2007年02月18日

舞−HIMEキャラクターボーカルアルバム『初恋方程式 第一楽章』 

舞−HIMEキャラクターボーカルアルバム『初恋方程式 第一楽章』 (2005/2/23)ランティス

アニメソングと同等ぐらい、声優ソングが大大大好きなろむろむにとっては、もうウヘウへアハハなグレートキャラソン集。『舞HIME好きで、キャラクターにも思い入れあります』って人になら、間違いなくお勧めできます。南里侑香さんや、千葉紗子さんが畑亜貴さん作詞で歌ってるうううう!!!というマニアックな部分に反応できる(私のようなアレな)人にもお勧めです。

しかしながら、台詞(1、5、9トラック)を抜いたら、このアルバムには実質7曲しか収録されてないってことになりますので、その辺の覚悟を持って買った方がいいです。云ってもキャラソン集ですしね。

1、舞衣の小さな想い

舞衣からの一言セリフ。一応、ハピネスの歌詞の一部みたいな位置づけらしいですね。

2、ハピネス 歌:鴇羽舞衣(中原麻衣)

可愛らしい、普通の女の子ソング。舞衣が持つ女の子らしい部分のみを最大限に引き出した歌詞・・・なのかな。それにしては、あまり舞衣らしくないような気もします。。

3、進め!愕天王 歌:杉浦碧(田村ゆかり)

杉浦碧ちゃんが、自らのチャイルド『愕天王』と共に正義を貫いてゆこうとする意思を歌い上げております。碧ちゃんは、舞HIMEキャラ達の中でも屈指の真っ直ぐ&熱血漢キャラです。ということで題名も歌詞も曲調も、一昔前の熱血少年ロボットアニメみたいなノリで埋め尽くされております。というか、作曲が影山ヒロノブ氏ってトコからも、プロデューサーの意気込みが伝わってくるようです。

しかし、残念ながら田村ゆかりさんが、全編に渡って歌い方を抑え過ぎているように思えてなりませんでした。歌に挿入されている台詞は気合充分なんですが、肝心の歌自体に迫力が全くありません。これは熱い熱い熱い熱血闘魂な碧ちゃんの叫びのような歌なんですから、もっとここは突き抜けないと!!

まあ、田村さんが超絶ノリノリの毛細血管切れまくりで歌う・・・ということ自体に若干無理があるのかもしれません。やっぱり向き・不向きってあると思いますしね。もちろんこういう曲が向いていると思うのは、ろむろむ的には間違いなく宮村優子さんでございます。

4、イノセント 歌:結城奈緒(南里侑香) 作詞:畑亜貴 作曲:太田雅友

来た来た来た来た!!激しくろむろむ好みのヤバイ曲が来ました!!!寂しがり屋で、捻くれ者で、舞−HIMEでは他人を傷つけたり、それ以上に傷つけられたりしていた奈緒(主に静留先生等に)。それは、自身の不幸な生い立ちであったり、中学生らしい浅はかさや繊細さに因る処でもありました。

そんな荒涼とした世界の中で一人ぼっちの苦痛に苛まれている奈緒の心を、南里侑香さんが見事に歌い上げて下さってます。

イノセントでの南里さんの歌声は、tiarawayやFJYの時とは少し異なり、『ありのまま』&『素直』な感じが全面に押し出されているような気がします。それは歌詞自体にも、奈緒が決して外に出すことのない “本当の気持ち”が実に明確に綴られているのに加え、南里さんが『奈緒という少女の儚さ』を最大限に引き出して歌に臨んでいるからだと思います。

苛立ちと自己嫌悪に苛まれ、その痛みが何処から来るのかわからず苦しむ自分を、誰かに見つけて欲しいと、声にならない声で叫び続ける奈緒。『イノセント』は、ある意味、誰よりも無垢で純粋(イノセント)である彼女だけに捧げられたお見事なキャラクターソングであると思います。



個人的に『畑亜貴さんの歌詞で南里さんの歌声』は激しく念じていた組み合わせであるので、もうそれだけで役満48000点って感じの大喜び大会です(意味不明。

事務所や声優さんやレコード会社等の様々な垣根を超えた組み合わせは、こういうキャラソンのコンピレーションアルバムでないと不可能な場合が多いので、これからもキャラクターソングというものはドンドン出して欲しいなと、ささやかに思います。

5、命のしあわせ

命からの一言セリフ。食欲よりも睡眠欲に負けた記念の瞬間。

6、ぽかぽかぺこぺこ 歌:美袋命(清水愛)

終始ほのぼのとした感じで、なんかあったかい雰囲気のある曲だと思います。最初は命っぽい感じなんですけど、サビらへんになってくると『いつもの清水愛さん』節が出てきてますね。

歌詞は、舞衣を子犬(猫)のように慕う命って感じで、これはこれでモエモエしますねええ。アニメでは本当に色々あった、舞衣と命ですが、結局のところ命は何があっても舞衣が大大大好きなのです。それだけは一貫して変わらないのです。パラレル作品の舞乙では、二人はもう一心同体みたいな状態になってるんで、ホント心から『良かった×2』と思えます。



