2014年10月18日

小説『スキュラ&カリュブディス〜死の口吻〜』が素晴らしく百合だった件

新潮文庫の『スキュラ&カリュブディス〜死の口吻〜』(著:相沢沙呼)を購入。

エロあり、グロあり、バイオレンスあり、そして少女同士の友情・・・いや・・・これは・・百合あり!?!

って・・・あっ・・・あああ・・・で、出たアアアアアアアア!!!マジ?!!これ、久々の百合小説ってヤツやん!?!いやー、自らの(百合)第六感を信じて、試しに買ってみたら大当たりでしたわ!!

めっちゃいい・・・いや、ホントに・・・めっちゃ良かった・・・。一般小説の皮を被った百合小説を見つけてしまった・・・。

もちろんお話のベースは現代伝奇ミステリー&ホラーって感じで、直球の百合小説という訳ではないし、主要キャラの女の子が、爽やかな少年にちょっと憧れを抱いたりするシーンもあるんですけど、主人公二人の仲良しシーン等々が余りにも素晴らしすぎて、そんな些末なことはどうでもよくなります。(*ちなみに少年と恋に落ちるようなシーンは特にないです)

【簡単あらすじ】

人形のように美しいが、学校ではその存在感のせいか微妙に浮いていて、怖がられている少女・此花ねむり

大人しく目立たないが、家にも学校にも自分の居場所を見つけられず、辛い心を抱えている少女・鈴原楓

居場所を求めて、夜の街を彷徨っていた楓は、偶然出会った同級生のねむりに拾われ、ねむりの一人暮らしのアパートに招かれる。

学校ではクールで怖いイメージのあったねむりが、実際は優しく情の深い女の子であることに気付いた楓は、ねむりに強い好感を抱く。一方のねむりも、子犬のように自分を慕ってくる楓に戸惑いを覚えつつも、その温かい心に触れていく中で、急速に楓に惹かれていく。

しかし、彼女たちの周辺では狼に食いちぎられたよう姿で、次々と人が殺されていくという連続変死事件が起きていた。怪しげな薬物の噂も出回る中、行方不明になったねむりの友人を探すため、ねむりと楓は事件の謎に迫ろうとするが、そこにはおぞましく残酷な真実が隠されていた・・・。

☆☆☆☆☆

とりあえず同性同士でも『あなたは私の大切な“友達”だから・・・』って言わせておけば、ものすっっごい濃厚な仲良し描写したって許されるよねっ♪って感じで、ある意味清々しいまでに百合に突き抜けている作品だと思います。まどか☆マギカにおけるほむらちゃんぐらい開き直ってます。

まーーーとにかく、主人公とその親友が心を通わせ、お互いの存在を熱烈に求めてていく過程が、たいへん美しく丁寧に描かれていて、読んでて本当に滾ってくるんですよおおお(何!!!!

ねむりは強い自殺願望を抱えているんですけど、それが、楓と絆を深める中でどんどん崩されていくのです。
いつ死んでもいいと考えていたねむりが、楓を愛おしく大切に想っていく中で、

“死んだら二度と楓の傍にいられなくなる→絶対に死ねない死にたくない”

という自分自身の本当の気持ちに気付き愕然とするという・・・もう、そこらへんのねむりの心情描写とかもハンパないです。

孤独や寂しさと葛藤するねむりの気持ちを察して、ねむりに寄りそって優しく抱きしめたり『ずっとそばにいるよ』と云って、どんなに突っぱねても温かく寄り添おうとする楓も、健気だわ可憐だわいい子だわで、なんかもうたまらない気持ちになりますです。

途中でねむりと楓の視点が変わって、物語が進むんですけど、お互いがお互いをどう思っているかが丸見えって感じで、更に萌え倒します。

(*楓視点の例☆抜粋)

☆不思議だった。嬉しくて安心して、それでいて腹が立って意地悪をしたくなる。このまま腕を回して、この美しい人を捕まえてしまいたい。もう、どこにも行かないように。

☆彼女の白い胸元。滑らかな肌。ほっそりと浮き出た鎖骨と、抱きしめたら折れてしまいそうなほど。華奢な体躯。それらが視界を占めると、急にモノクロの景色が色付いていくように、強烈な情動が湧きだしてくる。

(*ねむり視点の例☆抜粋)

☆自分の背中に、楓の掌を感じる。その箇所から伝わる熱に、どうしようもなく身体が震えていくのがわかった。込み上げてくるものを抑えきれずに、ぎゅっと瞼を閉ざす。

☆不思議だった。どうしてこの子のことが、こんなにも気がかりになってしまうのだろう。

☆彼女が逃れようとする度、楽しそうに声を上げる度、胸の奥が熱くなるのを感じる。擽るように、探るように。短い髪を、白いうなじを、華奢な肩を、指先で撫でていく。

☆☆☆☆☆

上記抜粋シーンはほんの一部で、こういうお互いの心や身体にドキドキするようなシーンがあらゆる場面でてんこ盛り入ってきます。二人が触れ合ったり、寄り添ったりする場面の描写は、何気ないシーンなのに妙に官能的で凄まじい破壊力があります。じゃれあったり、なぐさめたりするだけなのに、もうお互いはお互いの全てに惹かれすぎて釘づけになっている訳で・・・いちいち凄いです・・・。

こういうシーンを繰り返し読んでいるだけで、かなりのヘブン状態になることうけあいです。。

終盤の怒涛の展開は、興奮しすぎてページをめくる手が止まりませんでした。
結末は確認していただきたいですが、一つ言えることは・・・少女同士の絆は決して揺らぎませんでした・・・と、だけ。てか、私的には百合の大☆勝☆利HAPPY☆ENDだと思ってます。ほかの人がどう思うかはわかりませんけど。

とにかくこれは、今一番GETしていただきたいおススメ小説です!!みんな読もうぞ!!

スキュラ&カリュブディス: 死の口吻 (新潮文庫)


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