時はうーん・・?って感じだったんですけど、この描き下ろしがあるだけで物凄い印象が変わりました。この二人にとっての幸せはこの形でしか実現できない・・・という、どうしようもない“歪み”が、なんとも素晴らしいです。切実に続きが読みたくなるお話でした。

コキュートス (IDコミックス 百合姫コミックス)


となりのロボット 作:西UKO(秋田書店)

自立型プログラム・プラハシステムを搭載した女子高生型ロボット・ヒロちゃんと、子供の頃にヒロちゃんに出会ってから仲良しになった親友の人間・チカちゃんの“恋”“愛”狎長”の物語。特に物語終盤はSF系百合として至上の展開キタコレのオンパレードで、たまらない気持ちになりました。
チカちゃんは、ヒロちゃんがロボットということを嫌というほど理解しつつも、徐々に恋心を抱いて彼女に接するようになり、ヒロちゃんは“人間は好きな相手のことならなんでも知っておきたいもの”という思考を基にして、チカちゃんのことならどんなことでも記憶し、ロボットとしての出来る範囲でその好意に応えようとします。
ですがプログラムと電気信号によってしか思考できない機械のヒロちゃんと、人間であるチカちゃんは根本的に違うものであることを、彼女に恋し続けるチカちゃんは何度も突きつけられ苦悩していきます。しかし、それでも自分の気持ちに正直に有りたいチカちゃんは、ヒロちゃんの手を取って、とある行動に出るのですが、それは予想外の展開に向かっていくのでした・・・。チカちゃん、輝いてるよチカちゃん・・・。
このマンガがSFの中で革新的なのは、物語の中に“人間の少女”と“少女型ロボット”の『同性愛』というテーマを入れたことにより、人間とロボットの物語にありがちな絶対的主従関係等のきまりごとが吹き飛び、対等な関係にある人間とロボットが心からの“恋愛”することは果たして本当に可能なのかという命題に一心不乱に突き進むことができたことだと思います。

となりのロボット


げ嵎語 原作:吉屋信子 漫画:小沢 真理(集英社)

百合文学の祖・吉屋信子先生の著作を忠実にコミカライズした短編作品集なのですが、もうめっっっちゃ素晴らしかったです。
大正時代を舞台とした“花物語”は、その明るくも不自由な時代に生きていた少女たちの、繊細で密接な心の繋がりを、美しく、そして何よりも尊いものとして描いている小説なんですが、漫画版はその少女独特の鋭い感性で練り上げられた世界観を、純朴なタッチで丁寧に再構成してくれています。
女性の“自由”など、ほんの僅かなものでしかなかった時代、抑圧されながらも心だけは清らかに自由でいたいと思っていた少女たちもたくさんいたのでしょう。そのような世相を反映してか哀しい結末の作品も多かったですが、どの話もただの悲劇モノでは終わらず“少女たちの中には確かに恋心が生まれていて、だからこそ、この選択には意味があったんだ”という、説得力を持たせてくれている展開になっており、読んでいてなんか救われました。
個人的には、電車の中でいつも会う綺麗なお姉さんに、話しかけることもできないけれど、ひたすら憧れを抱き続けていた女学生の話で涙腺爆発でした。ひたむきなまでな純真さと、あたたかな心の触れ合いの余韻・・・そう、これが・・・これこそが“百合”!!

花物語 (愛蔵版コミックス)


ネ由(わけ)もなく悲しくなるの 作:袴田めら (ひらり、コミックス)

クラスのグループから弾かれた主人公の椿は、ひとりでも平気そうなクラスのクールな美少女・菊花とふとしたことから仲良くなる。グループの意地悪に対して、菊花の為に怒る椿と、椿の為に怒る菊花は、心を通い合わせ、本当の友達になるのであった・・・からゆっくり始まる、二人の恋心を眺めているだけで、かなりの萌え萌え天国気分を味わえます。
クールに見えた菊花は、実際は自由で温かい心を持った子で、椿はその可愛さと優しさを知るごとに目が離せなくなっていくのです。このままほんわか系百合で終わるかと思いきや、最終話『ソーダ水のキス』では、菊花もまた、椿の凛とした美しさに恋をしつつムラムラしてしまう自分を自覚するという、百合度MAXな展開になだれこんだりして、めっっちゃテンション上がりました。
椿と菊花にそれぞれ複雑な感情を抱く二人の少女の話を挟みつつ、描き下ろし(*なんと28ページ)の表題作“理由(わけ)もなく悲しくなるの”で、菊花がモデルとしても活躍して、自分以外の人に好意を向けられることにモヤモヤする椿が、遠回りしつつも菊花のために成長しようとするお話も入ってきて、二人の百合パワー急上昇だわ、作品の完成度も急上昇だわで、最高に満足しました!!

