2007年07月05日

『透明シェルター』<refio+霜月はるか>

『透明シェルター』(2004/11/25)メロウヘッド
作詞作曲:myu 編曲:refio
歌:霜月はるか

アニメ『ローゼンメイデン』ED主題歌。

とにかくこの曲は、サビの構成が楽曲・歌詞共に、ものすっごく印象的なのです。低く抑えたメロディから、徐々に音階を上げて突入するサビは、灰色の雲間からスッ差し込む光のようで、非常に美しく、歌詞もローゼンメイデンの世界観と同化するが如き神秘性に溢れています。

3度目のサビ(3:12〜)では、バイオリンの音色が伴奏に加わっていて、楽曲に典雅さを添えています。サントラの影響かもしれないですけど、ローゼンの世界(観)にバイオリンは必須な気が致します。

サビの歌詞にある“舞い上がる銀色の羽根”“甦る深紅のバラ”は、云うまでも無く一期最終話における水銀燈真紅のことを意味していると思います。EDロールで、曲がサビに入った瞬間に、真紅と背を向けた水銀燈のショットが入ることからも、それは明白でございましょう。

最終話で、主人公の真紅は、宿敵であり姉妹である水銀燈と激しい戦いを繰り広げます。水銀燈の攻撃により片腕を失い、一度は絶望の淵に立たされた真紅ですが、ジュンとの絆により再び立ち上がり辛くも水銀燈を自滅に追いやるのです。



つまり『透明シェルター』は、第一話のEDからして既に、最終話の結末を歌っていたということになります。ED主題歌の中に、最重要な伏線を隠し、それを提示しながら物語を進めていくなんて、面白いことをしてくれます。OPにしろ、EDにしろ“アニメソングはアニメ作品を構築する大切な要素”ということを、改めて教えられた気が致します。

最近また『廻る世界で』を狂ったように聴いているろむろむですが、やっぱり霜月さんの歌声は良いですねえええ!霜月さんの冬の空気のようにピンと張り詰めた透き通るような歌声が、この『透明シェルター』においても遺憾なく発揮されております。この霜月さんの凛とした声は、そのまま、真紅の気高い姿を表現しているようにも思えました。


2、『はちみつ』

題名だけを見て、どんな甘甘な曲が来るのかしらとか期待したら、ストレートに裏切られちゃいますのでご注意を。傷ついた身体を引きずりながら、記憶の向こうに沈んでいる、微かな希望に追い縋るような割と絶望的な曲です。・・・あのー、どう考えても歌詞と題名が乖離しすぎてるんですけど。。

とりあえず、この曲に対する私の中のイメージは、第一期における“水銀燈”その人でございます。水銀燈は、自分に命と身体を与えてくれたお父様(ローゼン)の存在を唯一の支えとし、その愛のためならば姉妹を傷つけることも、傷つけられることさえも厭わない、孤高の人形です。

“鏡の中 貴方は何処”

いつかその手に優しく抱かれる時まで、父の影を追い求め続ける彼女の孤独が、歌詞の至る所に散らばっているように思いました。


3、『モノクロセカイ』

実験作っぽい一品。3分33秒を僅かな歌詞謎コーラスで繋げています。“モノクロの世界”とは、“活動停止中のドールの世界”を、意味しているんでしょう。

永い眠りの間に、世界がモノクロに変質してしまったとしても、再びネジが巻かれれば、そのとき鮮やかな色がきっと世界に甦る・・・。そんなことを、ローゼンの世界に繋げながら、思い浮かべてみました。

refio(Myuさん)(*作詞・作編曲)と霜月はるかさん(*ボーカル)は、この曲で初のコラボレーションを行いました。その後、意気投合?したお二人は、『refio+霜月はるか』を改め、『kukui』という新しいユニットを立ち上げ今に至ります。






<拍手お返事>
>6月28日に拍手を下さった方

こんばんはです!!そして、お褒めの言葉ああああありがとうございますうう!!もうそんなコッソリと云わず、ズズイといらっしゃって下さいYO!大歓迎ですよ☆

というかもう、舞−HIME好きの方にお褒めの言葉をいただけるとは、更に喜びが倍々増しです。舞−HIME関連を狂ったようにレビューした甲斐があるってモノです。あなたもハッピーエンド推奨派なのですね!やっぱり舞−HIMEは、皆で笑顔ENDが一番しっくりくる作品じゃないかと勝手に思ったりしています。遥ちゃんとか脇役キャラにも、きちんと『その後』を描いてくれたり。そういう部分にも好感が持てますね〜。

コメント、本当にありがとうございました!!迷惑とかそんなん全くないんで、ほんとお気になさらず!!また気が向いたときに、遊びに来てやって下さい☆★☆

>7月1日&5日に拍手を下さった方
ありがとうございました。励みになりますです!


この記事へのトラックバックURL