2007年03月03日

『Tsubasa』<朝倉ゆかり>

『Tsubasa』(1997/11/21) キティMME
作詞:室生あゆみ 作曲:吉本一
歌:朝倉ゆかり

アニメ『バトルアスリーテス大運動会』OP主題歌。このアニメは結構気合入れて見てましたので、曲に対する思い入れもかなり強いです。

奇跡は、99%の努力1%の祈りによって生まれる。
どんなにみっともなくても、駄目なヤツと笑われても、前に進みたいという想いを忘れずに頑張り続ければ、自分の望んでいた場所にいつか辿りつくことができる。『Tsubasa』の歌詞は、そのことを等身大の少女(*あかりちゃん)の視線で語りかけてきます。

注目すべきところは、その努力を続けていけば、同じ目標を目指す仲間にもきっと出会うことができるということも示唆していることです。わかりやすく今の私に例えてみると、アニソンとか百合ソンのレビューを頑張って続けていけば、同じ趣味を持った同志に巡りあえる・・・みたいな感じでしょうか(無理があるかな。

また、歌詞には躍動感のある言葉が多用されているんですが、これは『スポーツ』『アスリート』をテーマにしたアニメの主題歌ならでは!!という感じがしますね。歌を聞き終わった後、なんかやたらめったらに走り出したくなっちゃうような、元気&爽快な気分に満たされます。

朝倉ゆかりさんはハスキーな声が出せる反面、声量があまり無いほうなので、歌は少々拙く聞こえます。しかしこの微妙に頼りなさげな声で、一生懸命歌う感じが、いかにも主人公のあかりちゃんっぽくてなんとも好感が持てるのです。
 
朝倉さんの歌声は、一般的には高評価を受けるものではないかもしれません。しかし、この朝倉さんの『Tsubasa』という歌は、『大運動会』というアニメの雰囲気を壊すことなく、その世界(観)を盛り上げていくことに成功した曲であると思っています。

アニメソングにおいて、『上手』や『下手』って、そんなに大事なことでしょうか?ろむろむは、上手いだけのアニメソングなんてカップ麺よりも味気ないものだと思っています。そんなことよりも、その歌い手が、その時代のその作品だったからこそ歌うことが出来たという曲の方がどんなに素晴らしいかわかりません。ろむろむはこの曲を聴くと、いつもそんなことを考えてしまいます。

・・・さて。それではちょっとばかし作品についても触れてみましょうか!!ええもう、この作品もドストライク直球に私のツボを押しまくる要素をですねええ(略。

<簡単あらすじ>
西暦4498年、南極大陸にある衛星入学志望者訓練校で肉体と精神を鍛錬し続ける少女達がいた。彼女達の夢は全世界から能力たちが集う大学衛星で、年に一度開かれる『大運動会』に参加することである。大運動会の優勝者には、全世界の頂点を指す『宇宙撫子(コスモビューティー)』の称号が与えられる。宇宙撫子を母に持つ主人公、神崎あかりは亡き母との約束を果たすため、大学衛星を目指す!!

『バトルアスリーテス大運動会』はゲームから始まり、OVA・アニメ・小説・漫画と激しくメディアミックス展開をしていた作品だったので、(ハマッてしまった人間としては)追いかけるのがマジで大変でした。もちろん基本設定は同じでも、展開や物語内容はまったくの別物だったので、そうした部分の差異を含め、大いに楽しむことができました。

アニメ前半は、泣き虫で臆病者で落ちこぼれの主人公・神崎あかりと親友兼ライバルの少女・柳田一乃のふたりに焦点が当てられていました。まぁとにかく前半は一乃や他の友人達とぶつかったり、競い合ったりする中で次第に『勝利』を得る為のたくましさを身につけていくあかりちゃんに激しく感情移入しちゃったりしましたね。スポ根はええもんやね。