理由(わけ)もなく悲しくなるの (ひらり、コミックス)


Δ罎蠅瓩るお仕事 作:海月れおな (チャンピオンREDコミックス)

前作『ゆりめくる日々』からヤバい方向にパワーアップしまくってしまったギャグ百合短編集の2作目。本作では、より子先輩と沙柚理が、様々な仕事に就くというパラレル世界で、新たな百合の扉を開きまくります。天然ピュアが過ぎて、頭のねじがぶっとんでいるお嬢さま・より子先輩と、そんなより子先輩に恋心を寄せ、いかなる時もより子先輩を一途に愛する後輩・沙柚理の百合ん百合んな非・日常を描いた新感覚ギャグ漫画です。
心底アフォとしか言いようがない展開満載ですが、常識を超えた百合アイデアが次から次へと襲ってくることに、徐々に謎の快感が・・・。エレベーターガール、幼稚園の先生、神社の巫女、ゾンビ世界でサバイバルなど・・・もうわけがわかりませんが、いかなるときも先輩を愛おしく思う沙柚理が清々しくて眩しいです。もちろん先輩にとっても、沙柚理がかけがえのない存在ということが随所で理解できます!というか、沙柚理がいなかったら先輩、生きていけんだろ・・・いろんな意味で。今までありそうでなかった、アイデア満載のギャグ百合漫画。おすすめです。

ゆりめくるお仕事 (チャンピオンREDコミックス)


Ы心 作:ユキムラ (ひらり、コミックス)

さほど過激な描写がある訳ではないのに、紙面から漂う艶やかでエロい雰囲気はなんぞ!?!な、百合短編集。大人の恋愛、姫と女騎士、大正っぽい女学生、普通の女子高生と、バリエーションに富んだ百合シチュてんこもりもりで、色んな百合展開を贅沢に味わえます。“刺青”“カメラ”“キツネのお面”などの小道具が肝となり、お話が(時に妖艶に)膨らんでいくのも上手いなあ〜〜と思いました。また、この作者さんの描く女の子は、なんというか柔らかくてエロい曲線美に彩られてて、そういう部分がすごく素敵に感じました。
個人的には、美しいお姫様と、彼女に仕える怖ろしい仮面を付けた女騎士・エミルのお話『Armet(アーメット)』が超お気に入りです。普段は厳めしい鎧を着込んだ騎士が、鎧を脱いだ後、お姫様にベッドで添い寝をしながら守ることを命令され、顔を赤らめ、しなやかな身体を震わせながら寄り添おうとするシーンとか、お姫様にのしかかられて快楽を覚えるシーンとか・・・たった16ページで、萌えすぎて頭ハジけるかと思いました。

傷心 (ひらり、コミックス)


┘轡磧璽蝓次〆遏Э昂(ビームコミックスハルタ)

19世紀っぽい英国で暮らす、一人暮らしの女主人・ベネットと13歳の住込みメイド・シャーリーの穏やかで、たまにドタバタしつつも、日常の中で小さな幸せを見つけ出しながら日々を営む物語。
華やかな外見で、明るくおおらかだが、ややズボラなベネットが、シャーリーの甲斐甲斐しい嫁・・・じゃなかったメイドぶりに、戸惑ったり喜んだり、二人でささいなことに喜んだり悲しんだり、毎日二人で仲良く楽しく暮らしているのを眺めてほっっっこりする作品です。シャーリーの過去は謎ですが、ベネットのことを心から慕って、ヒヨコのように傍に付いて回って、一生懸命お仕事をガンバりながら、その素直で優しい眼差しでベネットを見つめる姿に、本当に心の底から萌えました(待。
・・・は?これは百合じゃない??私にはこの上ない百合としか思えませんでしたけど・・・何か??特に2巻の、蓄音機の音楽に合わせて二人で一晩中クルクル踊るシーンとか、読んでてあまりにも幸せすぎて、私は白昼夢でも見ているのかと思いましたよ。更にその後、シャーリーが見た夢の光景が素晴らしすぎる余り、大悶絶して床を転げまわりましたけど・・・何か?

