2006年12月24日

あしあとリズム<霜月はるか>

あしあとリズム ~Haruka Shimotsuki works best~
(2005/9/22) メロウヘッド

歌:霜月はるか


ローゼンメイデンED主題歌や、アカイイトOP主題歌などで、目覚しい活躍をなさっているアーティスト『霜月はるか』さん。
その霜月さんが、2005年までに担当した商用作品の音楽のうち、特に気に入っている曲に新曲を加えてリリースしたのが、この『あしあとリズム』です。

実はろむろむは、このアルバムに収録されている曲はすべて、初めて聴いたものばかりです。流石に18歳未満お断りゲームの主題歌までは把握しきれませんし。あー、キノの旅のゲームとかは、普通のPS2用ゲームでしたけど。

という訳で今回は、まずアルバム曲を先入観なしで聴いてからレビューを行い、その後、ゲームサイト等であらすじを把握してから、補足レビューを行います。補足レビューには☆印をつけておきます。ゲームをやらない以上、大したことは書けないと思いますが一応よろしくです。

1、白夜幻想譚
壮大な民俗音楽っぽい一品。『あしあとリズム』というアルバムの物語が、今まさに始まろうとしている!!そんなワクワク感を感じさせてくれるオープニングナンバーです。ちょっと歌い方がクドいですが、普段と少し違う感じの霜月さんの歌声が拝めます。

2、夏の羽音
少女の淡い想い、ささやかな願い。信じていれば願いは届くのか。願いを信じるが故に、夏の日から、動けずにいる少女の歌。・・・という感じでしょうか。いや〜、これはもう歌詞が可愛くてどうしましょう状態に陥りましたね。ろむろむは、歌の主人公(?)の少女がすごく『健気っ子』に思えました。健気はええね、健気は(何。

☆あらすじを見たところ、ほのぼの→殺人モノ悲劇18禁ゲームのようです。意外。

3、SilentFlame
1曲目に続き、民族音楽っぽい第二弾。これがなんだか不思議と癖になる一曲。よくあるファンタジックな歌かと思いきや、『あなた』『世界の悪』であっても『世界の敵』であっても愛し続けてみせる。というような、壮絶な愛の歌でした。サビの歌詞が凄すぎ。でも、こういう前提(設定)って、ろむろむはちょっと好きですよ。逆境はええね、逆境は(何。

『あなた』がどうあっても、どんなカタチをとろうとも、『わたし』だけは変わらずに『あなた』と共にありたい。こういう愛し方は、すごく難しいものだと思いますけど、こういう風に愛し愛されたら幸せだろうなあ・・・と思いました。まぁろむろむのファンタジー脳は、この曲を聴いた瞬間、真っ先に破壊神シヴァパールヴァティーとかを思い浮かべましたけれども。

☆気弱な青年が、伝説の凶悪な魔王の転生体ということが発覚。魔王の記憶も何も無い青年は、ただ魔王の力だけを戦いの中で蘇らせていく。みたいなお話。おおー、世界観にピッタリっぽいですね。

4、恋獄
天国と地獄の狭間、魂の浄化を行う場所を『煉獄(れんごく)』と云いますけれど、こちらは煉を恋に変えて『恋獄(れんごく)』。もうこれだけで、すんごくヤバ気な感じが出てますねえ。。案の定、歌詞は大変なことに・・・。苦痛と欲望と流血と堕落と残酷と破滅。

あああ・・・ろむろむの頭に様々な黒いワードが踊り込んできたきたきましたああああ!!曲調は荘厳で美しく、霜月さんの高音もかなり極まって透き通らんばかりなのに、この真っ黒な狂気歌詞。この絶妙なコンビネーションを、是非にご堪能下さい。

☆タイトルの『カルタグラ』とは、中世の悪魔学者が『煉獄』の代わりに使用した言葉で『魂の苦悩』の意味(ゲームスタイルより)。らしいです。昭和初期の東京を舞台にした、猟奇的な物語?

5、ふたりの未来
ここでホッと小休止。目を閉じて安らぎましょう。スヤスヤ・・・。ごめんなさい、余りに優しい曲のせいか、逆にあまり印象に残りませんでした。ただ、霜月さんの染み入るような声だけが耳に残り続けました。最後に1分ぐらい後奏が続くんですけど、何故かろむろむはそこが一番好きです。

☆どういう話かすらわかりませんでしたが。萌えけものびとタクティカルSRPG ??

