2011年10月27日

高遠るい先生の“ミカるんX”を全巻ぶっ通しで読んだらたいそう感動した件

SF特撮系怪獣百合バイオレンスが、超宇宙規模の展開で繰り広げられる本作。

SFと百合って、世界自体が離れすぎていて、なかなか共存できないって感じのイメージがありますが、ミカるんXはこの二つを最初から最後までブレることなく共存させた上で、完璧な百合で締めくくってくれた稀有な作品でした。特に、最終巻ラストの5ページは百合的にもSFワールド的にも神がかっているとしか思えませぬ。



最終巻近くで、日本海溝のように深い心のミゾを生み出し、るんなとミカさんの仲違いの原因となっていた二人それぞれの“望みと願い”が、このラストのエピローグで、完全に融合し、噛み合ったことに、なんかもうわけわからんぐらい感動しました。

ただ、最終巻だけ読んで、このエピローグを読んでも、この凄さ度合いはわからないし、何も感じないことだろーと思います。8巻に及ぶ、るんなとミカさんの戦いとか絆とか、あと臍矢や諸々のキャラとの出会いと別れを読んでこそ、この最終話の重みがようやくわかるってもんでしょう。



結構長い間、ミカさんの片思いっぽい感じで進んでいて、るんなはいつも戸惑ったり流されてる感じだったので、無駄にヤキモキしたりもしましたが、そんな心配は最終巻で吹き飛びました。

るんなとミカさんは、人類の未来を乗せて宇宙の果てへ向かう銀河最強の百合夫婦でFA。

なんかこの二人がいれば、絶対負けないんだろうな〜っていう頼もしさがあります。もう少しラブラブしてるとこも見たかったけど、お互いの愛と信頼がMAX状態のラストを拝謁できたので、もう思い残すことはなかです。

女好きでそーゆー経験も超豊富なミカさんですが、その初恋がるんなだったとゆー設定も実に良かったです。まあ、ミカさんに日常的に抱きつかれたりキスされても、割と平然とした態度をとっていたるんなも、なかなかの逸材だったとゆーことでしょう。

あと、臍矢こと守銭奴宇宙人ペソマルク星人の活躍も忘れられませんな。

このキャラがこんな重要なポジションに立つことになろうとは誰が想像したであろう・・・。金のことしか頭になかった宇宙人が、地球人との交流を通してどんどん人間らしい優しさや弱さを獲得していくというのがナイスでした。


臍矢は、7巻で大変な百合エピソードを残していきましたからね。地球人の少女・みわたんとの悲恋っぷりがとにかくヤバかった。出会いと仲良くなる過程の陽気な明るさから、絶望に叩き落されるような悲劇的な別れの叩き落し方とか・・・もう・・・。最後に臍矢は、失うことの悲しみにはもう耐えられないと云って、絶望を選び、主人公二人と明確に袂を分かつ訳ですが、るんなの云うとおり、遠い銀河の果てでもう一度出会って、二人と再び友達になることができるような気がしますね。


ええわー、ペソマルク星人・・・。
それにしても、ペソマルク星人のふざけた顔にこんなに愛着を持ててしまうなんて、さすがの高遠クオリティーです。*ペソマルク星人は↑がホントの顔だが、人間世界に溶け込むために普段は人間型スーツを着用しているのだ。

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だいぶまえに、高遠先生のSCAPE−GODを読みましたが、面白い展開の反面、百合的?にはやや切ないENDでしたので(ラストページで挽回してるといえば挽回でしてますが)あの作品とはまた違う着地点だったんだな・・・としみじみ思います。SCAPE−GODは、完全に百合傾向の主人公と、宇宙の創造主で神で居候の少女ひつじさんのバイオレンスと友情とあと何かの物語なので、気になった方は是非とも。全一巻なので、情報量の詰め込み具合がはんぱないんですけど、面白かったですよ。

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