7、そよ風ダイアリー 歌:日暮あかね(岩男潤子)

岩男潤子さんの歌声えええええ、なんか久しぶりに聞いた気がしますううう!!こういう静かで優しくて、どこか胸にギュっとくるような曲を歌う時の岩男さんの凄さは、昔から変わっておりませんね(感涙。この曲の作曲は、あの奥井雅美さん。奥井さんで、こういうしっとり系って結構珍しいんじゃないかと思います。舞−HIMEではものすごく最初に、ものすごく可哀想な脱落の仕方をしたあかねちゃん(その後最終回直前まで廃人に・・・)。この曲を聴くともう『あかねちゃん、カズ君と幸せになってね(むしろなって下さい)・・・』としか云えなくなると思います。キュンキュンしちゃう純情ソングをあなたに。

8、ラブロケ☆パイロット 歌:宗像志帆(野川さくら)

セリフの電波度はアルバム一です。しかし何でしょう、この妙に耳に馴染む曲っぷりは・・・何故・・・。思わず、歌詞カードに再度目を通す・・・って、出たアアアアア!!!編曲:渡部チェルさん!!!!ヒョホー!!えー、この時点で私が何を云いたいかわかった人は、今日から私と友達にならなくてはなりません。そうです、ハロープロジェクトで幾つもの編曲(ex.恋しちゃ、ミニハムず、トロピカ〜ルetc)を担当なさっていたあの方です!!

とりあえず『ラブロケ』をちょっと聞いただけで、すぐにハロプロのアイドルソングを連想できた自分の耳をちょっとだけ褒めてあげたい気分(何。

ってな訳で、ものすごく最近の(ハロプロ)アイドルっぽさ全開のこの曲。(詩帆の猛烈な恋愛電波を抽出して並べたかのような)歌詞は、普通に読むと激しく背筋に寒いものが走りますが、歌として聴くと全く不自然さを感じないから不思議です。野川さんのルンルンな歌いっぷりもすごくハマッてますね。野川さんって、どっちかというとアイドル声優さん・・・ですよね?んもう、バッチリじゃないですか(落ち着け!!舞−HIMEでハロプロを感じることが出来る稀有な一曲であります。

9、なつきのこころ
なつきからの一言セリフ。『恋と友情は合わせ鏡』みたいなことを云ってます。なんですって!!これって、思いっきり静留さんと自分のことを指してますよね(いきなり興奮!!!大切な人を守りたいという願いの為に、前に進もうとするなつきの強い意志が感じられるセリフです。

10、綺麗な夢のその果てに 歌:玖我なつき(千葉妙子) 作詞:畑亜貴 作曲:黒須克彦

5本の指に入る最強のなつき×静留ソングとの(妄想)認定のもと、こちらで既に紹介済みの一曲。私の贔屓目を抜いて聴いてみても、これものすごい名曲アニソンだと思うんですけど、どうでございましょうか!?

<千葉さんコメント/舞−HIMEベストコレクション歌詞カードより>
『綺麗な夢のその果てに』では、物語が進むにつれて成長したなつきの気持ちを歌ったので(略)とても楽しかったです

やはり千葉さんも、最初は自分のことだけで手一杯であり、他人を気にかける余裕も無く突っ張っていたなつきが、舞衣たちとの共闘や、静留との戦いを経て徐々に変化していったことを念頭において歌っておられたんですね。



あなた(静留)の傷も痛みも全てをわたし(なつき)が受け入れる。そして、あなたを脅かす全てから、あなたを守り続ける。長い遠回りをしてやっと気付いた“最も大切な人”に誓う言葉。ええもう、むしろ愛の言葉ですよ、これは!!なつきから静留への真摯な愛の言葉が4分3秒の中に詰めて詰めて詰め込まれているのです(そうとしか聞こえませぬ)。

歌詞の中に、『好き』とか『愛してる』という言葉は一切出てこないんですけど、そんな言葉なんてなくっても、あたたかい気持ちというものは自然と滲み出てくるのであります。ってか、そういう処も、すごく“なつきっぽい歌”だなと思いませんか?

なつきの優しさが溢れ出してこぼれそうな一曲。この曲を聴くだけでも、私はこのアルバム大いに買う価値ありだと思います。


<拍手お礼>
2月17日(神無月の巫女に対する〜&秘密ドールズに〜)
本気でありがとうございます!!神無月企画のあまりの反応の無さに『しまった私しくじったんだああああ恥ずかしい恥ずかしいやるんじゃなかったこの際一時閉鎖ぐらいして反省しなきゃああ』とか思いつめていたので、本当にこのコメントに救われました。コメント下さった方、心からありがとうございました(泣。わたくしの神無月魂(?)も感じてくださったようで、それだけでもありがとうを100回以上モノでございます。秘密ドールズの考察は、自分の脳内でまとめたものを書いたものなので不安がありましたが、納得をいただけてすごく嬉しいです。これからもどうかこんな駄目な私を励ましてやって下さい(←なんという〆)。

2月14日
拍手を押して下さった方、本当にありがとうございます。お気持ち、いただきました。


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