2007年12月19日

『ゆめおぼろ』<犬飼真琴(喜多村英梨)With守東桃香(伊瀬茉莉也)&川壁桃花(早見沙織)>

『ゆめおぼろ』(2007/6/20) エイベックス
作詞:望月智充
作・編曲:多田彰文
歌:犬飼真琴(喜多村英梨)With守東桃香(伊瀬茉莉也)&川壁桃花(早見沙織)

アニメ『桃華月憚』OP主題歌。

1話目が“最終話”であり、そこから1話ずつ巻き戻って最終回に本当の“第1話”が訪れるという逆再生アニメ

というアニメにしてはモノ珍しい手法を取った設定の為、1話目こそ話題になりましたが、その後あまりの意味不明さ脱落者が続出(*私含む)し、最終回を迎えるころには、話題にする人もいなくなっていた(ような気がする)作品です。

絵は艶やかで美しかったですが、主人公達が何やってんのか常にわけわかめな上に、結局のところ謎もハッキリ明かされておらず、途中で声優が書いた変な脚本とかも入ったり・・・新しいことをやりたいのはわかりますが、内輪で盛り上がんのも大概に(略。

・・・と、それはともかく、このOP主題歌である『ゆめおぼろ』は、2007年に発表されたアニソンの中でもずば抜けたインパクトを持った作品だったと思います。

曲が始まってすぐに、哀愁漂う美しい弦の音が聴こえてきますが、これはなんと“大正琴”の音色だそうです。和楽器である大正琴の演奏は、曲に“優美さ”“邦楽の趣”を乗せることに成功しており、『桃華月憚』の舞台である(古代不思議日本?)“上津未原”の空気感を余すところ無く表現していると思います。

メインボーカルである喜多村さんの艶やかな歌声は、和と洋が絶妙にミックスされた奇抜な楽曲に、しっとりとした質感色香を与えており、聴く者の心を妖しく惑わせます。。喜多村さんは歌唱時の“アクセント”に独特の特徴がありますが、かなりハイレベルな歌唱力を持っている方だと思います。

ぴちぴちピッチOPの時は、今のアニソン界隈でよく耳にするような、割とスタンダードな歌い方をされていたのですが、この『ゆめおぼろ』ではそれとは全く異なる、ためいきの漏れる様な妖艶さが全面に押し出された歌いっぷりになっております。

犬飼真琴というキャラは『桃華月憚』ではヒロインを慕う百合後輩みたいな役柄だったと思いますが、主役二人を差し置いて主題歌を歌うということに何か重要な意味があったのでしょうか?作詞者インタビューを読むと、“真琴”の内なる本当の姿が重要だから抜擢・・・みたいに読めたんですが、実際はどうなんでしょうね。

あと、この曲は歌詞中に『枕詞(まくらことば)』を使用するという面白い試みを行っています。百人一首などで知っている人も多いと思いますが、和歌などで特定の言葉を引き出す為などに使われる五文字の修飾語のことを云います。

『ゆめおぼろ』では、“あかねさす”“うちなびく”“ひさかたの”“たまかぎる”・・・などなど、様々な枕詞が歌詞の中に入りこんでいるのです。

例えば“あかねさす”という枕詞は『日・昼・紫・君』などを修飾するきまりがあります。このことを知っていれば、最初の歌詞『茜さす 君の移ろひゆく影を求め・・・』が、この文法上のきまりを完璧に守ったものであることがわかると思います。

いやあ・・・ホントに、物凄いこだわりっぷりですねええ・・・(感嘆。
大正琴を取り入れた楽曲を作ったり、枕詞を上手く使った和歌のような歌詞を作ったり。。『ゆめおぼろ』は、稀に見るチャレンジ精神によって生み出されたアニメソングだと思います。その割に何故か知名度が低い気がするのですが『斬新なアニソンが聴きてえええ!!』という方などには爆裂おススメですので、是非にどうぞです。

2、断章

3、小さき死のように
歌:鬼梗(山県さとみ)

『ものみな眠れ 静けきときを 生きとし生けるもの 眠りを眠れ』

これは人々を優しく眠りに誘う“子守唄”です。ただし、眠ったら二度と目覚めないような気がする“子守唄”ですが・・・。束の間の眠り『小さき死』と表現するところに、ちょっと背すじが寒くなったりするんですが、楽曲自体はなかなかのものだと思います。カラオケVerなんかは、すごく耳馴染みがよくって、癒されます。。

山県さとみさんの歌声は、際立って上手いというものでもないですが、このちょっぴりタドタドしい感じがなんか可愛いです(ところで山県さんて誰?)。



<拍手お返事>
>12月9日×1
ありがとうございます!!