また、『いっちゃん(一乃のあだ名)』『あかり』のエピソードの奥深さは超一流だったと思います。駄目なあかりの尻を叩き、いつも一番傍で励ましながら支えてきた一乃。あかりには自分がいなければ駄目だとずっと信じていた彼女でしたが、あかりがその秘められた才能を次々に開花させるうちに、徐々に焦燥や嫉妬の混じった複雑な感情を抱くようになります。

一乃はいつでもあかりよりも少し前で、その手を引っ張ってあげたいと思っていました。しかし、その関係を保つためには、一乃はいつまでもあかりに勝ち続けていなければいけなかったのです。その事に気がついた一乃は、無意識のうちに自分を追い込むようになり、それが後に一つの結末を引き起こします。

親友でありライバルであること。その関係に秘められていた意味を思い知らされたあかりは愕然とします。スポーツへの意識も、気力も、勝利への欲望をも無くし、何よりも一乃という支えを失うこととなったあかりは失意の日々を送ります。
そして訪れる突然の別離。シャトル(*新幹線みたいなもの)に乗って故郷へ帰ろうとする一乃を必死で追いかけるあかり。一乃の名前を叫び続けるあかりと、最後の瞬間、涙を浮かべて見つめ合った二人の切なさといったら・・・・もうおおおおおお!!!

その後色々な壁と波を越え、どうにか持ち直したあかりは、大学衛星行きの切符を掴むため、最終選抜試験に挑みます。ジェシーとの激しい競り合いの末、もはや2位転落かと思われたマラソンのラスト一直線で、あかりは遂に奇跡を起こします。

もちろん、奇跡の引き金は、ゴールの向こうで待っていた本物の一乃でした。あの時とは逆に、あかりの名前を懸命に叫ぶ一乃。一乃の胸に飛び込み『本物だ、本物のいっちゃんだ!!』と泣きじゃくるあかりを、一乃は優しく抱きとめます。

あかりが数多くの生徒の中から2位にまで躍り出たのは、彼女自身の努力によるものでした。しかし、2位から1位を勝ち取れたのは、一乃の存在、応援がそこにあったからなのです。これが、この『バトルアスリーテス大運動会』という作品が訴える、本物の『奇跡』であると思います。『Tsubasa』の一番初めの歌詞でも『奇跡』は謳われていますね。自分自身の気持ちと大切な誰かの気持ちが重なった瞬間に、誰もが想像していなかったような瞬間が訪れるのです。

という訳で、大運動会&あかりといっちゃんの深い絆について、多少はご理解していただけたでしょうか?大運動会は、スポコン友情系百合金字塔ですね。今で云うなら『はやブレ』なんかもこのカテゴリーに入れられるかもしれません。

後半はあかりと、新キャラ・クリス(+アンナ)の3人を中心にした大学衛星における物語がキモになります。とにかく、クリスのあかりラブっぷりは必見でした。あくまでナチュラルに、公然とあかりラブを宣言するクリスかっけー!!



スキンシップと称して、隙あらばあかりに擦り寄ろうとするクリス。24話であかりを巡って、クリスと一乃が熱い火花を散らしたシーンなんかは、実に良いシーンだったと思います。。あかり×一乃派になるか、あかり×クリス派になるかは、今でも悩むところですね(ええー。

最終回直前の唐突超展開は・・・今でも忘れません。が、それはそれで面白かったので特に文句は無いです。

GL(ガールズラブ)好きのツボを押さえつつ、スポーツへの情熱友情友愛親子愛師弟愛・・・色々なテーマを、色んな物語(エピソード)で見せてくれた素晴らしい良作『バトルアスリーテス大運動会』、機会があれば、是非一度見てみてもらいたいなあ〜と思う次第であります!!





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この記事へのコメント
その通り!
Posted by ともや at 2014年08月09日 00:32
>ともや様
ありがとうございました!
Posted by ろむろむ at 2014年08月30日 20:38