シャーリー (Beam comix)


オハナホロホロ6巻(完結) 作:鳥野しの (Feelコミックス)

女性同士、男性同士、そして子供。生きることの喜びと哀しみ、そして恋愛感情と、家族の愛は、みんな似ていてみんな違う。主人公たちの選んだ道が遂にひとつに収束する最終巻です。
とにかく、こんな“家族”の形も幸福でいいよなあぁ〜と、読んでて心があたたまりましたね。鬱展開で終わったら吹き飛ぼうと思っていたので、ラストの素晴らしき大団円ぶりには超☆満☆足でした。“マヤちゃんは、このままプラトニックを貫くつもりだろうか・・・”と、悶々と考えてしまうみちるも可愛い。いや、明らかに驚異的な理性で欲望を抑えているのはマヤちゃんですよね。。まあ、マヤちゃんとみちるのカップルについては5巻でちゃんと神成就してたんで、6巻はニコ君の心の決着をつけるためのものだったのかもですね。
その後の、みんなの様子も短編で語られています。落ち着くべきところに落ち着いたように見えるけど、まだまだ道は続く。素敵な二人とその家族達の繋がりの物語でした。

オハナホロホロ 6 (Feelコミックス)


彼女とカメラと彼女の季節5巻(完結) 作:月子(講談社)

クールだが不思議な雰囲気を持つ美しい少女・ユキに心奪われ続ける主人公・あかり、そしてユキの好意を曖昧にとらえつつ、あかりに真摯に恋する少年・凜太郎の、もつれ合いながらも簡単に切り捨てられない“恋”という複雑な感情を描いた青春漫画、ここに完結です。
飄々として掴みどころのなかったユキの本当の気持ちを向けられたあかりは、最後の駄目押しに自分の『好き』だという気持ちを改めてユキに伝えて、なんと一線まで超えます。その後朝になるまでに逃げ出してしまったあかりですが、その後改めて3人で会ったとき、3人は憑き物が落ちたように今までにない形の穏やかな時間を過ごせたのでした。
既刊を読んでいて、ユキの凜太郎への想いは強固過ぎて、あかりと心から結ばれることはないんじゃないかと思っていたのですが、最終巻で、ようやくユキがあかりの方向を向いたぬああああああああああああアアァアア!!!と、確信できたので本当に良かったです。凜太郎も百合作品に出てくる男性としては、大神ソウマさん級に男前で、本当に爽やかでステキでした。百合×青春の鮮やかな季節を刻み付けるような作品だったと思います。

彼女とカメラと彼女の季節(5)<完> (モーニング KC)


<関連>
★この百合マンガがすごい! 〜2012年管理人悶絶ベストオブおすすめ百合漫画〜
★この百合マンガがすごい! 〜2013年管理人悶絶ベストオブおすすめ百合漫画〜
★この百合マンガがすごい! 〜2014年管理人悶絶ベストオブおすすめ百合漫画〜

<ほか、関連>
★この百合マンガがすごい! 〜私的殿堂入り級おすすめ百合漫画その壱〜
★この百合マンガがすごい! 〜私的殿堂入り級おすすめ百合漫画その弐〜
★この百合マンガがすごい! 〜私的殿堂入り級おすすめ百合漫画その参〜
★この百合マンガがすごい! 〜私的殿堂入り級おすすめ百合漫画その四〜

★この百合マンガがすごい!〜個性派百合漫画編〜
★この百合マンガがすごい! 〜4コマ百合漫画編〜
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この記事へのコメント
『となりのロボット』、Amazonのレビューがみなさまとても高評価なので、ワクワクしながら開封いたしました。

人間とロボットの恋愛の最高のハッピーエンド個々にあり!という大団円的展開でしたね。
ヒロちゃんが自分なりの「形」を見つけられたことにもう涙腺がゆるみました。

ほんとに西UKO先生は新しい百合の形を創造する百合界のカリスマならぬ、パイオニアですね!
このままどんどん変化球的に百合界に刺激を与えていただきたいです。
Posted by 百合男子 at 2015年01月28日 12:59
>百合男子様

おおー!!どもどもです!!百合男子さまも『となりのロボット』読まれたのですね!!

この作品は確かに凄かったですね。どんなに人間に見えてもどんなに成長を組み込まれていても、ロボットであることに変わりはないヒロちゃんが、ヒロちゃんにできる最大限の愛情表現でチカちゃんの気持ちに答えた・・・というラスト、まじはんぱなかったです。

難解なテーマなのに、すごい説得力のある大団円ラストで私も驚き&感動でした。

コレクターズの2巻とかもはよ読みたくて仕方ないですね!どんどん今後の百合界を攻め立てていって欲しいどす。
Posted by ろむろむ at 2015年01月28日 20:02