>12月11日×3 ×1(21時)
>酸欠静留ファン様
こんばんはです!!魔よけなのか魔寄せなのかわかりませんが、何だかわからない猛烈な鬼百合パワーがブログ全体にみなぎってきたような気がします。
>芸事・学業のお守りになりそう
SOREDA!!静留様のご利益、いただきますます☆☆

>12月13日×1
>12月18日×1(17時) ×1(21時)
どうもありがとうございます!


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この記事へのコメント
お久しぶりです^^
さて、私ガッツリ桃華月憚みてたんですけど(笑)

>“真琴”の内なる本当の姿が重要だから抜擢

私もそう思いました。物語の中で真琴ちゃんが
「上巳の唄会」の歌い手に抜擢されたのは、
彼女の中にある「内なる龍」を呼び覚ますための儀式で
あった訳で。
あのOPいいですよね!
MP3に落としてしばらく聞いていました。

これもとはエロゲ派生ですよね。
でもゲーム自体は百合のゆの字もなく(笑)
プレイしてませんがチラ見したことはあります。

途中ヤミ帽のキャラたちがでてきたりと
おちゃらけ半分、どす黒いの半分、意外と面白い話半分、
(すでにこの時点で分母がおかしい件について(笑))

OPもEDもなかなか良かったです。
Posted by ユリミテ at 2007年12月19日 20:52
>>>すみません続きで

それと、CANDY☆BOY買われましたか!!!
じっくりとレビュー読んでみたいので是非お願いします。
私も某動画サイトで見て以来、ずっと虜でしてw
なんとなく買うタイミングを逃していたのですが
一応明日届く予定なのです。

私も届き次第レビューしようと思っているので
またチラ見してやってくださいね^^
Posted by ユリミテ at 2007年12月19日 20:56
>ユリミテさん

・・・ガッツリですか!?SUGEEE!!

いや、私は鑑賞するたびにモーローとしてしまって、気付けば脱落してた・・・って感じですので、しっかり観ることが出来たというユリミテさんをちょっと尊敬しちゃったり(待。

真琴ちゃんの唄会シーン、ありましたね〜。真琴ちゃんにとっては、“うた”こそが、内なる目覚めを呼び起こすキーだったということですから、その関連から、主題歌を歌うに相応しいキャラクターと判断されたんでしょうね。

*ゲームは私もチラ見しましたが、無論素通りしました。

>おちゃらけ半分、どす黒いの半分、意外と面白い話半分

ユリミテさんの評はすごく的確ですね。全12話ぐらいに収まってれば、もうちょっと変わったかな〜とか思ったりします。

CANDY☆BOYは、カラオケでも広告映像流れてたりとか(見た瞬間私だけ妙に焦る←死)、すごい思い切った宣伝をしまくってますよね。。レビューは・・・なんか萌え〜萌え〜と連呼するだけのものになりそうで非常に危ういですが、機会があればちゃんと書いてみたいです。

ユリミテさんのレビューをお待ちしています★★★
Posted by ろむろむ at 2007年12月19日 23:51
5
こんばんは!

ろむろむ様、はじめまして!
リンと言います。
「桃華月譚」の紹介があり、とても嬉しかったので、書き込ませて頂きます。

早速ですが、私も「ゆめおぼろ」ワールドに、引き込まれました。
枕詞の意味を、調べて再度聴いてみましたら、もう感動でした!

特に、好きになったのは「玉かぎる〜」のラストサビです。
オープニング映像もかなり、「美しく」て何度見ても飽きませんでした。
そして、OP映像ラストの花畑での桃香と桃花のシーンも痺れてしまいました!



では、これで失礼いたします。

長文、失礼致しました。
Posted by リン at 2010年04月05日 23:20
>リン様

どうもどうもはじめまして!!

今となっては、結構知る人ぞ知るマニアックなアニソンになってる気がしなくもない、『ゆめおぼろ』ですが、やっぱりいい曲ですよね!!美しい日本語を駆使しまくっているところとか、ドラマチックな曲展開とか、今聴いても味があって凄くいいなあ〜と改めて思います。

リン様のおっしゃる『玉かぎる〜』からはじまるラストの盛り上がりも見過ごせませんよね!アニメの内容は少々難解でしたが、このOPの美麗さはマジもんだと私も思います☆

書き込み有難う御座いました!!また遊びに来てくださいね!!
Posted by ろむろむ at 2010年04月07日 22:19