6、希望の羽
俗世に汚れたろむろむには、眩しいまでに純粋すぎる歌詞。とりあえず汚れちまってる自覚がある方は、行水でもして身を清めてから聴きなさいよ(えー。

7、空夢
今まで自分を支えてくれた『あなた』。『あなた』のおかげで変わることが出来た『自分』。『あなた』から貰ったたくさんの優しい想いを、これからは『あなた』に返していきたい。そして、これからは二人で想いを紡ぎ合いたい。ポップな曲調に、ハートをくすぐられる様な歌詞が映えます。全体的に静かな曲なんですけど、3:25辺りの転調は密かに盛りあがりました。

☆過疎化が進む町『夢見ヶ丘』。廃校・合併と変化が進む町で過ごす最後の夏休みが舞台の物語?

8、追憶の破片
曲の優美さに惚れました。サビに上り詰めるまでの持って行き方とか、こだわりを感じます。サビまでを少し抑え気味にしているせいか、サビでの(霜月さんの)感情の発露っぷりが際立ってます。ただひたすら、切なさや悲しみを心の最奥に閉じ込めていこうとする少女がこの曲の主人公です。それでもどうしても痛みと愛しさだけが漏れ出してしまう。少女の気持ちにシンクロしてみましょう。

☆誰かを殺した気がするけど、誰を殺したかわからない主人公が、過去にトリップできる麻薬を使って、心の深みに潜る物語らしいです。

9、光の地図
青空晴れ渡る、未来に向かって走り出しそうな爽やか青春系の一曲。こういう感じのカラッとした歌い方も新鮮で良いですねえ。

10、遠い伝承歌
1・3曲目を遥かに超える民族系伝承歌です。架空の伝承歌とはいえ、何か神秘的なものを感じます。雰囲気としては、伝奇系RPGによく出てきそうな感じでしょうか。(以下貧困な妄想↓)
村の長老『フガフガ・・・わしの孫がこの村に伝わる伝承歌の唯一の継承者ですじゃ・・・ほれ・・・勇者様に歌ってあげなされ』
赤い服の娘『はい、おじじ様。では勇者様、この曲こそが一子相伝の(以下略』


11、あしあとリズム
アルバムの紛いも無き主題歌。霜月さんから、このアルバムを聴いてくれたすべての人に贈られた曲のような気が致しました。また、霜月さんが今まで歩んできた道をちょっと振り返り、様々な出来事を思い出しているような姿も思い浮かびました。

最初にも書きましたが、霜月さんのこれ以前の(同人を含めた)音楽活動というものを、ろむろむはほとんど知りません。でもこの『あしあとリズム』の歌詞を読んでみると、霜月さんが今まで どんな気持ちで歌を歌い続けてきたのか、どんなスタンスで聴き手(ファン)のことを想ってきたのか、そしてこれからどんな風に歌って行きたいのかが、少しだけわかるような気がしました。

霜月さんの歌やファンに対する誠実さがしっかりと刻み込まれている表題歌だと想います。

12、セカイハカガヤク
ゲーム版キノの旅、主題歌。歌詞らしい歌詞はないです、ほとんどが英語(っぽい)コーラスで構成されています。どこまでも広がる美しく、汚く、美しい世界の果てしなさを感じることができます。お手元にキノの旅の小説があるなら、何気なくページを捲りながら聴いてみて欲しいと思いました。キノの旅をとっくに買ってない&長く読んでないろむろむが云うのも凄くナンですけど。


『あしあとリズム』は、これまでの霜月さんの活動を辿っていくという点でも、私のような何も知らない人間が初めて手にしてもスッと抵抗無く聴くことが出来るという点でも、よく出来た、楽しめるアルバムになっていると思います。

ですが、ろむろむはこのアルバムで、霜月はるかさんが作詞したほとんどの曲に感情移入することができませんでした(*11曲目はちょっとだけ出来ましたが)。

霜月さんの歌詞は、とても優しくて暖かみのある作品ばかりです。なのに、歌詞が入ってきませんでした。それは霜月さんの歌詞が、あまりにも純粋で、あまりにも真っ直ぐだったからだと思います。色んな意味で歪んでしまったろむろむには、何か遠い世界の話のような気がして、どこか霜月さんの歌詞に距離のようなものを感じてしまいました。

勿論のことですが、これはろむろむの個人的な感性の話であって、他の方はおそらく違う感想を抱くことでしょう。他の方の感想も聴いてみたいです。



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